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器用さ故の孤独─3室対4室が星座交換する女性のチャート

更新日:2 日前



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約1週間前に鑑定依頼を下さった女性が

「すでにインド占星術専門の方には3回は鑑定依頼を出しました」という玄人様で

そのご依頼は内容的に私にとってもそう多くは無い繊細なご相談事項だった



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( チャート公開はご本人より承諾済み )



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ご本人様のご依頼趣旨は

「主人との家庭仲が倦怠期気味になってきて精神的にやや寂しい」といったお悩みだった



ご主人と共通の趣味を持って一緒に過ごす時間も毎日あるのだが

今一つ心持ちが晴れず家事とパートも退屈なルーティンのようになってしまったのだという



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現在は木星気が始まったばかりで

ラーフ期のダシャーチッドラが終わらないながらも

まさに「結婚」の7室でパラーシャラの例外則になった木星が少しずつ働き始めた頃だ



蟹座ラグナは土星が「結婚」の7室と「結婚生活」の8室を同時に支配した有意な表示体で

結婚後の私生活は土星がチャート上でどのような配置になるかも重要だと言える



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土星は「無自覚な感情・感じ癖・思い癖」等の5室から7室にアスペクトバックし

例外則の木星を弱くバンガして木星を少しずつ復調させている



現行ダシャーの「木星-木星-水星期」は

木星の10室目に住んだ水星と絡んでおり

この水星が本当に見事な配置の妙を起こした座相で

3室対4室の星座交換になって太陽が潜在的にバンガされ

ケートゥもディスポジターが仮想的に定座して4室の象意を抑制したようになる



金星はマラヴィア・ヨーガのようになってケートゥを守っており

同時に太陽が仮想的にバンガされて10室的な生活力も復調し

さほど窮屈ではなくとも( ケートゥの影響で )「漠然と迷い悩む」という心情を醸す



それらの配置がダシャー上で絡んでいるために

今現在の私生活について私へとご相談下さったということである



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3室対4室の星座交換に加え

金星がケートゥの象意を強く引き出す働きを帯びるので

4室自体は火星と土星に挟まれたパーパ・カルタリ・ヨーガだが

常日頃からこのご本人は随分と落ち着いていて「品格がある女性」という印象を与える



太陽は2室支配でケートゥとコンジャンクトして減衰し

それでも星座交換によってバンガされて復調するので

ご家庭内では妻としてご主人を立てることに徹した「内助の功」を地で行くお方である



7室山羊座に住んだラグナロードの月は例外則の木星とガージャ・ケーサリ・ヨーガを組み

月はアスペクトバックし木星はバンガを受けることで独特な個性と才能をご本人に授ける



ご依頼への答申において私が

〇〇様は幼少期より芸術や音楽に親しんで育ったはずで
美的な自己表現には独自のこだわりと自信があり
絵を描くか音楽を奏でるかまたは細かな手工芸にかなり凝っていた時期がおありでしょう

と記すと



今回の鑑定で3室、4室の詳しい解説はとても新鮮でした。学生時代は絵を模倣するのが大好きで絵の具や色鉛筆、ペンなどで色をつけるのも好きでした。定期的に編み物をしていて、今もかぎ針編みと言うものでベッドカバーを毎日ちまちま作っています。
伝統工芸のような技術を学び、何か職人になりたいとは思っているのですがぼんやりしすぎている目標のため実現は難しそうです。

とご本人はお答え下さった



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やはり7室のガージャ・ケーサリ・ヨーガと3室4室の星座交換が

手と指( 3室 )を用いた優美な手芸と表現力をもたらしていると分かる



この3室対4室の星座交換は月から見ると最高に素晴らしく

9室対10室のダルマ・カルマ・ラージャ・ヨーガになって

ケートゥがケンドラ・トリコーナの絡みを受けて明確にラージャ・ヨーガを繰り出す



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「伝統工芸を学んで何かの職人になってみたい」とするご本人の理想は

ケートゥが金星の伏在を受けてとても強く吉星化し

その金星は月から見てもマハープルシャにようになるからだろう



知的才能も相当なものがあるはずだが

月の9室目で仮想的に高揚する水星に対しケートゥも強くなって働きかけてしまい

減衰した太陽とその水星が「世俗的な名誉欲」のような感情を完全に削いでしまっている



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更には5室でアスペクトバックを起こす土星は機能的にも凶星のマラカとなり

自己表現が苦手で対人運は悪くないのだが人と仲良くなれるまでに時間がかかるようだ



しかし3室対4室の星座交換は「訓練を習慣化し食わず嫌いを克服する」と言える座相で

10代の頃から様々な趣味や交友に進んで挑戦し確実に弱点を減らしていく努力家である



ただし

4室のケートゥがなかなかに曲者で

火星と水星の仮想的なコンジャンクションにも絡んでおり

4室で減衰した太陽に更に働きかけて「10室的な意欲」を奪ってしまい

太陽とコンジャンクトしたスーリヤ・ブッダの水星も3室12室支配で4室の象意を否定する



3室と4室の象意がミックスされて反復状態になる〇〇様は
相当に器用で努力好きな「芸達者の女性」とも言えますが
常日頃から落ち着きがなく手元を動かしてソワソワしてしまいがちで
思うままマイペースに過ごせるはずの時間を妙な緊張感で使い果たすような傾向が顕著です

と私は答申文に付け加えた




4室で強くなる金星が気づかせてくれた答え

─「平日にレンタカーでドライブする」




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その3室対4室の星座交換に見惚れてばかりいた私は

自分自身のナヴァムシャが4室12室の星座交換を起こして

それもこのお方と全く同じ水星対金星だったことにハタと気づいた



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ムシャクシャしたら走ればいいのである



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私の場合

「車やバイクの表示体」の金星が「乗り物」の4室に住んで星座交換で定座並みになり

水星は12室に住みながら4室で高揚したように働き

金星が支配する12室で高揚したラーフは金星の伏在を受けてより強くなる



まだ会社経営していた頃

金曜や土曜の夜になると2台目のマイカーで東京まで彷徨うように走り出し

スマホからYouTubeでやかましく様々な音楽を聴き散らかしていたのは

この4室対12室の星座交換が乗り物の表示体の金星を極端に強くするからで

12室の暗示する「見えない時間と場所」( 深夜の東京郊外 )へ向けヒタ走る私の渇望を意味する



12室で高揚したラーフが金星の仮想的な定座によって疾走状態になり

私は気が向くと地元町から100km程度は離れた他県の住宅街まで下道をかっ飛ばしていた



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今回のご依頼者様は私などよりも奥ゆかしい星座交換を起こしており

先述した通り減衰した太陽とケートゥが星座交換に影響されて相互に強く働き

ご本人の素直な感情としての「秘めた自我」が解放されにくいという欠点にもなり得る



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ナヴァムシャはもう少しばかり深刻な座相で

「乗り物」も意味する4室では月がヴァルゴッタマで高揚並みに強い一方

月がアスペクトバックの土星と星座交換してしまい火星は最強のルチャカ・ヨーガになる



普段からご本人が「蓋をし続けている本音」というのが

車の運転時に出やすいようで単独事故を起こしそうな危うさも見て取れるが

月の4室目( 乗り物 )で水星と金星がコンジャンクトし

金星は月の10室目に向けアスペクトバックしている



定期的な習慣として

「何も考えずにドライブする」という気晴らしの時間を持った方がよいはずである



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「乗り物運」のD16は

見事に金星がラグナロードとなって9室に住みラージャ・ヨーガを帯びて

「乗り物」の4室では火星がナヴァムシャ同様に高揚のルチャカ・ヨーガになる



やはり「自宅近所の下道を田舎の方面へとノンビリ走って行く」というのが安全だ

( くれぐれも高速に入って遠出する等はしない方がよい )



私が

座ったまま動かずに居ると
思考自体も沈んで停滞したまま「気持ちが晴れない」という下向きのスパイラルが生じやすく
そうした際には頭の中のスクラップを吐き出す目的でドライブに出て行くことがありま

と自戒してから「レンタカーでの気ままなドライブ」を提案すると



悩みを軽くするためにご提案くださったドライブの習慣は独身の時は○○に住んでいたのもありどこに行くにも車が必要でしたので、言われてみたら自然と休日にやっていた事だ!と思い出しました。1人で温泉や買い物に行ってストレス解消になっていたんですね。

とお答え下さった



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本当に何枚も上手で

すっかり唖然とさせられた



3室対4室の星座交換は

「出来ると思ったことは何でも訓練しモノにしてしまう」という克己心を生み出すので

ご本人様の出生地の土地柄も手伝って全くとうの昔に経験済みだったのである




その近い将来




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「人生の青写真」と言ってよいシャスティアムシャでは11室が惑星集中し

木星は7室の火星と星座交換してラグナロードとコンジャンクトした激烈な配置を誇る



「職業・社会運」の表示体になった7室10室の木星がマハーダシャーとなった今

7室で定座したように働く火星も金星に並ぶ「乗り物の表示体」であり

拡大解釈にはなるがご本人様は旅客運送や配送業等で自営業を始めてもよいほどである



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改めて月からチャートを見直すと

ラグナから見た強烈な11室の惑星集中は月の4室目に改まり

これもまた「乗り物」がテーマになる



月の住む山羊座から見た木星は3室12室支配で「常に絶え間なく移動する」ことを意味し

月の12室目に住んだ火星が木星と星座交換を起こすので

本当に木星期は何かある度にマイカーやレンタカーで走ってみたいだろうし

月はこのD60でもヴァルゴッタマで月から見直した配置が強く影響するだろうから

今現在の「木星-木星-水星期」や「木星-木星-火星期」頃はドライブを習慣化すべきですらある



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水星と金星という生来的吉星が3室対4室で星座交換するのだから

キッチンカーやキャンピングカーなどを借りて小旅行をしたり行商をしてもきっと面白い



「車でどこかへと移動する( 旅をする )」ことが

この女性の隠された今生の目的だったのかも知れないと

勝手に想像し羨んでいた週末の私だった



改めましてこのほどはご用命ありがとうございました

お引き合いがあればまたお気軽にご連絡下さい



以上

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