top of page
執筆者の写真鹿村文助

実父のラグナ検証

更新日:2022年1月31日



5日ほど前の24日は実父の命日だった

これでその死去から12年が経った



10年以上となった父との別れの時からの月日

今ではある程度まで感情の整理がついているので

今回は実父について回想してみようと思う



(しっかりと「積もる話」なので気が向かない読者諸氏はここで引き返すことを薦める)




─────────────────────────────────────────






父は戦前生まれで幼少時に祖父が徴兵に不合格となり祖父は軍需工場で工員をしていた



それから祖父は戦後に国鉄職員に転職したらしいが

早い話が祖父は家長として責任と能力にとても欠けていたようで

父とその兄弟姉妹や祖母にかなりの苦労を強いたとのことだ



ラグナの魚座から見て機能的にも凶星化する土星は「家庭環境」の2室で減衰するので

ケートゥとの同室は「厳しい貧困」と言える配置になる



父のその土星に対し火星が山羊座に住んで火星と土星は星座交換し

相互アスペクトさえ起こしている



魚座をラグナと仮定した場合それは「2室9室対11室12室」の星座交換であり

個人的にその象意を記憶に照らして吟味すると

その想定の方がより父のラグナが魚座である可能性を指示できている



つまり本人の父(≒私の祖父)が

人間的にも実際の生育的にも貧しく無教養で品性に著しく欠けていて

家長としてはもちろん社会人的にも責任能力が不完全な人物だったことを指す



魚座ラグナにとって土星は11室(収入・物質的余裕)と12室(支出・損失)を同時に担い

太陽か火星と絡むと常々かなり不安定な「先行き不可視」の人生となる



太陽であれば「傷病・健康問題」の6室で突然のケガや病気を覚悟させられるだろうし

父が経験した火星との絡みであれば当人の父親(9室)が家族(2室)に支障をもたらすのである



その境遇が父本人にどのような変化を与えたかと言えばラーシ上の配置からも単純明快で

父は私が中学生の頃に何故か仏教に傾倒し

「出家しながら会社経営も続けたい」といった話を母に伝えていた



父が魚座ラグナだと思えるのは

理想に一途で清貧のような尊厳と根深い忍耐を持ったディグバラの木星が作る性格である





その定座の木星が5室の惑星集中にアスペクトするため父は学問も兼ねた宗教哲学を好んだ

私が幼かった時分にも父は明治大正の頃に創始された新興宗教に関わっており

その真面目さや純粋さは魚座で定座する木星でまず間違いないと思われる



ただしラグナでマハープルシャになった木星は逆行しており

現実からイチイチかけ離れた美意識や価値観で周囲から敬遠される上に

2室の土星も逆行することで木星に重なるように働き

何やら「キレイゴトに損得勘定が入り混じる」とても複雑怪奇な気難しさを本人に与える



(表向きはとても木星的であるのに

「常日頃の話しぶり」を指す2室支配の火星が12室支配の土星と星座交換するため

多重人格のように野卑で口汚い悪態にしおらしいメソメソした憂鬱さが同居する)



なおかつ魚座ラグナとした場合に火星は11室で高揚することになり

まさに唯我独尊といった覚悟や決意で独立(起業)する配置のため

かつての父によく当てはまる

この火星もまた逆行して10室射手座に住むように振舞うので極めて高威力な火星である



魚座から見た5室蟹座の惑星集中はやはり父の生き方をよく表している



5室は水星も金星も機能的凶星で太陽がそれらをまた傷つけてもいて

強いとも弱いとも言えないまま

対向から逆行の火星が致命傷のようなアスペクトを与えている配置は

情熱と虚無が繰り返される躁鬱病の姿を示しているようで

確かに私の生まれた頃から不眠症と不安神経症を患っていた事実と合致する



5室と6室をよく注視すればそれは全く以て「残念ながら当然」の結果であり

月と太陽もまた星座交換し月の貴重な吉意が機能的にも凶星の太陽に損なわれている



父がその世代には珍しく「脆いガラス細工」の如き身勝手なヒステリーを持つのはそのせいだ



しかし蟹座へ保護のアスペクトを与える木星の影響で

父は激情家の素顔を巧みに装って過ごすことが出来ていたようだ

(かつて私が社長に就任して間もない時に生前の父の人物評を常務に伺ったところ

そこまで多弁ではなくて普段は大人しい様子でしたよ」と答えた)



また

一見して定座の木星から5室目の蟹座の配置が「本人の子供」(≒)を表意していると思うと

否定しきれず笑ってしまう



蟹座に太陽・水星・金星が揃い

全く静けさのない「ひたすらうるさいヤツ」という印象の子供である



私は確かに好きなこととなると落ち着きがなさ過ぎて多弁になるのは

私と面識のある方なら十二分に知っているだろう



また高揚する逆行の火星もダラ・カーラカ(本人の婚約者≒私の母)であり

これは私のラーシの4室射手座に住む逆行でヴァルゴッタマの火星に合致し

即ち「激烈に怒りをたぎらせる母」を指していて

幼少期に私を叱る鬼そのものの母を奇妙によく表せている



ちなみに父は弟1人・妹2人を持つ一家の長男であり

その配置が上記のチャートでは読み切れなかった



(おそらくは5室の惑星集中に父本人の弟や妹を指す3室支配の金星が含まれ

対向した11室在住の火星が2室の土星と星座交換し

「兄や姉」を意味する11室にあたかも土星が定座する仮想の配置が起こり

そこへ3室支配の金星がアスペクトしてくるというコンディションが

「長男で長兄たる父本人と叔父や叔母」という相対を示すのかも知れない)




ト ラ ン ジ ッ ト と ダ シ ャ ー の 相 関 で 診 る 父 が 死 去 し た 局 面




父が死去したのは12年と5日前(2010/1/24)であり死亡確認時刻は午後8時過ぎだった

上記のチャートでは木星期の序盤頃の「木星-土星-ラーフ期」に当たる

父はその数年前の時点で脳梗塞初期認知症を発症していた





上記が父の死去した日時のトランジットである





父のラーシに対して考えられる有意なアスペクトはこれだけある



最初にダシャーの「木星-土星-ラーフ期」の位置関係から絡みの有無を確認する



2室在住の土星は逆行してラグナと木星に重なり

ラーフのディスポジターの金星は「寿命」の象意がある3室8室を支配し5室に住んで

木星からも土星からもケンドラとトリコーナの位置にあり

何かしら有意な事象が起ころうとするタイミングである





そのダシャーに対するトランジットでは

8室(突発的な変調・容体悪化)にダブルトランジットが起こり

その時点で当然ながら父は入院状態だったが「入院」の12室と「闘病」の6室にも

ダブルトランジットが起こっている

(トランジットの土星は逆行することで獅子座からもアスペクトを生じさせている)



このコンディションだけでも心身が残す寿命の余地がほぼ尽きてしまう状況を醸す



父のラーシ6室は星座交換して太陽が定座するようにも働く配置で

ラグナの魚座に定座する木星も逆行して12室水瓶座に住むかのように働く



その6室12室の軸に巻き込まれた月は本来5室(知能・認識力・脳の健康状態)を支配するが

太陽との星座交換が意味する「頭脳の健全さへの害悪」(6室的悪影響)が現実化し

脳梗塞となって日常生活が送れなくなった顕著な兆候として認知症と診断されたのである



(興味深い事実がまた別にあり

父は50歳を過ぎたあたりから原因のよく分からない猛烈な不眠症が始まってしまい

それからは亡くなる数年前まで睡眠導入剤や多種多様な向精神薬をODしてさえいた)



5室支配の月が住むかのように働くその5室蟹座には

父の逝去日時に火星がトランジットしてきて父本人の火星と対向している



単純に5室蟹座が傷つくだけでなく

山羊座には星座交換で土星が伏在する状態でもあり

ハーフリターンした生来的凶星で2室支配(マラカ)の火星が

機能的にも凶星化した土星の病的な露悪を強く励起してしまう概況である





この時に山羊座が父のラーシ11室に当たり

6室(傷病)から6室目で「潜在的な健康異常」を意味しているのは驚くべき合致である

11室は支配星が強ければ即ち回復力が潜在的に強いと考えるが

父の場合は生来的凶星の火星が高揚して土星の住む牡羊座にアスペクトバックしてしまい

減衰した土星が火星の猛威に勝てなかったと判断すべきだろう



天秤座は父のラーフが住む8室でとても劣悪な配置となり

水瓶座は父の12室でラグナロードの木星が逆行してくる位置である



この状況だけでも父が助からないのは時間の問題だったが

最も致命的な凶意の影響力は父の7室乙女座をトランジットしていた土星だった

11室12室支配で確実にマラカの働きを発現しそれは7室(マラカ)で生じていた



なお

父の死因だった脳梗塞をハウスではなく星座の絡み合いで確かめてみると

「頭」や「大脳」を指す牡羊座に致命的な疾病を与える機能的凶星の土星が住んで

ディスポジターの火星が「膝」の部位を担う山羊座で高揚し星座交換している



これが何を意味するかと言えば

父は自社創業時から10年強は他の経営者もそうであるように父本人が現場処理に励み

深夜早朝から作業場で立ち仕事を何時間も続けたり納品業務までも請け負ったり

「頭」(牡羊座)と「足腰」(部分的であるが山羊座)を酷使し続けて

肉体と共に精神的消耗を積み重ねたことによる根源的な経年劣化が脳梗塞だったのである



総括にならないかも知れないが昔気質の経営者だった父は正しい休み方を知らなかったのだ




生 前 の 父 の 人 物 像





ナヴァムシャを見るとやはりこれで正しいとしみじみ納得できる



父の人生最初の職業というのは保険会社の外交員である

我慢強く品行方正な社交辞令的対話に心身を費やす様が7室山羊座によく現れている



吉凶を五分五分に含んだ6室9室支配の木星が5室に住んで逆行し

ラージャ・ヨーガのようにも働く配置がまるで「裸一貫の滅私奉公」という慇懃さであり

全ての客先で嫌われまいと意気込む覚悟が蠍座的でもあり木星らしくもある



(またその木星は9室を支配して5室に住み「子供」という象意を何重にも帯びており

父の実子である私と姉はアートマ・カーラカが蠍座を支配する火星で見事に合致がある)



父が中高年になってから生まれた私には全く想像がつかないが

かつて青年だった父の至極非凡な気苦労を知る方はさぞ父を善人として称えていただろう



2室支配で先天的な資質を担う太陽は「慈善事業」の魚座に住み木星がアスペクトバックする



ラグナロードの月は10室でラージャ・ヨーガとなり

その月を第二のラグナとするとラーシ同様に激烈な火星の豪気ぶりがギラギラと熱を放つ

この軍人か何かのような火星の気骨と覚悟の方が私から見た在りし日の父を表意できている






しかしそうした熱意と勤勉さは間違った目的に振り向けられることで大変な悲劇となる



というのも

父の生前の道楽は「不動産の衝動買い」であり

2室と11室の星座交換で絡む火星はそもそも不動産の表示体であるとともに

ダラ・カーラカ(4室から4室目の7室で4室の本質となる表示体)だからだ



土星は魚座ラグナで放蕩(11室)と浪費(12室)の悪影響しかない劣悪な表示体であり

『不動産を散々に買い漁るが浪費と損失(安物ばかり買う)だけが残る』と言える絡みで

本当に生前の父の愚劣な悪趣味をよく表せていると思った



父は自身の卑俗な欲求に正直すぎるほどで

何かある度に母が激怒し父をがなり散らしていた光景は

こうした「生来的凶星同士の星座交換が正しく影響しているせいだ」と

明確で納得できる考察となった



また






結婚というのは極端に対照的で凸凹が噛み合う男女か

または最後まで何となくお互いに似ている者同士が惹かれ合うものだが

私の両親は全く幸か不幸か悪いところが強調され合う「馬鹿の鏡合わせ」的な夫婦だった



こともあろうに私の父母は揃って魚座ラグナである

水星と土星が機能的凶星になるこのラグナは同じく機能的凶星の金星だけラグナで高揚する

つまり魚座というのは水星や木星や或いは火星が強くなければ短所しかない我が儘な星座だ



父も母もその7室の乙女座が相手から見た本人(のラグナ)を指している

父から見た母は「気まぐれで喧嘩好きで出会いに多く恵まれそのくせ自惚れ気味の一匹狼」で

母から見た父は「賢過ぎて神経質で鬱憤を常に隠していて口下手だが尊大で助平」なのである




その二人がツガイになって生まれてきたのがこの私である

全く香しい限りだ




私の月はナヴァムシャで魚座に住んで対向の乙女座から星座交換した金星がアスペクトする

その金星は私のラーシで9室を支配するグナティ・カーラカである



邪推でしかないが私と父の軋轢はその配置にも明示されているのだろう



つまり私は心の片隅で両親(特に父の方)を尊敬できず見下しているが

その私を見つめる生前の父は私が魚座的な幼稚さと直情で生きていると思っていた節があり

私からするとよほど父の方が家の外で恥ずかしい “日陰の人付き合い” をしていたくせに

乙女座らしい知った風な態度でイチイチ私を蔑んでいたようである



この際だから私は本稿で亡き父を擁護せず奥の奥まで暴露したいと思ってタイプを続ける



父ほど自らに嘘をつき魂胆の髄を汚し続け堕ちるように死へ向かった年長者を私は知らない



生前の父は私と実姉を説教したことなど一度もないくらいだった

それは父自身の生い立ちが余りに貧しく尊厳のない肉親(≒私の祖父母)の子でしかなく

心の師を持たずしてその人生を手ずから勝ち取ることを正しい美徳と信じ

私以外の者であっても父に失望するような誉れも誇りもない人生を重ねたからである



上記に述べた“日陰の人付き合い”とは即ち暴力団との交友である

こんな嘘を書いても何の利得も無いのだから紛れもない事実を私は申し述べている



父はその事業が基礎を成し盤石となると

「銀行に差し出すための担保」と偽って私的な不動産購入のために個人的借入も増やし続けた



購入した不動産はほとんどが用途のわからない過疎な郊外に取り残された雑種地だった

自社工場や営業所にでもするのかと思うが営業範囲との兼ね合いに適うものではなく

わざわざアパートを建てたりもしたそうだが借り手がつかず固定資産税だけが嵩んだ



財を増やし更にそれを殖産させる真の商工的営利など父には無い才能だった

父は税務を少しでも控えたいがために弁護士や税理士に次々と唾を着けて回ったが

順法精神など砂粒ほども持ち合わせず「ただ高い買い物をして悦に入ってみたかった」父を

社会的に信用の高い士業者各位は毛虫の如く煙たがった



父はそれでも自身の立派な酔狂を保つことを選び

最後に父に味方するのは何をしているのか分からない事務所に詰めている自由業者達だった



頭文字が「ヤ」で始まるああいった方々である





父のダシャムシャはラグナが崇高な太陽のラージャ・ヨーガであるにもかかわらず

ラーフ・ケートゥがラグナ対7室の軸に置かれ

対向の7室が機能的にも凶星の土星とケートゥのコンジャンクションという不肖ぶりだ



土星は最も近い3室目のアスペクトを9室に住む月に与えるが

月は8室(煩悩)を支配して9室に住んでおり

土星で表意される異様な連中に父はおもちゃ同然に弄ばれていた配置である



この7室双子座において権謀術数で生きる日陰の裏街道に詳しい土星的な輩(反社団体)に

田舎の木っ端な成り上がり程度の父はちゃちな偉丈夫ぶりを大層ひけらかしていたのだろう

7室の土星は逆行して正しい結果を導かないのだからお遊び同然の下卑た浮名でしかない



逆行した木星をラグナロードに生まれ持った父は真面目に苦境を耐えて耐え続けて

とうとう見上げたほどの生真面目なひねくれ者として自ら壊れていったのである



若い頃にとっとと済ませておくべきヤンチャを父は結婚して私が生まれてからやっていた

これを愚か者と言わないなら何なのだろう




太陽と月の星座交換は5室(子供)と6室(エゴ)の絡みである

それはつまりに対する支障と敵意をもたらす結果となる




30年近く昔のことだから往年の父については正直もうよく覚えていない

父は家の中ではすこぶる品行が悪く啖呵売のような威勢の良さで人様の悪口を堪能していた

要は自分が地位と信用を得られたことが免罪符になるとでも思っていたのだろう



そうした非礼に母は口をつぐむだけだし幼い私も余所の家の父親がどんなものか知らない

父の得手勝手を私と母はよほどでなければ放っておいてしまうが

3歳上の私の実姉だけは違った



物心がしっかり根付いた小学生の頃には実姉が私の代わりとばかりに父に苦言を呈していた

そのこと自体も私は記憶にないくらいであっても

明らかに実姉は父と敵対し父からの報復を受けた事実が一つだけあった




とても断片的で思い出と言えるほど正しくない私の5歳前後の頃のことだ




自宅の居間から離れた別の部屋から私は母と一緒に居間に戻るように歩いて来た

そこで私は一人きりで立っている姉の姿を目にした




姉は泣きじゃくって顔を手で覆い鼻や口や両手は赤黒いで汚れていた




私と母が二人きりだった隙を見計らって父は自分の娘を慰み物にしたのである




そこから後のことは全く憶えていない

母もこの時ばかりは父に従う妻としての立場をかなぐり捨てて鬼のように激怒しただろう



今では何となく自認する程度だが私の生家はどこにでもある普通の家ではなかったのだ

年を重ねて大人になる程そのことに気づかせられて私は次第に考えるのを辞めていった



私のD1では4室(自宅)から火星が10室11室を傷つけて

実姉のD1では「父親」を表意する太陽が8室で定座して金星を傷つける



また実姉の場合は木星(太陽同様に父親の表示体)が機能的凶星になる山羊座ラグナで

その木星がケートゥの高揚する11室蠍座に住み実姉の月の住む魚座と蟹座にアスペクトする

何れにしろ実姉は今生で最も近しい異性である父に自尊心を傷つけられ汚される人生だった




事実このように実姉の高揚した水星は父のラグナに対し6室の象意を与えている

だから実姉は実の肉親である父(9室)を幼少期からすでに敵と見なしていたのである




また実父のナヴァムシャには私や実姉や実母のラーシが持つ配置との整合も見て取れる



姉のD1の11室はケートゥが高揚するため「父への深い失望」を意味し

私のD1の4室は困難と忍耐を同時にもたらす逆行の火星が住んでおり

父のナヴァムシャの高揚した火星も逆行して射手座に伏在するように働く



母のD1はラグナロードの木星が11室で減衰するがヴァルゴッタマで山羊座の性格が強くなる

即ち父のナヴァムシャで起きている山羊座の惑星集中は母の存在を指していると読める

また実姉のラグナロードの土星が10室で高揚する配置は父の8室のラーフで表意される



こうした実証から父のラーシのラグナは魚座でナヴァムシャのラグナは蟹座であると分かる



私のD1の11室蟹座には父を指す9室支配の金星が在住しそれは私のグナティ・カーラカで

ディスポジターの月は私のラグナ(乙女座)に住んだプトラ・カーラカである

即ち私が一個の人間として自立した時に父に対し抱く感情(5室 / プトラ・カーラカ)は

6室的8室的(≒グナティ・カーラカ)な憤慨と卑下そのものだったと言う外にない



11室(評価)にグナティ・カーラカが住んでいてそれは父の表示体で

その配置は私そのものを指すラグナにプトラ・カーラカが住むことで強調されている



だから私は未だに父を許せないでいるのだろう




配 下 達 か ら 受 け た 侮 蔑 と 裏 切 り





改めて父のラーシの土星とダシャムシャの土星は両方とも機能的凶星であることがわかる



経営者というのは2室と10室や11室などがそれぞれ強くなっているか

父のように星座交換のダーナ・ヨーガとなって定座以上の威力を持つパターンが伺える



しかし父の場合は2室に対し生来的凶星が12室も支配して強く絡むため

遅かれ早かれ自身の事業経営に何かの支障や根幹まで及ぶほどの損失がもたらされてしまう





父は木星期に入った頃から健康悪化が進んで脳梗塞となり

セカンドアンタルダシャーの「木星-土星期」に入ると入院生活へと転じてしまった





木星はそもそも12室(入院・隠遁)に逆行しラグナには土星も逆行して両者が絡んでいる

この時に土星は父の所有しうる有象無象のあらゆる資産(≒自社とその従業員)と結びつき

父がどうにか続けてきた会社経営が “表向き” は父の深刻な疾病で空中分解寸前となった



父は実に惑星が多く逆行していて普通の人生を送り平和に年を重ねることは難しかった



それだけでもカルマ的であるが

その最たるものは逆行した機能的凶星がラグナや2室の支配星に絡んでしまうことだろう

逆行した土星は火星とは対照的な静かで緩慢な他者の悪意と罠のような暴力をもたらす



あくまでも終始一貫した巧みな処世術から繰り出されるビジネス的な不正と造反である



それが父にどのような現実を与えたかといえば

2009年に父がほとんど意識不明となりICUに入った冬頃には

経営の実権を担っていた従業員出身の役員ほぼ全員が準備していた謀反を実行したのである



おそらくは2室対12室が凶星同士の星座交換となるのに加え

5室対6室の星座交換で「目下の相手」(6室)が父本人の営為(5室)を挫く所見でもそれは示され

高揚の火星の生来的凶意が11室から5室へアスペクトを与えることでそれが顕現したようだ



連中は当然ながら一介の元従業員であり株主ではなかったのが幸いしてか

自社組織の乗っ取りだけは不可能だったため

一部の従業員と一部の事業部門の固定法人客に虚偽の周知を遂行し

父の会社を慢性的な機能不全の状態へと陥らせた



彼ら「元役員」は勝手に独立宣言を果たし気丈にクーデターを演じて見せたのである

結果として私の会社は当時2億円以上(裁判上での主張では2億7千万円)の損失を被った



謀反の当該者らがその悪意を完遂できなかったのは

その者達を指す土星が星座交換した高揚の火星から直にアスペクトされ傷ついてもいて

減衰した2室で更にその退行ぶりに拍車をかけるケートゥの影響下にあるからだろう



父はその数ヶ月後に死去した

まだまだ鬱病が治り切らない私は新たに筆頭株主(会長)となった母と共に

当時の顧問弁護士の協力を通じ謀反者達と闘わなければならなかった



裁判は2009年から実に5年弱に及び

私が自社の代表となる時期の前年度まで続いた



東京高等裁判所の裁定は和解勧告という主旨でありつつ

例の謀反者達に対し7,000万円ほどの和解金支払いを命じた



裁判を開始した当初において

母のダシャーは「土星-金星期」で機能的凶星がケンドラの絡みとなる苦境の時であり

私は「ラーフ-土星期」から「ラーフ-ケートゥ期」に向かう生来的機能的凶星の時期だった



それでも実質的に私と母がこの裁判闘争を勝利できたのは

母のラグナロードの木星が11室で減衰のヴァルゴッタマであったり

私も10室でマハープルシャの水星に木星がアスペクトしてくる配置の影響だと判断できる



木星は法律と弁護士の表示体でもあり

木星がラグナやラグナロードに関わって強ければ即ち法的な争いでは優位に戦えるのだろう



(その後に私が社長となるまでの経緯はまた頃合いを見て綴ってみることとする)




父 が 残 し た も の



こうして父の人生を息子として踏破した結果とても人間的に賢くなれた経験は収穫と言える



一方で母や私の姉に対し物質的な充実という意味での余禄はほとんど残してくれていない


母は2年前に水星期を迎えるまで会社経営と残存不動産の適宜処置に年月を費やしてきたし

実姉は3年前に金星期を迎えてやっと人並みに自尊心が等身大へ近づいたくらいのものだ



父が死去したその翌年には東日本大震災があったが

私個人は特に支障なく留年した大学を卒業できる条件が確定していた



とはいえまだ学生でしかなかった私が父の会社に参入できる訳もなく

同学年を含む年下の学生たちが無事に社会へ巣立っていく姿に自分の惨めさが照らし出され

私の鬱病はより心根まで深く蝕むかのようで泥沼へとゆっくり浸っていく頃だった



私と私の家族はそれぞれが異なる傷と悲しみをその身上に秘めたまま年だけ取り続けている



コロナが社会を狂わせ始めた一昨年の春に

母は一念発起しそれまで細々と返済を繰り返してきた父の個人負債を

父の遺産だった優良な不動産物件の売却で完済することに決め事実それを断行した



ちょうど父が死去して10年となった節目だった

私と母が耐え抜いた心の貧困がまるで綺麗な昔話になってくれたようだった



一気に数千万円の不動産を借入で衝動買いしただの負債にしか出来なかった父

口答えした幼い娘を血にまみれるほどに容赦なく殴った父

私が家で家庭教師と勉強しているところへ帰宅するなり暴力団との喧嘩を自慢してきた父

晩年は認知症となって泣いてばかりいて便失禁するようになり廃人へと変わっていった父



私はこのコロナ禍にあっても会社経営を自分の人生そのものと信じ

父が死後に遺した個人負債1億4千万円を何倍も上回る借入を自分の名前で作ってしまった



確かに私のこの人生が何になるのか答えは見えないままである

いたずらに未来を期待し続けることも絶望しうらぶれ切って自分を諦めることも出来ない



限りある一生とは実に簡単である

今この時を不幸だと思えば本当に不幸が始まるだけだ



刮目し心の眼を養い続けていれば自分と同じように人生の地図に迷う旅人の存在に気づく

きっと苦しいのは自分だけではないのだ



自分を含めた世の中を襲い続けるこの理不尽は未来を実らせる種であるべきだ

希望が育つのも不遇と罪の果実を作るのも自分自身でしかない




この2年間はあなたにとってどれだけあなたを映す鏡になってくれましたか?




私は母のことも姉のこともこれ以上嫌いになりたくない

私が今ある自分を諦めたら私の家族も私を信じている従業員も不幸になっていく




私は

この木星期を

ジョーティッシュを

自分の人生を信じたい




明日も明後日もずっと遠い未来も

一人一人が自分の物語を来世へとつなげる主人公であってほしい




きっと明日にはもっといい未来が近づいてくれますよ

まずは諦めずに生きて行きましょう




私だって生きて行くしかないんだから──



以上

閲覧数:93回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comments


bottom of page