「トレパク」騒動でキャリア喪失の江口寿史を検証する
- 鹿村文助
- 10月11日
- 読了時間: 14分

20代の頃ほどサブカル好きではなくなった私でも
現在進行形で炎上中の本件は触れておくべきだと思い立った

江口 寿史(えぐち ひさし、男性、1956年〈昭和31年〉3月29日 - )は、日本の漫画家・イラストレーター。妻は元アイドルの水谷麻里。血液型はO型。代表作に『ストップ!! ひばりくん!』、『すすめ!!パイレーツ』、『江口寿史の爆発ディナーショー』など。女性画に定評がある。
( 同上 )
昭和サブカルを築いた先達者の一人だったご本人の画業は
現時点で「完全なオリジナルがどの作品までなのか分からなくなってしまった」状態である

「ルミネ(LUMINE)」は10月3日、漫画家・イラストレーターの江口寿史が描いた「中央線文化祭2025」の告知ビジュアルを一時撤去したと発表した。「中央線文化祭」は2023年にスタートした地域型カルチャーイベントで、今年は10月18日・19日の2日間にわたって荻窪店で開催される予定だ。
今回の深刻な騒動のきっかけと思われる直近時点の「トレパク」( 商用画像の無断模写 )は
おそらく上記の作品であり許可なく模写されたモデルの女性が指摘したことで発覚した

他にも以下の通り相当な数の指摘が挙がっている





「枚挙に暇が無い」とはまさに今の状況そのもので
以降も後追いの特定と指摘が続くようだ
所謂「トレパク」は一世代前の漫画家は誰でもやっていた等の擁護もありつつ
それはSNSのような情報共有の手段がなかったために発覚しなかっただけである
時事ゴシップとして格好の餌食になった江口寿史氏
「( 元 )漫画家かつイラストレーター」という特徴は
どのようなチャートであれば正しく示されてあるか
プロフィールその他を確認の上で自己流に検証した結果このようになった



*****
熊本県水俣市生まれ。
中学2年生の終わりに父親の転勤で千葉県野田市に転居。千葉県立柏高等学校卒業。
「週刊少年ジャンプ」1977年5月23日号に『恐るべき子どもたち』が掲載され、デビューを飾る。
ご本人は熊本県で出生の後に遠く離れた千葉県野田市に転居し
千葉県柏市の高校を卒業後21歳になって少しした頃に漫画家としてデビューした
( ここでこの私自身の些末な戯言を書かせてもらうが
野田市は伯父( 私の母の兄 )が今も独居して暮らす町であり
更には柏市は私の地元町ですらあり
何の縁も無いサブカル系文化人の一人だったこのご本人に対し
私は異常な偶然を見出すことになって本稿を書くこととした )
中学2年生の終わりに父親の転勤で千葉県野田市に転居。
まず前半生で客観的に有意な事項としては「野田市への転居」で
早生まれのご本人は14歳になる目前のタイミングで引越している
市によると、江口さんは1956年に熊本県で生まれ、70年に千葉県野田市に転居して、県立柏高校を卒業した。
やはり上記のソースにおいても「1970年に千葉県野田市に転居」と記してある

つまりダシャー上では
「木星-水星-月期」が終わりかけた頃に熊本県から遠路はるばる移り住んだはずである


引越しの経験であればダシャーが絡むべきD4は
ラーシのラグナが魚座の「20度25分」あたりの場合に乙女座ラグナになり
このように木星が「引越し」の7室へと逆行し定座して水星とコンジャンクトし
水星と絡んでいない月は11室にアスペクトバックして「住居環境の一新」を示している
ラグナに住む火星がプラティアンタル・ダシャーであればドンピシャだったが
「木星-水星-火星期」は1970年の4月以降になってしまい学年が3年生になるので
時系列の整合からではこのタイミングで正しかったことになる


D4同様に絡みが不完全だったラーシに比べ
ナヴァムシャは主要ダシャーが無事に貫通し
木星は見事に3室( 4室を失うので「引越し」のハウスになる )で定座し
2室に逆行するとその2室8室軸で水星と月が相互アスペクトしている
2室は「生家の家族・私生活」のハウスで
8室は「逆らえない不可避の成り行き」が生じるハウスのため
9室( 父親 )を支配した水星が8室に住んで2室に住む7室( 引越し )支配の月と相対し
その相互アスペクトの対置に3室から木星が定座しながら逆行して来るのは
時運に対する実際の経験がほぼ矛盾しない座相だと言える
その他には


なかなか時運が貫通する分割図がなく
結局は最も正しい「人生の見取り図」になるシャスティアムシャを頼ったところ
蟹座がラグナになれば時運に対しとても客観的に引越しの経験を証明できていた


ラグナロードの月が
「引越し」を意味しながら「未知の土地」という象意も持つ7室に住み
月の4室目( ≒住むことになる新居 )で水星と木星がコンジャンクトし
月から4室目の水星木星が本来のラグナからは10室目になり
随分と簡潔に引越したその当時の様子を説明できている
水星は3室12室支配で4室の象意を強く否定する「移転・転居」の表示体で
マハーダシャーロードの木星はやはりまた「父親」の9室を支配し
生家の事情で仕方なく「全く余所の土地」である千葉県野田市に移住したのである
蟹座ラグナでは木星が6室9室支配で「手厳しく偏屈な父親や師匠」を意味し
殊更に木星が逆行する江口氏のご実父はなかなかに偉丈夫なお人柄だったようだ

一方で「漫画家としての素養と実績」は確かな底堅さが現れており
生来的吉星が3室12室を支配して10室に住むと芸能人や文化人として大成できる座相で
江口氏の場合は水星が3室12室支配のためより文化的な執筆業の方面に適性が現れてくる
水星にコンジャンクトする木星が最良なダルマ・カルマ・ラージャ・ヨーガを帯びることから
木星が魚座に逆行して定座するようになる影響も働いて美的表現や写実力の才能が備わり
当初は漫画家となり後にイラストレーターとしてサブカル的な志向性を発揮したのである
漫画家デビューの時運を確かめる


改めて江口氏のデビュー当時のダシャーを照会してみる

ラーシを魚座ラグナとしたのは5室( 知的技能・創作 )でラグナロードが高揚し
なおかつ3室( 自己表現・執筆 )では金星が定座しケートゥに生来的吉意を与え
コンジャンクトしたケートゥが事細かな描写力をもたらす配置になることが大きい

「週刊少年ジャンプ」1977年5月23日号に『恐るべき子どもたち』が掲載され、デビューを飾る。
と詳述された来歴に従うとその当時は「木星-火星-木星期」の終盤あたりである


アンタル・ダシャーの火星のディスポジターは木星で
木星も4室に逆行することで仮想的にアスペクトバックを火星に与えて強く絡んでいる
魚座ラグナであれば火星は2室9室支配で
その火星がラグナに住むか2室で定座するか
または10室でダルマ・カルマ・ラージャ・ヨーガになっていれば
自営業的な働き方で生計を立てられる吉相になる


21歳にして天下の少年ジャンプにデビュー作が掲載される栄達ぶりは
魚座ラグナで火星がダルマ・カルマ・ラージャ・ヨーガとなる座相で説明できている
分割図を覗くと


ナヴァムシャも端的に明快な絡み方が実現しており
山羊座がラグナになれば定座の火星は11室目( 自己実現・独立 )に位置し
「自己表現」の3室で定座の木星が9室目のアスペクトを火星に与えている
時運に対し最高に理想的な座相で
山羊座ラグナと判断したのもヨーガ・カーラカの金星がラグナに住むためである
美的な表現力をもたらす金星がラグナでラージャ・ヨーガとダーナ・ヨーガを並立させたり
月から見た火星がルチャカ・ヨーガになったりと万端な潜在力に恵まれ
他に雇われずとも独立独歩で自主自衛を貫徹できる強さが備わっている
ダシャムシャはどうかというと


「独立」の11室を支配した木星が7室蠍座に逆行したその位置に火星がアスペクトバックし
木星は逆行することで11室にアスペクトバックさえ起こす
やはり成功者のチャートというのは無駄が無く単純に座相が力強いと言える場合が多く
江口氏もそのパターンを見事に再現している


特に木星期最後のアンタル・ダシャーで
土星期へのフライングも明確に起こる「木星-ラーフ期」は
ダシャムシャの8室で生じたグルチャンダラ・ヨーガが月の11室目に当たる激烈な吉相で
ご本人の若い才能に確信を持った出版社が次々とオファーを押しかけてくる様子だ
小説家や漫画家というのはデビューしてからの3年間ほどが重要で
その数年間で築いた実績が本人の専門分野になって創作の方向性が定まるとも言える
実績を作るにはもちろん絶え間なくオファーが続くことが不可欠なのだから
こうしたダシャーが展開されるのは江口氏の画業において当然の成り行きだったことだろう
その後に顕著になった慢性的な遅筆癖
1981年、「週刊少年ジャンプ」1月26日号から『ひのまる劇場』を連載。同年10月19日号から、自身の最大のヒット作となる『ストップ!! ひばりくん!』の連載を開始。この頃より筆の遅さが目立ち始め、また「白いワニ」に比喩される「真っ白な原稿」=「ネタ切れ」にも悩まされる様になる。
そしてダシャムシャが牡牛座ラグナであることの確証は上記の通りの評伝が根拠であり
ご本人のキャリア上でランドマークになった人気作「ストップ!! ひばりくん!」の連載開始後は
マハーダシャーが土星期に入って1年弱ほどの頃だからである

江口氏の同作品は
1981年10月19日発売の週刊少年ジャンプで第1話が掲載され
その後に休載を繰り返し未完成のまま連載は途切れ
2010年2月発売の増補秘蔵版のようなスペシャルエディションにて加筆され
実に27年越しの完結( 厳密にはシナリオ自体は完走していない )となったそうだ
アニメにまでなったほどの人気を獲得し
後々に「男の娘」と呼称されるサブカルジャンルを最も早く先取りした記念碑的な同作品を
江口氏がなぜ完成させられなかったはダシャムシャの配置に明示されてある

ダシャーは「土星-土星-金星期」が始まって3ヶ月足らずのタイミングで
土星と金星はダシャムシャで最も強く絡んで事業運上では最悪な配置になっていた


土星は肝心要の10室を支配して7室を失う6室で逆行したまま高揚し
ディスポジターの金星は9室山羊座に住んで星座交換する
早い話が「こだわりが過ぎて成果に結びつかない」ということである
普通ならこれは完全に失業の時運になるはずだが
金星はダシャムシャのラグナロードで土星は10室支配のため
事業運自体は最も発展する絡み方でありつつも
住んでいるハウスが最悪な6室と9室だったために病的な遅筆症になったのである
それはラーシ・ナヴァムシャで矛盾するはずはもちろん無く


ラーシは至極端的に土星と金星が相互アスペクトし
しかも土星は天秤座に逆行して金星がディスポジターになる
マラカ同士の強い絡みである以上にラーフ・ケートゥ軸を巻き込んで
ラーフとケートゥが吉凶両端に強く動揺する不安定さを醸している


ナヴァムシャは土星と金星がトリコーナの絡みになり
土星は獅子座に逆行することで天秤座と牡牛座の両方にアスペクトして強く絡むが
金星は5室と10室の支配星で土星に潜在的な凶意を受けているため
職業運の持続力が今一つ不完全というポテンシャルを作っている
( 5室は「10室から8室目のハウス」で時運上で絡むと失業をもたらす )
特にナヴァムシャの土星・金星の絡みは月から見ると8室対12室の関わりで
このダシャーが巡ると「猛烈なありがた迷惑が降って湧いてきた」という状況になる
金星は希少なヨーガ・カーラカの生来的吉星でラグナに住みまた吉意のヨーガを生みつつ
土星が間接的に金星を傷つける影響でプラティアンタル・ダシャーが土星期になると
10室の象意が損なわれる展開になりやすいのかも知れない

ナヴァムシャはラグナロードの土星が9室乙女座で逆行し
こだわり方の癖がとても強い傾向を作っているために
ペース配分が非常に重要な漫画家としての営為はご本人には不向きだったようで
後にイラストレーターへとキャリアの比重を大きく移したのはこの配置に現れている
平然と「トレパク」を続けてしまうその性格
更に江口の他の作品についても同様の疑惑が生じたため、Zoff、デニーズ、クレディセゾン各社も、過去に起用した、または起用中の江口のイラストについて制作過程の事実確認を進めると声明を出した。このうちデニーズは江口のイラスト使用を控える方針を後日発表している。10月6日、新たに桜美林大学がイラストの利用中止とグッズ販売の停止を発表した。千葉県柏市は、イラストの公開と展示を休止した。
繰り返しにはなるが現在の氏ご本人は完全にそのキャリアが瓦解状態になり
いずれは事実上の絵師廃業も免れない様相ですらある
千葉県柏市は、イラストの公開と展示を休止した。
この一文が個人的にも悲痛そのもので
私のよく知るJR柏駅西口前のデッキ通路のスケッチは
もうこれで二度と市内広報誌で拝むことが叶わなくなった



もうこうしてご本人が柏の街を訪れる様子も記録に残らない

氏ご本人の現行ダシャーは「金星-金星-土星期」である


ラーシは先述した通り3室9室の軸で金星土星が相互アスペクトして思い切り絡んでいる
ただし魚座ラグナの場合その両方がマラカとなった凶星で
金星が8室も支配して3室で定座しながらケートゥのディスポジターとしても働き
対向9室で逆行する土星は11室12室支配で関わった星の象意を破壊する大凶星である
「金星-土星期」というのは絡んでいるかいないかが運気の吉凶を左右すると定義されるが
魚座ラグナの場合は絡んでいる方が絡まなかった場合よりも凶兆が増悪するということだ
今の時点では次のダブルトランジットが蠍座にフライングして生じている見込みから
9室( 10室を失うハウス )に住むマラカの土星が励起され更にダシャーが強調されたのである


ナヴァムシャも先述した通りで
9室に住むラグナロードの土星が8室に逆行して牡牛座・天秤座を仮想アスペクトで傷つけ
ラグナに住むヨーガ・カーラカの金星の象意が悪変し「事業の停止・閉業」の状況を招いた


ダシャムシャは余計な説明がほぼ不要で
ラグナロードの金星と10室支配の土星が6室対9室の星座交換になる配置が顕現したからだ
プラティアンタル・ダシャーが水星期になろうとも
ダシャムシャでは5室支配になった水星が9室で金星とコンジャンクトすることで
まだまだ画業の再開は叶わないことが分かる


「物事の結果」を示しナヴァムシャの要約版のようにも働きうるドレッカナでも
金星と土星はラグナ対7室の軸で相互アスペクトし
土星が3室4室支配のマラカとなって金星が傷つけられたままマハープルシャとして働く
つまり12室も支配した金星が「事実上の失業状態」を逆に生み出したとも言える
そして
この章の表題にした「平然とトレパクを続けてしまうその性格」は
このドレッカナでラグナロードになった火星が10室獅子座からラグナにアスペクトバックし
土星が火星の4室目に住むと土星も火星にアスペクトする凶星同士の絡みが影響している


「6室の表示体」である火星がラグナロードになり
実際に6室を支配して10室でラージャ・ヨーガを帯びて6室の凶意を強め
そこにマラカになった大凶星の土星が余計に凶意を与えてチャート全体を損なうように働く
特に土星が逆行して良い影響を全く持たずに機能的にも凶星化してラグナに住めば
「バレなければ何をしてもいい」と欠片も悪びれない厚顔ぶりが明らかに性格上の特徴となる


チャート本人の性格と実際の言動が明示されるとしたD45でも
3室の金星に逆行した土星が8室9室支配でしっかりと「物事の途絶」をもたらし
5室12室支配の金星が「失業の表示体」に早変わりしたと言える座相である
4室で高揚しバドラ・ヨーガになった理想的なラグナロードの水星は土星に害され
その土星が金星へと逆行すると減衰の太陽にもアスペクトし
「逆行した生来的凶星が8室を支配する」という最悪な凶兆で本人の社会性を露悪させている
特に3室で金星とコンジャンクトしたラーフは土星に逆行されて吉凶がかなり不安定になり
5室の支配星が3室に住んで土星に侵害されてラーフも悪影響を受ける座相が
「周囲が絶句するほどの非常識な言動をあっけらかんと平気で見せる」性格を作ると言える

ご本人のラーシにおける近日開始のダブルトランジットはラグナと9室で
そのハウスに住むのはマラカの水星と6室支配の太陽と12室支配でマラカの土星である
本当に最悪な「停滞と途絶」が強く現実化してしまった座相が
あと10日ほどで始まる前にダブルトランジットがフライングしたということだろう

時が満ちるのを待つのみだ
果たしてそれがいつかなのかはより更に検証する必要があるが
今回は一先ずここまでとする
以上





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