カルマの芽を探って─母親との因縁に悩んだ女性のチャート
- 鹿村文助
- 11 時間前
- 読了時間: 12分

直近にて鑑定ご依頼の女性が
「母に対する関係性」等の相談事項を含めて総合鑑定をご希望下さった

( チャート公開はご本人様より承諾済み )


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このご依頼者様はジョーティッシュの初心者で
「2年ほど前からネットでインド占星術の知識に触れるようになった」とのことだった
ご自身のチャート解読がD1も含めまだまだ分からないので
ナヴァムシャやシャスティアムシャを横断して全体像を解明したい目的から
私へと依頼を申し入れた勉強熱心な女性である

ラーシを一見して直感するのは「特殊な自己表現の才能と行動力」で
ラグナロードが逆行しつつもラグナでルチャカ・ヨーガになり
更に12室に逆行することで6室にアスペクトバックしながら金星と星座交換まで起こし
その強い絡みに巻き込まれる土星は6室で減衰した例外則という特異な吉相に恵まれている

蠍座ラグナの土星が減衰するとアスペクトバックが3室( 訓練 )に起こって強くなり
一度でもコツを掴めれば次第にその趣味等が本人の個性へと育つ吉兆となる
ご本人様のチャートの表題を上記のように書いたのも
思春期の頃は、漫画家になりたかったです。
絵は幼いころから苦も無く描けて、成績は常に5、
高校は学校からの応募で何度か入選し、〇〇の新聞ですが、一面の表紙になったこともありました。
漫画も下位入選し、賞金をいただいたこともありました。
編集の方から、将来は漫画家になれるでしょうなどと(リップサービスかな)言ってもらえたりしました。
が、絵は描けてもストーリーが編み出せず、すぐに諦めました。
この通り鑑定結果を受けてその過去を明かして下さったからで
減衰した土星は先ず金星とのコンジャンクションでニーチャ・バンガされ
次に火星が逆行した仮想の星座交換で更に復調し火星はアスペクトバックまで起こしている
蠍座ラグナで凶意の3室対6室の関わりは火星と土星の絡みで不穏当な緊張感をもたらすが
そこに金星( 演芸の表示体 )が深く関わることで優れた自己表現の才能へと変貌したと言える

よりその配置を注視するとラグナロードは6室も支配して金星と星座交換するので
6室対12室のヴィーパリータになると同時にラグナ対7室の明確なラージャ・ヨーガで
やはり突飛な個性を備えながらも争いを交えた「出会いと別れ」が繰り返される所見だ
金星と火星は言うまでもなく「慕情と悲恋」を行ったり来たりする恋愛への執心を意味し
双子座ラグナの私の星座交換と同様にラグナ対12室の結びつきが金星との絡みであることは
教養や芸術への志向が生来からとても強く知性や感性に優れた特徴が現れる
( だからこそこの2年間で急にインド占星術というマイナーな占いに惹かれたのだろう )
心そのものは若さを失わず陰に日向に自分自身と対話し続ける性格である

減衰して例外則になった土星は良くも悪くも不安定な衝動そのものであり
金星がバンガしているおかげで正しい人格形成が果たされて知性や教養が備わり
ラグナロードでもある火星が6室の表示体としてまさに6室を支配して星座交換する
良化された土星は衰え知らずなやる気を生み出す吉相のように働き
3室( 訓練・習慣 )へのアスペクトバックが「漫画家デビュー」という夢に通じたり
占い等の文化的な一芸に関心が強い趣味人の性格を強く醸している
ややもするとこのお方も占い師に向いているという所見である
奮闘と因縁に苦しんだ裏方実務
仕事ですが、今20代後半から40代後半まで、某市民病院の医局秘書を一人で務めてまいりました。
仕事内容は、ほんとに芸能人のマネージャー?みたいなものでした。
たばこや宝くじを買いに行かせられたり、白衣のとれたボタンを縫ったり。
毎日の昼食の弁当の手配、軽食を好む先生のために院内売店でのパン購入(笑)。
でも、地方学会開催で事務局として全ての事務処理をまかされるなど、
華やかな仕事もありました。今となってはいい思い出です。
医者がらみのさまざまな業務を経験させてもらえました。
この女性の実際のご職業はこの通りで
私が依頼に応じて概算的に占ってみた印象としてはやはり「看護婦長的な実務」だった

ダシャムシャは
言わずもがなの「7室獅子座からラグナにアスペクトバックする土星」が決め手であり
ラグナロードが7室でラージャ・ヨーガになる水瓶座ラグナは看護師や学芸員の所見だ
「7室の獅子座」は明確な権威ある組織( 病院または博物館または空港 )や熟練者を意味し
土星が住んで強くなればそれは医師あるいは大学教授の表示体のように働く

私も当初はこの7室の土星を見て「看護師( それも婦長 )だ」と決めつけてしまったが
実際には中堅以上の位格がある病院の医局秘書というかなりの専門職で
確かにラグナの水瓶座( =高位な専任職・技術職 )がアスペクトバックされるので
かなりの職責を伴う管理や運営を実務とする立場だったのである
身分は非常勤(薄給)だったのですが、医局運営は某市公務員より全権委任のように任されていましたので
愛情を持ち力を尽くして医局整備にあたっていました。
しんどかったけどやりがいがありました。先生方とも仲良くなり楽しかったです。
数名の医師とご縁あり、お付き合いをしたりしました。結婚には至りませんでしたけれど。
こうしたご来歴を伺ってから眺め直したナヴァムシャは
ダシャムシャのそれと所見が確かに近似していた

ラグナ自体も同じ水瓶座ラグナで
火星も全く同じ配置で「乙女座に住んだ10室の支配星」というのが管理職を意味し
それが8室であるために常に有事的な即応力が求められる重責のほどが明示され
火星は7室に逆行することで10室にアスペクトバックして強くなる
数名の医師とご縁あり、お付き合いをしたりしました。結婚には至りませんでしたけれど。
水瓶座ラグナで知的才能の表示体になった5室8室支配の水星が7室( 婚約者 )に住み
そこへ10室も支配した火星( 男性の表示体 )が逆行するので
7室に住む8室支配の水星が職場で深く関わる医師らを指す表示体として働いたのである
( 結婚運を描くナヴァムシャでラグナロードが6室に住んだ結果ご本人は職責を選んだ )
当時は大学医局が最強で、病院長から研修医まで人事は大学が握り、
優秀な先生ほど短期で入れ替わり立ち代わりでした。
そんな中、歴代4名の病院長に仕え、100人以上のドクターと接し、
医療業界の裏側を知ることができました。
( 中略 )
この業務でやっかいなのが二次救急は院外のバイト医師を募り入ってもらうのですが、
バイトゆえ自分の大学病院の都合などであっさりキャンセルするのです。
代理のドクターは私が探さなくてはならず、ドタキャンが発生することもありました。
院内の医師が穴埋めしなくてはならずきつい状況でした。
とこのように赤裸々にその秘密保持ギリギリな実態をお教えいただくことが出来た
このエピソードでは後発で着任した医師が激務に耐え続けて診療局長になり
以降はその医師の無慈悲なパワハラ( 看護師や研修医に対する )に対処せざるを得ず
訳あって当人に代わる別の医師に采配を仰いだところ相当な怒りを買ってしまったという
よくして下さった外科病院長が退官されたあと、××は次の院長(保身最優先で良い方ではなかった)と組み、
半年間、ネチネチと肩たたきされました。
偶然に病院長が交代すると
その新任院長と性格がよく似ていた例の診療局長は悪びれず職権乱用に走り
実にいやらしい攻撃を仕掛けてきた
××はラーシの水星、だったのかもしれません。
試しにラーシを再見すると確かにそれらしい所見があった

蠍座ラグナでは減衰してしまった方がむしろ幸せな水星( 土星と同じく例外則になる )は
7室牡牛座に住んでラグナでルチャカ・ヨーガの火星と6室対8室の相互アスペクトになる
8室11室支配の水星は「偏屈な曲者」の表示体と言ってもよい
「犯罪的な悪意の絡み」とも言われる6室対8室の関わりも
結局は逆転的吉意のヴィーパリータ・ラージャ・ヨーガとなるため
ラグナ対7室で不可避な経験も多いとはいえ変化に通じた良い転機となる
そして現在、近所の内科診療所へ再就職でき勤務しています。
ここもなかなかにややこしいことが山積で奮闘中です。
昨年末から次々人が辞め二人で行う仕事を一人でやらされています。
院長には頼られております。
いいように使われている感じ、満載です。
大学医局制に基づいた市立病院という一流な職場で「峠越え」を幾度かご経験の後は
開業医の診療所で事務主任のようなお仕事をされており
やはり「7室に住んだ8室支配のマラカの水星」がご本人を酷使する医師の表示体である
それはナヴァムシャを再見しても同様であり

7室獅子座は6室の土星と8室の火星に挟まれたパーパ・カルタリ・ヨーガで
普通ではない境遇の相手を意味し8室から火星に逆行されてしまう
( 8室の支配星が火星に傷つけられるのでどうしても対等な関係が築けないことになる )
一方で月から見たその水星は9室12室支配で11室に住んだ良い座相に改まり
霊性を清めてくれるような良いグルの表示体にもなっている
学ぶことである種の精神修養にもなるジョーティッシュと出会ったのも
ナヴァムシャ( 「魂のチャート」とも称される )でこうした吉相を生まれ持つ影響である

そうした「人的な懐の深さ」は
巡り巡ってラーシの6室対12室の星座交換が説明してくれていたことにも気づく結果であり
6室( 無償労働 )で定座並みの金星は12室( 体力の浪費 )を支配してラグナロードと交わるので
このお方は職人気質であると同時に親切心の過ぎるボランティア志向の性格だったようだ
過去生から見える実母との関係性
母は86歳。隣の区に住んでいますが、数年連絡をとっていません。
私が母のことを嫌いなだけで、母は私のことをとても愛してくれていると分かってはいるのですが…。
このやっと2行のご相談事項が結果的には相当に有意な因果を含んでいたと分かったのが
今回のこうした有意義な鑑定結果の総まとめにつながった

根源的なカルマを覗かせるシャスティアムシャは
「実母」の4室を支配した木星が10室からアスペクトバックし
6室支配の土星がコンジャンクトした影響で変則的なまま強くなった木星である
明らかに「いつでもどこでも忙しく仕事に追われている母親」という実相を描き
アスペクトバックできる木星が土星の司る6室の凶意に負けない座相のため
この実母様というお方も「気風の良い世話好き」と言える女性だったことが伺える
10室に住んだ木星はそれだけでも教師の所見だが土星が実際的な責任と能力を与える
教え上手な気遣いの性分はどうやら母親からの影響で
「苦笑いで善処を積んでいく」ような苦労気味の生き方は母子の血縁に因むものだったらしい
このD60でアルーダ・パダを出してみたところ
とても客観的な因果が見えてくる結果を得られた

山羊座がラグナになったその各々の座相は今生のサンスカーラを描くかのようで
ラグナロードの土星は6室で機能的凶星の木星とコンジャンクトし
滅私奉公とさえ言える「6室の木星」がヴィーパリータを起こして妙な強さを帯びる
12室支配の木星がヴィーパリータになりながら12室にアスペクトバックしてしまい
ラグナロードで生来的凶星として6室の凶意を打ち消す土星がむしろ動的にさせられる
「6室の土星」は絡みが一切なければ我慢強く時に批判的というくらいの性格を作るが
機能的に凶星化した木星からモロに影響されて木星の方が強くなる配置は
明らかに必要以上の苦労を受け入れたがる修験者か何かのようである

その配置に対し輪をかけて尋常ではないのが4室で定座した火星と11室に住む太陽である
「逆行したルチャカ・ヨーガ」という座相が義憤心や過剰な自己犠牲を負わせていて
こともあろうにラーフがコンジャンクトして火星が定座してまうせいで
過去生においては鬼か悪魔のように厳しい母親に苦しめられて
絶えない呵責の激情に耐えるうちに自分自身が阿修羅の如く憤激する心根が育っていく

しかしそれは他者に向けた無差別な悪意ということではなく
6室でラグナロードにコンジャンクトした木星が12室の象意で働きかけるため
その正体は山伏か霊山の僧侶と考えるべきで
太陽( 10室の表示体 )が蠍座( ケートゥが高揚する「神秘と霊能」のサイン )に住む座相が
その過去生における実際の言動をよくよく説明してくれている
「自己表現」の3室で10室支配の金星が高揚して妖艶ですらあり妙に矛盾する所見だ
おそらくは
かつての過去生でこのお方は艱難辛苦に浸りきってその心魂を枯らし尽くした求道者か
そうでなければ喜捨を自らの義務と決め込みその日暮らしばかりした旅芸人のようである

ケートゥの住んだ天秤座が10室に改まって火星に傷つけられる座相から
その仕事は色事の類ではなくケートゥの意味する「祭祀や儀礼」と判断できる
( 更に金星は定座の火星に逆行され双子座の土星からアスペクトされて強く傷つく )
4室でラーフを従えたルチャカ・ヨーガの火星は11室にアスペクトバックしてなお強く
何かしらの自己犠牲的な「器としての仕事」を勤め通した様子で
無私の感情で自分を貫いてその生涯を終えてしまった印象も強い
一つハッキリと言えるのは
「次の生ではもっと自分らしく生きてみたい」と慎ましくささやかに願った思いが
ルチャカ・ヨーガの火星が12室で金星と星座交換するチャートを作ったという結果である

今生ではラグナと12室の星座交換が過去生譲りの「喜捨と隠遁」と言えるカルマを示し
それが6室と12室であり6室と7室でもあることからどうしても人とすれ違ってしまう
またこのラーシでは
4室を実母様のラグナとすると土星( ラグナロード )が3室で減衰するので
やはり「母親がどこかに奉公するほどの勢いで働く」と言える座相に改まり
水瓶座がラグナになると火星と金星の星座交換は最上級な9室対10室の絡みとなる
過去生の査読を試みたところ
やはり「母との関係性」に何か根深い宿縁が込められたままの人生が続いたということだった

それはまた次へとつながる旅路である

最後に改めてこのご本人様の現行ダシャーを確かめると「木星-金星-木星期」であり
木星はシャスティアムシャで4室にアスペクトバックする実母の表示体だった


ナヴァムシャはラグナに木星が住んで今の私のようにD9全体がそのまま働く
金星は4室9室支配のラージャ・ヨーガ・カーラカで「達成・独立」の11室に住んでおり
これで一応は謎が解けた結果となった
このお方は無自覚ながらその自らの悟りを実感したいがために
私へとお声がけ下さったのである
ありがとうございました
またお引き合いに預かれれば幸甚に存じます
全ての出会いに感謝
以上




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