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もうすぐ輪廻を越える人―12室惑星集中が与えた悟り(加筆増補@2023/02/04)

更新日:2月5日







つい最近に私のブログを知って鑑定依頼を下さった方が

驚くほど稀有で素晴らしいチャートの持ち主だったので紹介したい








このような凄まじい方にお声がけをいただけたのも

諦めずにジョーティッシュを続けてきた成果なのだろう



ご本人曰く

「もう今生の過去には興味が無く過去生についてより知れるならと思いました」

とのことで

私に過去生をもう少しだけ探る糸口を見つけてほしいがために

ご連絡を下さったようである



ラーシ・ナヴァムシャだけを見ても

ご本人が自身の過去生を覗く能力を持つことは全く分からない



このお方のその出生時刻は

シャスティアムシャ・チャートのラグナが持つ時間幅のちょうど中頃であり

間違いなくカルマの蓄積が正しく明示されたチャートとしてそれが分析できる結果だった





この配置に対し

私はラーシチャートの細密版として読み解くという一般的な回答を行い

スピリチュアルの観点から感受を深めて査読していく意訳的な解釈はしなかった



私の答申後に

ご本人はお礼を兼ねて以下のように

自身の過去生の記憶を打ち明けて下さった



思い起こした1番古い過去世は、イタリアあたり、ヒーラーとして人のために尽くしすぎ自分をないがしろにして、石のベッドの上で妻に看取られながら年老いて痩せ細り死んでいく男性でした
1番新しい過去世は、日本人5歳の男の子で戦争のため両親、兄、姉、妹2人の家族とバラバラに疎開する直前の場面です
父親の職業は銀行員、その父が次男の私の前でしゃがみ顔を撫で、涙をボロボロ流して別れを告げるのです そのあと多分疎開先で僕(私)は死にました
自分でそれらの過去世は何を伝えているのか、ずっと潜在的に考えてきました
最初の過去世からは今世では人の為だけにいきるのではなく自分の人生を大切にすること、また早逝した直近の人生からも悔いがないよう自分の人生を今回はしっかり全うすること。
これがアヤスケさんに出会う前までの私なりの理解でしたが、全く的外れでもなかったのでしょう
アヤスケさんにみていただいて本当によかったです

( 原文ママ )



ご本人は

2004年頃に明晰夢でこうした過去を “ 覗く ” ことが出来たそうだ





その頃というと

「水星-水星-太陽期」か

またはその直前の「水星-水星-金星期」に当たる





やはりラーシは12室が夥しい惑星集中でダシャー照会が無意味になってしまう



緻密な演算を経てダシャー整合を診る「マンドゥーク・ダシャー」が必要である

(その特殊ダシャーを自動算出してくれる占断ソフトは今のところ無いようだ)





ナヴァムシャはようやく惑星が点在してくれているため

何とか意訳を試みることが出来そうで

見れば水星は肝心なラグナロード( かつアートマ・カーラカ )であり

4室で定座する高揚の強い配置ながら獅子座へと逆行し

太陽がディスポジターのようにもなって

その太陽は「眠り」の12室で定座の金星とコンジャンクトしている



その絡みの配置に注意するととても面白いことに気が付く





3室獅子座にはケートゥが住むが

ケートゥというのは本人の大まかな「過去生」を意味するらしいのである





そして太陽が住む12室は言うまでもなく「不可視な事象」を指すハウスで

そこで太陽とコンジャンクトした定座の金星は5室も支配した機能的吉星であり

5室とは9室から9室目で過去生の影響が実るプールヴァ・プーニャのハウスに当たる



そして問題のD60では水星と太陽がトリコーナの絡みで太陽はラグナに住む





明らかに「過去生の記憶が蘇る」という経験を果たせたのはこの配置の影響であり

つまりプラティアンタルの太陽がラグナに住んだことで

シャスティアムシャ( 過去生 )の示す来歴が “ 視える ” ようになったのである



このシャスティアムシャで太陽は2室を支配する



2室とはマラカでありその過去生でチャート本人の死因も意味するはずで

シャスティアムシャの2室には火星・土星・金星・ラーフが住む物々しい惑星集中だ





この凶星ばかりが強い所見を眺めていて私は不意に気がついた



蟹座ラグナでは土星がマラカでありラーフは人工物の表示体である



そして2室支配の太陽がラグナに住むことで

獅子座で表意されるような経験によりチャート本人は死に至ったと読める



獅子座が意味する経験とは何か─

マンデンの知識があれば直観で理解できるはずだ



獅子座とはアメリカ合衆国のラグナだ



1番新しい過去世は、日本人5歳の男の子で戦争のため両親、兄、姉、妹2人の家族とバラバラに疎開する直前の場面です
父親の職業は銀行員、その父が次男の私の前でしゃがみ顔を撫で、涙をボロボロ流して別れを告げるのです そのあと多分疎開先で僕(私)は死にました




マラカの土星と「銃火器・砲弾」の象意がある火星に

「人工物」の表示体であるラーフがコンジャンクトするのだから

それは凡そ焼夷弾攻撃の被爆による凄まじい全身火傷という死因だったようだ



こうした過去生の記憶が明晰夢で蘇ってしまい

今回の鑑定依頼者様はいよいよ自らの過去生を探ることに自意識を持つようになった



( 因みに2つ前の過去生でご本人がヒーラーだったこともあってか

今生では救急救命士の資格も備えた看護士として働いていらした )





現在のダシャーは「ケートゥ-火星-土星期」で

当然ながらラーシでは12室の惑星集中の座相が繰り返されつつ

ナヴァムシャでは3室9室軸と10室12室が関わる時運である



12室の配置はかつて例の明晰夢を見たその時のダシャーだった



12室牡牛座には火星と土星両方がアスペクトするが

奇しくも私のナヴァムシャはラグナも同じ双子座で

その12室には私のラグナロードの水星が住んで

星座交換によりとても強くなっている



そして依頼者様ご本人の12室牡牛座には

主要ダシャーの全て( ケートゥのディスポジター・火星・土星 )の星が関わっている



これには本当に驚き感心させられた



ラーシの相性判断であれば過去に行ったことがあっても

分割図のナヴァムシャではさすがに出来ないだろうと思っていた



しかし今回のこうした不思議な「出会い」は

この鑑定依頼者様と私のそれぞれのナヴァムシャで

配置上の絡みが起こっていたからだったとも思える




その来世にはどんな人生が待っているか






依頼者様は出生地と出生時刻が正確だったため

仮想的な深層分割図のD108(アシュトッタラムシャ)が出せた