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執筆者の写真鹿村文助

giftedな特質を持ったチャート

更新日:2022年2月9日







占断を希望するご相談者各位は人間関係か恋愛結婚で悩むのが一つのパターンだが

中には対外的な問題ではなくご本人固有の内的資質に特異な傾向を持つ方もあった






この女性は生まれつき認知と行動に違和がある注意力不全のコンディションを持つ人である


ラーシ・チャートの2室の配置とディスポジターの水星の状況を見ればすぐに合点がいく





2室でラグナロードの金星がパーパ・カルタリ・ヨーガとなっている

パーパ・カルタリを作る太陽も自室の4室に土星が住んで両隣の3室5室を凶星が挟み込み

3室在住の火星は7室12室支配でほぼ機能的に凶星として働く



ラグナロードの金星自体も機能的凶星の木星と2室でコンジャンクションしている



2室支配の水星は12室牡羊座で2室同様に両隣を凶星に挟まれたパーパ・カルタリである

また「努力・訓練」の3室支配で自己管理的習慣力を担う月は「職務能力」の5室で傷ついている



ご本人曰く「単純ミスが治らず上司から泣くほど叱られ20代の後輩社員に笑われる日々」で

ラーシ・チャートが持つ上記の病的所見が全く不憫かつ如実な影響力をもたらしている





ナヴァムシャでも水星は2室で対向の8室から機能的にも凶星の火星に傷つけられ

その火星は土星と相互アスペクトするだけでなく星座交換さえ起こしている

つまり「認知と技能」の5室には土星が山羊座並みの強さでアスペクトすることになる

また5室支配の金星もアスペクトバックするが「支障や苦闘」の6室在住である



これでは大体の職業で継続的に職務へ適応していくことが叶わないような配置だと言える

(実際に彼女は派遣請負を常態的な働き方とし夜はアルバイトでどうにか生計を立てていた)



一方で

ラーシ・チャートでは幸運にも惑星が全く逆行せず月は乙女座でヴァルゴッタマとなり

3室在住の火星が減衰することでパラーシャラの例外則にも恵まれている



しかし減衰する火星は本来なら努力を苦としない3室在住の配置でありながら

厳しい訓練に取り組むべき場面において火星が根気を呼び起こせない無力な配置で

職場に在ってもまるで自宅でノンビリと過ごしている時のような態度である



またラグナロードが吉星の金星で2室に住み機能的凶星の木星が金星を「甘やかす」配置だ

彼女を第三者が初めて見た時の印象はタレントのようで容姿や声の良さに惹かれるだろう



3室の場合は木星や金星などの快美な吉星が減衰した方が堅い気概をもたらすようである

(例えばイチローこと鈴木一朗選手は3室で木星が減衰することであの強さを発揮している)



ご本人からすると微塵も嬉しくないだろうが出来れば私が彼女を色々と応援したいほどだ

出来ることと出来ないことの差異が極端に大きい人生は私も同じだからだ





ラグナのナクシャトラはローヒニーであり女性的なラグジュアリーの価値観に憧れがある

月のナクシャトラも純朴さと性的魅力が程よく和合した才色兼備なチトラーである



この2つの性格と特徴だけでも彼女は世俗のサラリーマン生活で終わるべき人生ではない



何かしら文化的な感受の才に恵まれていることがわかり

ラーシとナヴァムシャで外向的な自信が育たない配置は彼女を執筆業へ向かわせたのである






今一度ラーシとナヴァムシャの有意な長所の配置を確かめると 

3室(読むこと・書くこと)支配の月はその本質である5室に住んでヴァルゴッタマである



そして彼女の優れた特質のほどはナヴァムシャの2室対4室で起こる星座交換が顕著だ

ヴァルゴッタマで生来的吉星の月がラグナロードの生来的機能的吉星の水星と交わっている



その星座交換に挟まれたシューバ・カルタリの3室は9室から太陽がアスペクトバックする

本来ならばとても理知的で思慮深く健全な精神性を積み重ねる賢人的女性である



月をラグナとした場合では12室がシューバ・カルタリとなり12室にアスペクトバックが生じ

高潔な気品を醸して見えない世界に向かって深く夢想を描いているような姿が浮かぶ

1室10室対11室の星座交換で作家と言うよりは詩人か芸術家的な風雅さを身にまとっている



おしなべて温厚で質実な理性ある人となりが彼女の秘めた人物像だと言える

火星と土星の危険な星座交換さえなければ彼女はより良く平和な人生を歩めるはずである

(その凶悪な星座交換は月から見ても6室と8室の絡みでありすぐにでも救済が必要だと思う)

(だがその星座交換が月から見て3室8室対5室6室であり3室対5室の創意の結実を期待できる)



現在のダシャーは「土星-水星期」であり

ラーシとナヴァムシャの両方で互いに吉意の配置が実現する良好な基礎的時運である

あと5ヶ月ほどでアンタルダシャーがケートゥ期に入るので行動すべき好機はあとわずかだ



土星はラーシでラージャ・ヨーガ・カーラカであり4室在住でやはり文教的実践に志があり

ナヴァムシャでは9室を支配して11室支配の火星と星座交換しダーナ・ヨーガを成立させる



4室的9室的な取り組みをどんどん実行しつつ成長を実感したい「心が刮目する」時と言える

彼女が自身の矜持として誇る魂の片鱗が見え隠れする頃合いである



そして前回の投稿と偶然に重なるがD20の配置が今の彼女の運勢的特異点である





分割図でラグナに住む惑星のマハーダシャーが5年程前から彼女の時運である

それは精神的志向のD20であるため彼女は良くも悪くも耽美な心象で生活は非現実的である



占断を経た対話で

彼女は「10年以上前にADHDのグレーゾーンだと診断された」とカミングアウトして下さった



ここ数年になりその傾向が顕在化してしまったようである





しかしダシャムシャ・チャートは幸運期の途上を進んでいるようで

ダシャーロードの土星は「生まれ持った自由」の2室でアスペクトバックしており

アンタルダシャーの水星はラグナに住んで吉星の金星としか関わらない良い配置である



来年4月中旬に巡り来るケートゥ期も土星と向かい合うため

ケートゥがディスポジターからアスペクトバックされる位置関係になっているし

ケートゥ期の次なるダシャーの金星もラグナ在住で水星とだけ関わっている

更に金星期の次に来る太陽期も土星と対向の8室に住んで絡み合う良好な条件となる

のみならず太陽期の次は月期であり月は太陽とコンジャンクションしている



彼女の職業運は本人の希望が叶っている前提であれば脇道へ反れることなく万全だ

ダシャムシャだけ診るならば彼女の今後8年弱はなかなか平和な好調期と判断できる





来年4月に生じるダブル・トランジットは魚座と蟹座で起こる



その後

4月末から土星が水瓶座に入宮するため70日間ほど蠍座にもダブル・トランジットするが

6月5日の早朝7時頃から土星が逆行を開始して山羊座からアスペクトする作用を発現し

魚座と蟹座と蠍座へのダブル・トランジットが併発する運気展開となる

(7月13日正午の時点では土星が山羊座へ再入宮し魚座蟹座へのダブル・トランジットとなる)



諸説あるがダブル・トランジットは分割図にも適合するとした定義もインドにはあるので

彼女のダシャムシャの9室とラグナに良い影響が顕現する可能性を見込むべきだろう



また





このようなダブルトランジットがラーシ・チャート上で起きており

3室と7室と11室と12室に時運的励起が働くことになる



3室は「執筆」で

7室は「異性・ビジネスパートナー」で

11室は「称号・評価」で

12室は「地下活動・インターネット」

といった拡大解釈ができる



ライフワークの作家業がいよいよ達成され独立へと向かう機運がやってくる処遇だ



おそらくはようやく来年の春以降から彼女の人生の当為が実り始める頃のようだ

無事に才能が花開き永年の忍耐が晴れやかに報われることを心から祈念したい



                                       以上

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