鑑定事例から深層分割図の影響を改めて対比する
- 鹿村文助
- 4月22日
- 読了時間: 7分

先週にリピーターの依頼者様が
早急な対応を要する駆け込みのご相談を打ち明けてきた

( 本投稿の趣旨はご本人様より承諾済み )

すでに2回ほど記事にさせていただいたこのお方は
今現在かなりの心的不和に苦しんで精神衛生が危ぶまれていた
曰く
•夫とは家庭内別居のような心の距離があり、情緒的、肉体的な交流がほとんどない状態が数年続いている。
家庭内で「自分がいないもの」として扱われているような孤独感が強い。
• 常に「自分には価値がない」という絶望感があり、
胸が締め付けられるような身体的な苦痛(動悸や圧迫感)を感じている。
とのことで
メンタルのケアという問題は私の応じられる範疇を超えてはいたものの
出来る限りの応急処置として今夏の動向を例によって諸々の分割図から見積もった

ご本人の今のダシャーは「木星-木星-金星期」である


端的に「婚約者(との関係性)」を描いたナヴァムシャは
一見すると8室に住む木星のディスポジターがラグナロードの金星で
7室に住む金星自体が「結婚の表示体」で随分と吉相のように見えてしまうが
木星は「6室対8室の絡み」を作った機能的凶星となって「結婚生活」の8室に住み
ディスポジターの金星は火星と土星の両方からアスペクトされて傷つきが強い
( 更には土星が月と星座交換して火星は高揚し婚前からメンタルは深刻な「未病」の状態だ )


対するラーシも
木星が例外則になって同じく例外則の金星にアスペクトし
金星は星座交換して強くなった印象であっても
4室で定座並みになりつつ太陽・ケートゥと仮想的にコンジャンクトし
また4室に対し3室と5室は火星と土星が住んでパーパ・カルタリ・ヨーガになる
4室はまさに「居宅での過ごし方」であり心身的な健常さを示すハウスである
4室の支配星が強いかのようで実際にはジワジワ傷つけられる座相で
ゆくゆくは手厚い庇護が不可欠になることが確かに見えていた
最も影響が強いはずのシャスティアムシャを改めて覗くと


こちらは金星が月からアスペクトバックを受けるのは良かったが
7室から火星が8室目のアスペクトを与えて12室の土星も3室目のアスペクトを起こす
双子座ラグナの12室に住んだ土星は9室にアスペクトバックして強いが
8室対12室の絡みで「ある種の持病として心労が絶えない」という傾向を作り
更にこのD60では減衰のケートゥとコンジャンクトし脳裏に霧が掛かったように曇っている


ラーフ・ケートゥ軸に土星が住むとハウスの象意に関係なく苦悶が染み出す座相になる
そして双子座ラグナの月対金星の相互アスペクトは2室と12室の絡みであるため
結婚生活にとても関係の深い組み合わせでありながら婚約後は問題が多いということだ
何よりこのD60では7室と11室が星座交換しながらもそれはマラカ同士の結びつきで
7室支配の木星が6室支配の火星から最も強く侵襲されて7室を火星が定座の強さで傷つける
深読みすればするほど
このお方は婚前よりも婚約後に心的な不良が強まる所見を模している


更に
月をラグナにして配置を読み直すと
月の7室目で金星がとても良い5室対7室のラージャ・ヨーガではあっても
肝心なラグナロードの土星は6室( 対立・離別 )で減衰のケートゥとコンジャンクトし
対向12室で減衰のラーフをより病的にさせて「ムラの強い精神的な濃淡の差異」を作る
内心では「私は自分に嘘を吐いている」と思ってしまうような内向した自己否定が潜み
独りになると自分を責めたり苛々鬱々と重たい感情にわざと縛られるとも言える
月から4室目が惑星集中になって
それが月の4室目と12室目の星座交換になることも射手座的な「激しい落差」を助長する
やはり今以てこの女性には救いが必要だったと分かる


そして
このお方の心労と混迷が極限に近いことが明示されてあったのは
D30( 「6×5」で負のカルマが現れる分割図 )のラグナ対7室の相互アスペクトであり
7室でマハープルシャになったマラカの木星がラグナで減衰の金星をバンガするが
凶意の分割図でマラカの方が定座してそれが7室( 婚約者 )となるために
減衰したラグナの金星( ≒結婚生活 )が相手側主体の力関係で続いて行く状況を物語る
乙女座ラグナで劣悪な8室支配の火星と6室支配の土星が高揚の月をわざわざ損なう配置も
おそらくは「心に望んでいた真の理想が叶わない」という結果を凶意の分割図として強調する
また
このお方は以前に出生時刻の細密修正もご依頼済みだったので
D81( 隠された幸運と不運 )なども吟味してよい精度である


配置をよく注意して眺めると
複雑だが矛盾もしていない正しい所見であり
ラグナと2室が星座交換しそれは即ち2室対12室の絡みであることから
結婚生活が「物質的に満たされて( ラグナ対11室の結合 )いながら心的には窮乏する」ことを
配置の妙として見せつけているかのようだ
木星( あらゆる意味での「豊かさ」の表示体 )が12室支配の土星と深く結びつく配置は
やはり心的な鈍麻や緩慢な退行を意味している
( しかも月は山羊座に住むためにその星座交換は木星の側が12室支配になって繰り返す )
もっと踏み込んだ対精神状態の応急処置が本当に必須のお方だったと言える
今夏からその前途はどう変わるか

あとほぼ3ヶ月でご本人のダシャーが「木星-木星-太陽期」へと移る


ラーシは木星と絡んだ太陽が星座交換の金星にバンガされたようになって
太陽自体も金星同様に「復調しているようでいて弱い」といった所見を作る
蟹座ラグナでは「10室の表示体」の太陽が結婚生活を司る2室支配なので
私的問題だった側面がもう少しばかり客観視できるようになるらしい


結果的に結婚生活の良し悪しが現れるナヴァムシャは言わずもがなの相互アスペクトで
力強い11室支配になった太陽がダーナ・ヨーガを帯びて準マラカの木星と相対する
「8室でヴィーパリータ・ラージャ・ヨーガの木星」は
女性のナヴァムシャであれば出来れば避けたい配置であり
重要な生来的吉星の木星( しかも女性にとっては「婚約者の表示体」である )が
「結婚生活」の8室に住んで物質的な恩恵を与え続けるにもかかわらず
機能的に凶星の3室6室支配となって最も厳しい6室対8室の絡みを作ってしまう


これは長い目で見れば「精神的な自立」を約束する変則的な幸運でもあって
11室の支配星と6室の支配星がスーリヤ・グル・ヨーガを組んでいることは
いずれは孤独を受け入れて決起を覚悟する心的な達観を暗示している
火星土星の相対に巻き込まれて星座交換まで起こす月に対しては
木星がアスペクトで生来的吉意を施す影響から
「木星-木星-月期」になった今秋にはより正しい目的で独立している様子だ
夏からは
自らの心と対話し困難に立ち向かう気丈さが次第に現れてくる
それから


刮目すべきはシャスティアムシャの強烈な座相で
木星と火星の星座交換に太陽は巻き込まれながら高揚している
「11室で高揚する3室の支配星」が太陽でそもそも太陽は「10室の表示体」である
今夏からこの女性は
孤軍奮闘を決め込んででも本当に自らが望んだ人生を目指し再び歩み始める
教科書的な定義で「全てのカルマ」を写したとするシャスティアムシャでこれほど11室が強く
今夏のダシャーがまさにその11室で完結する時運は最早その生き様が完成したかのようだ
「木星-木星-太陽期」までの3ヶ月はご自身を整え直す時間にすべきかと存じます
仰る通りありのままの過ごし方で自分が変わってくれるのを待ちつつ
メンタルを解きほぐすカウンセリングをポツポツと受けておくと良いウォーミングアップに出来そうです
過去の鑑定でハッキリ分かったように
趣味人としてアレやコレや技能が備わっていますから
ご自身が思う以上に「好きなことで身を立てる」という可能性が多い方です
先ずは心の自由を取り戻し
日常を楽しむところまで自らを癒すところでしょう
ご本人様の大いに有望な前途を見込んで
この通り私は今後の時間を無為にしないよう助言し
自責の感情や重苦しい喪失感を持て余すご本人を助けるべく
普段の占断鑑定とは全く異なる手段で間接的なケアを試みたりもした

私を信じてくれた全ての人に
最後まで全力で応えたい
私が試みた施しが功を奏したかは定かでない
以降は同じように苦悶に耐えかねる依頼者様への対応策として
今般の事例を不朽の記録にすべきだと思った
私の僅かな苦労が
依頼者様の末永い人生を良化できるなら
私は考え得る可能な手段をもう少しばかり講じてみたい
このお方の円満な再出発を心から祈念している
ありがとうございました
また何かございましたら
気兼ねなくお声がけ下さい
以上




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