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執筆者の写真鹿村文助

英国初のアジア系首相となったリシ・スナク氏のラグナ検証

更新日:5月27日




英国でスナク首相が就任「経済の安定と信頼」を最優先…42歳での就任は過去200年で最年少


秀逸そうな笑顔が凛々しいインド系イギリス人のリシ・スナク



この度のリズ・トラス首相就任50日後の電撃辞職を受けて

在籍する保守党党内で再選挙になるも他の候補者が現れず

その流れで急遽新首相へ正式就任となった



英国史上初のインド系首相かつ初のヒンドゥー教徒で非白人の彼は

上記添付のニュース見出しが謳うように

規格外な英国政界の超大型新人であり早くも賛否が分かれている



1960年代に東アフリカからイギリスに移住したインド系の両親のもと、サウサンプトンで生まれたスナクはウィンチェスター・カレッジで教育を受けた。スナクはその後、オックスフォード大学のリンカーン・カレッジで哲学、政治、経済学(PPE)を学び、その後フルブライト奨学生としてカリフォルニアのスタンフォード大学でMBAを取得した。


このように来歴も華麗そのもので

2015年に英国議会下院選挙に出馬するまでは

ロンドンのゴールドマンサックスでジュニア・アナリストを務めていた






妻であり同じくインド人のアクシャタ・ムルティとは留学中に出会い

彼女自身が事業家でありつつインドの巨大IT企業創始者を実父に持つ彼女と結婚し

今や英国王室の全資産を上回るほどの莫大な財産に預かった





とにかく破格のエピソードは枚挙に暇がないと言える人物だ

端的に考えて彼はイギリスのラグナでもある牡羊座に強い配置を生まれ持ち

それが本人のラグナと吉祥な絡みになっているべきチャートの持ち主だろう



本人の現行ダシャーがダシャムシャで吉意の実る配置であることも必要十分である



おそらくは──







こうしたチャートのはずである





ラーシはラグナロードの太陽が9室の牡羊座でラージャ・ヨーガになり

11室支配でダーナ・ヨーガの水星とスーリヤ・ブッダを組み

月がコンジャンクションして即ちチャンドラ・ラグナは牡羊座である



その月をラグナにするとラグナ対5室で星座交換が起こり

本来のラグナから見てラグナ対9室の星座交換になる



月はそのままナヴァムシャのラグナに住んでヴァルゴッタマとなり

ディスポジターでラグナロードの火星は更に3室対9室の星座交換に絡んでいる



3室対9室の星座交換とはつまり月から見ても6室対12室の星座交換でもあり

敵対者が最後には全く居なくなる最良のヴィーパリータ・ラージャ・ヨーガである






ナヴァムシャと同等に重要な客観的動態を示すダシャムシャでは

現行ダシャーの「月-太陽-火星期」の主要なダシャーロード全てがケンドラの相関となる



本来のラグナからでは月が12室の支配星となってしまうが

月自体をラグナとすると

月が支配する4室(≒「玉座」)や月のディスポジターで8室も支配する火星や

5室を支配して「物事の終わりと始まり」を意味する太陽が絡み合った所見が完成する



4室を支配する月のディスポジターが8室支配の火星で

火星がちょうどアスペクトできる位置に5室支配の太陽が在り

太陽とはダシャムシャにおいても重要な10室の表示体である



月が本来の12室を支配して9室に住んで

そのディスポジターや本来のラグナロードの太陽と絡むため

まさに「風が吹けば桶屋が儲かる」式の巡り合わせで吉意の結果を招いたらしい

(職位の喪失等の凶意的経験ではないのはダシャムシャのラグナがヴァルゴッタマだからだ)



月とコンジャンクトした土星は太陽のディスポジターで月から11室目も支配して減衰し

逆にディスポジターの火星と対向して弱いニーチャ・バンガにもなっており

山羊座へとアスペクトバックしながら機能的吉星の木星と対向している



ラグナと月の両方から見て機能的凶星のこの土星が減衰しているのも

ダシャー展開にかなりの好影響を与えていると判断できる



だから彼はリズ・トラス辞職後の保守党内で選挙を経ずに首相に即就任したのである





また

ラーシを見直すと主要ダシャーの絡みは恐ろしく鮮やかで驚嘆させられる



月は新月のため太陽とそのままコンジャンクトし

太陽は星座交換で火星と最も強く絡んでいるため

9室の象意が効果覿面に顕現したのである



9室とは「失業」も意味するが11室(願望成就)から11室目でその本質としても働く



獅子座ラグナではラグナロードが10室の表示体でもある太陽であり

ヨーガ・カーラカで高威力な吉意を備えた火星と結びつき

なおも高揚して11室の結果である9室の象意をアンタルダシャーの経験として写実している



牡羊座の9室でラグナロードが破格の威力を繰り出すため

何もかもが「史上初」なのである



出生時刻を「12時23分」とした場合にラーシ・ダシャムシャは痛快な強さを帯びており

リシ・スナクは獅子座ラグナの可能性が先ず先ず高いと言える




妻ことアクシャタ・ムルティとの出会いと資産の獲得






アクシャタ氏は、米カリフォルニア州にある私立のリベラル・アーツ大学クレアモント・マケナ・カレッジで経済学とフランス語を学んだ後、ファッション系の大学でも学位を取得。デロイトやユニリーバで働いた後、米スタンフォード大学でMBAを取得した。
スーナク氏と出会ったのはこのスタンフォード大学だ。2人は2009年に結婚し、2人の娘がいる。



スナク氏はゴールドマンサックス在籍中にフルブライト奨学金制度に合格し

スタンフォード大学へと留学しその環境下でアクシャタ氏と出会い

そのまま彼女が誇る莫大な財を受け持つことになる



時期的にはオックスフォード大学卒業後の2003年頃からの数年間と考えるべきだ





ラーシが獅子座ラグナの場合

「金星-水星期」や「金星-ケートゥ期」は配置上ですこぶる吉意が強かった





ラーシでは11室双子座がダシャーラグナで

金星のディスポジターの水星がそのままアンタルダシャーになり

11室と9室の絡みとなって「正しい目的」のために10室的象意が失われる時だ



(なお10室支配の金星が住む双子座は「情報流通」の星座であり金融業の象意も含む)



「金星-ケートゥ期」も金星とケートゥがトリコーナの相関で上々の吉意があり

ケートゥのディスポジターの土星がラグナからケートゥにアスペクトバックする



双子座をラグナとすると土星は至高の9室支配で

やはり双子座ラグナで5室の支配星と9室の支配星が与える経験であり海外留学を指す





結婚の経験そのものを指すナヴァムシャでは

牡羊座ラグナであれば一層の合点が行く配置だ



マハーダシャーの金星は牡羊座ラグナで7室を支配し

婚約者も意味しつつ「未知の場所(海外)」も兼ねており

8室から2室(私的自由・結婚生活)へとアスペクトバックする配置が

まさに「海外で婚約者と出会う」経験を示している



そしてスナク氏はアクシャタ氏と2009年に結婚したとのことだが

その頃のダシャーは「太陽-ラーフ期」か「太陽-木星期」のはずである







ラーシでは疑う余地の無い明快な配置の絡みが見て取れる



まず太陽はラグナロードであり「結婚」の7室から7室目に当たるラグナの支配星で

ラーフがラグナに住んで太陽がそのままディスポジターになり

ラグナでディグバラの強さを帯びた木星は「結婚後の生活」を指す8室支配である



そして太陽は火星との星座交換でラグナに住むかのように振舞う



ナヴァムシャの方はどうなっているか─





ラグナにラーフが住んでアンタルダシャーがラーフ期となった時局に婚約成立となる



そしてラーフのディスポジターは

ラグナロード(7室の本質のハウスの支配星)の火星で

火星はまさにマハーダシャーの太陽と対向し

太陽は「恋愛」の5室支配で5室から5室目の9室に住み

ほぼ結婚と同等の経験を指している



アンタルダシャーが木星期になれば木星が太陽のディスポジターとなって

婚約するというよりも子供が生まれてしまいそうな所見にさえなっている



なお

ナヴァムシャの金星は「棚から牡丹餅」の8室でアスペクトバックし

ディスポジターの火星が結婚をもたらすラグナロードでもあり

その火星が3室9室軸で水星木星の星座交換に巻き込まれて

更に11室支配の土星も絡むために

「金星-水星-土星期」の頃にスナク氏は出会うべくしてアクシャタ氏と出会ったはずだ



おそらくスナク氏のナヴァムシャは牡羊座ラグナで正しいようだ




優れた名士であるスナク氏の両親




スナクは1980年5月12日、ハンプシャーのサウサンプトンでケニア生まれの総合診療医の父と、タンザニア生まれの薬剤師の母の長男として生まれた。スナクの祖父はインドのパンジャーブ出身で、1960年代に東アフリカからイギリスへ家族とともに移住している。


こうしたバイオロジカル・ファクトも重要なラグナ特定の材料である







当初はスナク氏を一見してその容貌から蟹座ラグナのような雰囲気を感じたが

蟹座をラグナにしてしまうと「父親」の9室が魚座になり

そうすると実父を指す木星が魚座から6室目の獅子座で惑星集中に巻き込まれ

機能的にも強い凶意を持つ土星に悪影響を受けてしまい

コンジャンクトした火星も2室の太陽と星座交換し

苦悩が絶えず孤軍奮闘し続ける父親」というイメージが出来上がってしまう



それは明らかに間違いである





獅子座がラグナになれば

父親のラグナとなる牡羊座と5室目が太陽と火星の星座交換であり

「刃物(≒メス)」の表示体である火星と10室の象意を持つ太陽とが吉意で関わり

10室支配の土星も獅子座でラージャ・ヨーガを帯びて11室へとアスペクトを返す



何より9室12室支配で優れた知的技能を恵んでくる木星が

「先端技術・電子機器」の象意を持って病院の表示体にもなる水瓶座と対向し

その水瓶座には医療行為を意味するケートゥがまさに住んでいる



また獅子座から数えた4室が母親のラグナになれば

4室水瓶座が医療行為に準ずる医薬品処方や薬剤調合の作業を意味する所見になり得る



蠍座を実母のラグナとした場合も

2室5室支配で凶意が全く無い良好な木星が10室で最良なラージャ・ヨーガになり

土星はアスペクトバックして「屋内で執り行う職務」という配置になっており

「手を用いた行為(≒実務)」を意味する3室も土星が支配するため象意として適正である



獅子座ラグナでは火星が4室9室支配でそのまま両親を指し示すことになり

ラグナで星座交換し至高の9室に住むかのように働き

火星とコンジャンクトした木星は再び5室8室支配で機能的吉星である



このように

リシ・スナクの生い立ちを証明する上でもラグナは獅子座以外には考えにくいのである




リシ・スナク氏の快刀乱麻な国政への処断




スナク氏は首相となったばかりだが

ナクシャトラはいずれも太陽・火星・ケートゥが居並んで冷徹ぶりの光る意思が垣間見える





太陽はナクシャトラでも定座した激烈な強さを誇り

火星はケートゥとナクシャトラで星座交換して水瓶座的な底堅い潜在能力を意味する





あと5ヶ月ほどでマハーダシャーが火星期となり

ラグナで星座交換し月をラグナにするとルチャカ・ヨーガ同然に猛威を振るう時運が近い



「近い」というよりかは既にダシャーチッドラであるため

氏は今まさに火星的かつケートゥ的な人物として

イギリスの歴史を造り変えようとしているのである



彼もまた水瓶座世界を実演する新時代の演者なのかも知れない



ウクライナ危機と対面しながらの国政執務に世界中が注目している

凋落していく停滞の最中にある日本よりは刷新の行革力を発揮してくれることだろう



牡羊座が正しく有望な未来へ向かう道を切り開くか否か期待は止まない



以上

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