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執筆者の写真鹿村文助

自殺未遂の市川猿之助─ラーフ期が与えた絶望

更新日:2023年11月19日







今年に入ってからでは個人的に最も衝撃を感じた悲報を知った昨日の今日だ



自宅で自殺を試みたと思われる形跡の中で発見され

ご両親は亡くなり本人も意思疎通が不可能なままである



ここ数ヶ月ではテレビドラマにも出演し

かつてはスーパー歌舞伎の流れをくむ人気漫画を歌舞伎化した舞台でも主演した猿之助氏



今回の緊急搬送後に遺書と思しき書置きも見つかり

私が驚いたように世間は「何があったのか想像できない」といった当惑で絶句している



ラグナ選定はダシャーとトランジットの整合を考えればほとんど迷わなかった











1980年(昭和55年) - 7月、歌舞伎座『義経千本櫻』の安徳帝で初お目見得。
1983年(昭和58年) - 7月、歌舞伎座『御目見得太功記』の禿たよりで、二代目市川亀治郎を襲名して初舞台。





本人の歌舞伎界でのデビュー時期をダシャー整合させると

牡羊座ラグナであれば

やはり達成と独立の時運である「金星-金星-ラーフ期」がケンドラ同士の絡みになり

その頃に初お目見えを果たし

名跡を拝命した7歳の時点でもダシャーは「金星-月-ラーフ期」で有意な所見になっている





金星-金星-ラーフ期」は

ダシャムシャで重要な7室( 10室の本質 )を金星が支配してラーフと対向し

ラーフのディスポジターの月は天秤座に住んでいるため

対向したマハーとプラティアンタルのロードに対し

プラティアンタル( ラーフ )のディスポジターである月のディスポジターが金星になり

全ダシャーがケンドラの位相を組んでラグナロードの火星がラーフに向け逆行する



10室支配の土星も2室牡牛座に逆行して金星と仮想的な星座交換を起こし

極めて明快かつ強力な吉意の絡みを形成できていた時だった





金星-月-ラーフ期」は上記とほぼ同じ相関が繰り返される配置で

プラティアンタルのラーフはディスポジターが月のため

もうそれ以上の説明が不要なほどである





ラーシを水瓶座ラグナにすれば

星座交換を起こす水星と火星は5室対10室や3室対5室となり

即ち「広範な芸能活動」を意味し様々なパフォーマンスの素養を与える所見となる





そして更に重要なラーシのラグナ特定の根拠は

牡羊座と獅子座に起きているダブルトランジットで凶意のハウスと凶星が絡むことや

それに対するダシャーで相当に劣悪な心神喪失の所見が起こる想定から

水瓶座ラグナと判断した








氏本人を座長としていた現行の歌舞伎公演に照らしても

ダシャーの「ラーフ-ラーフ-水星期」は

ラーシ・ナヴァムシャ両方でラーフとそのディスポジターが強い配置であるべきで

水瓶座ラグナとしたラーシでは9室天秤座に住んだラーフに対し金星は8室で例外則となり

蠍座ラグナとしたナヴァムシャでも8室双子座のラーフに対し水星は11室で高揚する

( ダシャムシャはラーフのディスポジターの月が水星と絡まないが10室の本質の7室に住む )





他方で水瓶座ラグナのラーシではもう一つとても強い根拠があり

現在の主運を担う減衰の金星は

このラグナでは両親を意味する4室9室支配

土星と火星の両方からアスペクトされているからだ



それに対しダブルトランジットはマラカの7室に住んだ6室支配の月に生じ

この月も土星と火星が逆行した位置から容赦なくアスペクトしてしまっている



月から数えたケンドラには太陽・ラーフ・ケートゥ以外で水星しか住んでおらず

かなり強い孤独感が一つの常態となって猿之助氏に暗い影を落としていた

( ただし魚座で定座した木星も逆行して月と対向したようになり微かに救いがある )



月が「苦闘」の6室を支配して逆行土星にアスペクトされる配置が7室獅子座であり

梨園の名家に生まれた一人息子たる立場に相当な気負いを燻ぶらせていたようだ

( 7室の獅子座に月が住むので孤高な風格を醸していて一部のファンからの人気が根強い )





ナヴァムシャもやはり蠍座ラグナとすると致命的な所見になっている



8室双子座でラーフとコンジャンクトした月は

ラグナで定座したルチャカ・ヨーガのラグナロードから8室目のアスペクトを受け

11室乙女座の土星もそのまま本来の位置から10室目のアスペクトを月に与える



このナヴァムシャでダシャーラグナのラーフから見ると

ラーフとコンジャンクトした月は双子座から2室目を支配するので

つまり猿之助氏のご両親を意味することになる



不幸中の幸いとして

山羊座で減衰した木星も逆行して射手座に定座するように働き

月に仮想的なアスペクトを与えて猿之助氏のメンタルをギリギリのところで保っていた



しかし定座したラグナの火星は「傷病」の6室も支配していたことが

今回の信じがたい悲報を招いたようである




猿之助氏は俳優として復帰できるか






昨夜時点では

「命に別状はないが入院先を訪ねた警察の呼びかけに返事が無い」とする報道があった





月をもう一つのラグナにすると

マラカの2室で減衰した金星は「寿命」そのものを指す3室の支配星であり

やはり根深い致命傷に及んでいることが伺える



しかし金星はよく見ると対向で定座した木星がニーチャ・バンガを与えてもおり

そのために猿之助氏は一命を取り留めたのである



ラーフにはその木星が逆行位置から9室目のアスペクトを与えるので

ラーシにおけるラーフ期自体はよい潜在運も見込める



俳優としての活動が健常だった以前のように復調するかは見えてこないが

まずは容体の回復が願われるところだ




何卒全快されますよう祈念いたします




以上

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