社会的な地位と実際の能力(あるいは個性)-その2-

更新日:2021年12月25日


前回に続く題材としてもう少し私の立場に近い相手を引き合いに出してみる

今度は私の友人だ





彼は中学時代からの旧友だが出生時刻を尋ねて試作したチャートを見て思わず首を傾げた

「母親からは午後4時頃の生まれだと聞いた」と本人が言うので間違いではないはずだ



しかし10室が色々な意味で恐ろしい可能性を秘めていて

本人の職能については私がよく知っているつもりの彼ではないのである



ラグナロードの火星が高揚する配置だけは本人の性格を全く現していないと感じたし

ディスポジターの土星は蠍座に住んでいるから星座交換が起こっている



それが今でもひたすら不思議で仕方ない



凶星が女性の星座同士で凶意のハウスも含んで星座交換してしまっている

それがどれほど凄まじくおぞましいかはジョーティッシュの中級者なら十分に想像がつく



その絡み合いだけ見れば「絶対に関わってはいけない類の人種」である

銘板を掲げていないビルの上層階の奥の方に事務所を構えて雨だろうとサングラスをかけ

ネクタイは締めずにいつでもセカンドバッグしか持っていない(なのに高級車に乗っている)



まさに【ああいった方々】を写真のように鮮明に連想させるのがこの星座交換だと思う



彼のこのチャートをよく分析して感慨深かったことがある

やはり本人の性格やキャラクターを決めるのは月齢や月から見たケンドラの配置の妙だ

(それと彼の場合はラーフ・ケートゥ軸も幸運な良いポジションである)



月は牡羊座で満月となり4室支配でラグナに住んでいる

これは月が表意する人物の「実母」と今でも友達のように水入らずの仲だと言える配置だ

(訊けば彼の実母は元小学校教師であり牡羊座的な気骨の強さが想像できて面白い)



機能的にも吉星となった月がラグナに住むのは「シューバ・ヨーガ」で吉意を生まれ持ち

そこから7室目に吉星の方が強くなる明るい惑星集中を起こしているため

今でもその容姿は『素朴で育ちの良いお坊ちゃん』という大人しそうな風貌が変わらない




そのイメージをハンマーでぶち壊されたかのような衝撃が上記チャートの例の配置である




10室で火星が高揚しそれはラグナロードでアートマ・カーラカでもあり

10室11室支配の土星と星座交換し8室的な悪い運気を含みながら怪気炎をくすぶらせる



私にはその配置が一世代前の芸能界(後に世界)で歴史を築き上げた某軍団の総帥を思わせる


 




何かと言えば湿っぽく危険な色気を醸し気に入らない相手を完膚ないほどに“躾ている”姿が

このチャートによく現れているのに感心する



『殿』はやはり山羊座的な底深い覚悟と蠍座の濃く煮詰まった情念を内包しておいでだ



殿の場合はラグナの山羊座と蠍座に惑星集中が起こりそこに月が含まれるために

その風貌と気質が女性の星座で姿形となり静かな鬱屈の奥に滲む暴威が捌け口を求めている



理性と直情が入り乱れる苦悶の様が暗く優しい色気を帯びてある時不意に危うさを匂わせる



早い話が山羊座と蠍座の交わりは「心の飢えたもどかしい求道者」と言うべき旅人を生み出す

終わりのない道を歩む苦しさに耐え切れずそのもどかしさで彼は自らを強く傷つけてしまう

(間違っても「どうしてもっと素直になれないの?」と訊くのだけは辞めましょう)


 

こんな繊細さは私の旧友には先ずない(今は大人になれたので「なかった」とすべきか)

彼はラグナで月がほとんど吉意全開となり天秤座では太陽が減衰し金星が定座している



そこには水星も加わっているがこの水星は金星と共に逆行してしまっている

即ち心身に伴う自分らしさ(精神年齢と個性)が内向的にしか働かない時期が長い人生である

(彼の素性を観察して実感したのは逆行の吉星がヨーガになると変人を生み出すということ)



そんな微笑ましくペーソスな彼が収入を得る職業は意外なことに医療検診の管理実務である

全国各地にある財団法人系の医療事務団体に大学卒業から一途に勤め続けている



ジャンマ・ナクシャトラは最初のナクシャトラの【アシュビニー】で

その性格や適性を確かめると驚くことに「医療系職務への傾向」とされている



彼は5室支配の太陽が減衰してしまうので学習や対外交流において能動性・自発性が乏しく

私と彼が互いに大学生だった頃に彼は某大手総合大学の経済学部で無関係な勉強をしていた



その後に今の職業に就いた理由を尋ねると「父親が同じ職業だったから」というベタな答え

(しかしチャート上では女性の惑星が1室対7室の軸で強いことにハッと気がつき不覚を知る)

(また逆行する水星は6室の乙女座に住むように働くので実は看護士的な素質を秘めている)



そして今の彼のかなり意外なところは面倒見の良さが信用となって昇進しているということ

ラグナロードが8室(持続力)も支配して土星(8室の表示体)と星座交換していることの所見だ

惑星集中が生じる7室天秤座は土星が高揚するサインであり平等主義者の性格を帯びる



しかし生来的凶星が8室とも絡んで強くなるコンディションは当然「ハードワーク」を与える

実際に彼の職場環境の実態の程を伺うと「厚く塗り固めた隠ぺい体質で『真っ黒』だ」という

新規職員が約1年以内で流されるように辞めていく中でも彼だけはしぶとく業務に精励する



淡泊でマイペースな田舎っ子の彼は億劫がちで転職する勇気もなかなか持てないようだが

「地元の市役所に勤め直そうかなとも考えた」とのこと

               ─そりゃ毎朝7時までの出勤厳守じゃ身体ボロボロだよね…



最後に彼の今後の職業運を確かめておく





ラグナロードが5室でケートゥとコンジャンクションしており

10室から見た8室目に置かれて傷つくため彼は就業意欲がどちらかというと薄い方である



しかし最も肝心な10室には「10室の表示体」で11室支配の太陽が住んでおり素晴らしい



のみならず太陽のディスポジター(10室の支配星)の月は8室で高揚している

これが彼の『前向きな怠慢さ』と言うべき持ち味だと痛感する

働くのはダルいけど一度内定しちゃったら辞めんのはもっとダルくねぇ?という態度だ



自社の役員室で遊んで過ごすことも実はちょくちょくある社内ニートの私とは大違いだ

(10室で水星が定座して12室支配の太陽がコンジャンクションするので自室に籠る状況)



現在の彼は月期の折り返し直前ほどのタイミングに在る

彼のこの脊髄反射で耐え通す働き方はマハーダシャーが火星期に入る6年半後まで続く



偉い 偉いぞ タカちゃん

緊急事態宣言も解除されたし今度の年末は渋谷あたりでまた呑もうか!



                                     以上


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