社会的な地位と実際の能力(あるいは個性)-その1-

更新日:1月10日



社会人としての客観的な地位と実際の職能が違うことはもちろん大人なら凡そ理解している



寡黙で目立たない人が「縁の下の力持ち」的な実務力を備えていたり

余計な責任感からか頑なに自分の働き方を変えない人ほど実際には信用されなかったり

腰が低く余裕のある人ほど実は周囲への評価がとても辛辣だったり

とにかく社会人になってみると世の中にはギャップのある相手が少なくない事実に感心する



「有能な人はみな明朗で誠実だ」との思い込みが良い意味でも悪い意味でも正しくないことは

やはりジョーティッシュでも明白に示されている



私の身近な当事者を例に実証を試みたい







私の会社で長年勤労に努めてくれている常務のラーシ・チャートである

話をしない時がないほどお互いよく報連相している旧知の仲だと思っている



身体つきは小柄で太っており黙っていると陰気そうにも見えるが

実際は饒舌で機転の利く声の大きな健啖家という人物である



本人の容姿や性格からすると牡牛座ラグナや月のナクシャトラは間違っている気もした

しかし本人の性格や対人的な行動パターンは上記のチャートで正しいと感じる

(特に2名のご実子は経歴的にとても優れており一流の職業に就いているらしく

「子供」を意味する5室を吉星が支配し「子供の表示体」の木星が絡む上記の配置が最適である)



特に本人の素性をとても鮮明に示せているのが6室で高揚する10室支配の土星であり

その土星がマハーダシャーに切り替わった時期から2年弱で常務は現職の役員となった

来年には常務が役員に就任して10年になる



土星には11室支配の木星がアスペクトしており

本人にとって「自分を管理し評価を与えてくる相手」でなおかつ年長者を意味する木星のため

常務を一介の正社員から役員へと推挙し昇格させた当時の役員を表意していると読める



私の会社はお世辞にもホワイトカラーと言えない類の職種のため

どう考えても6室で凶星が最も強くなり木星が吉意の保護を与える配置でなければおかしい

(因みに私の会社は食品工場だが上記チャートでは10室在住の水星が2室の支配星である)



10室に住む水星は機能的吉凶と無関係に優れた参謀役の配置であり独特な能力と特質を持つ

常務の水星は5室支配のためラージャ・ヨーガであり星座も「組織力」を意味する水瓶座だ



なおかつその水星へ木星がアスペクトするため常識力と察知力にはほぼ狂いがない

この場だから吐露できるが私は常務がいなかったら早々と会社を腐らせていただろう

とにかく諸々の場面で沢山の助言と知恵を貸してくれたので何とか私は社長らしく振舞えた



常務はその昔パートアルバイトで入社したが常務を面接で審査したのは私の実父だそうだ

私が物心もつかない頃に現場を手伝う父を常務はよく見ていたのだから

常務は社会人(経営者)としての父の人となりを私よりもありのままに理解していたと言える



そうした意味で常務は私にとって人生の先輩だと言っていい

2室で木星とケートゥがコンジャンクションするためか話しぶりはいつもブレがなく平穏だ



出来ることなら常務にはまだまだ長く在籍していてほしい

そう思う時がお世辞抜きでこの数年よくあった

(それはおそらく私の2室が天秤座であり私にとっての貴重な人的資財だからである)




しかしである




従業員にいつも気遣いのある現場気質な常務には上記チャートの通りに弱点も多い

その差の激しさは社長就任当初の私を驚かせ呆れさせたりもした



まず本人が真面目過ぎるせいか周囲の力関係に対し譲歩基調の対話をしがちであることだ

常務の2室に住む木星はそもそも8室11室支配の凶星であるため

現場側にとっての都合を受け止めつつも正しく説き伏せるという役員的な責任能力が乏しい






8室は「与えられる境遇とそこでの経験」であり逆らえない理不尽な問題といった象意である

チャートを今一度よく見ると常務のラグナロードは8室で凶星のラーフに傷つけられている



しかも対向ハウスからアスペクトバックする木星は凶星であるのみならず逆行した惑星だ

逆行した星はその象意も間違った方向へ働くことになる

機能的凶星が逆行しラグナロードにアスペクトするため基本的に本人は逆境と対峙できない



更に奇妙なのはその凶意の相対が強い吉星の金星と木星で生じている座相である

即ち表向きは時運の良い頃なら周囲から常に求められ(8室)やたら甘やかしてもらえるが

突如時運が悪くなると(≒ラーフ期や木星期)あり得ないほど邪険にされてしまうことになる



常務の場合はラグナロードが不憫なことに凶意の6室も支配するため

インド占星術でも極めて不穏で危険とする【6室対8室】の絡みになっている



そこにラーフ・ケートゥ軸が位置するのでその禍々しさは筆舌に尽くせない

(私自身も含めて実際に相当アブノーマルな従業員との対話に苦しんだ事実がある)

(そのエピソードはまたいずれ後々に頑張って書いてみることとする)



その他に目立つ特徴としては人間的な賢さが実際の言動に応用されないという点がある



8室が強くなってしまう配置は結果的に努力が報われないので失望するというパターンで

本人の恩情が仇で返されてしまったり甘やかした相手が段々と無責任になっていったりと

とにかく呑気で自堕落な部下に本人が負かされるような屈辱の残る顛末を私も見聞している

(8室以外にも常務の11室には12室支配の火星が住んで「地位」の象意を損なっている)



私でさえラーシの8室には「無礼・非常識」のラーフが住み

そのディスポジターは逆行する火星であるため常務とほぼ同等の劣悪な力関係を強いられ

酷い怒りや諦めを積み重ねうらぶれて過ごす場面がやはり多かった



私の火星は4室に位置し対向の10室にはラグナロードが定座して太陽も住んでおり

その2つの重要な星をラーフと火星の凶意に傷つけられたままの年月が私のラーフ期だった



今でこそ私は木星期に入ったが経営存続という緊張感の絶えない問題は現在進行形である

それは常務とて同じことだ



常務の今現在のダシャーは「土星-月-ラーフ期」である

天秤座がラグナになるのでマハープルシャでも高揚する強いシャシャ・ヨーガであり

土星(の住む天秤座)から見た10室支配の月は土星から見た8室で高揚している



職業上では死活問題である10室7室はそれぞれ両隣を凶星で挟まれた凶意のヨーガだが

それを返上して余りあるほどの突然の転機が常務を待っていると言える情勢が続いている



どうか常務にも私にも安堵できる平和が訪れることを独り静かに祈っている



                                      以上

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