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執筆者の写真鹿村文助

異なる流儀のD3─古典の秘儀が説く過去生の自分と今生の可能性





特殊分割図は最早これ以上のものがないだろうと思いながら情報収集していたところ

「D3の別側面」というべき非パラーシャラの流派の興味深い技法が見つかった



(※上記サイトは会員制のQ&Aサイトなので非会員は全文の閲覧が不可※)



D3の他流派の秘伝について上記ソースから以下の通り抜粋する



4 つのメジャー ドレッカナ (D3) チャートがあり、それらは次のように古典的なテキストで説明されています。
1.パラシャラ・ドレッカナ
2.ジャガンナート・ドレッカナ
3.ソマナト・ドレッカナ
4.プリヴリッティ・トラヤ・ドレッカナ




プリヴリッティ トラヤ ドレッカナ
このドレッカナチャートは、目標や動機を達成するための人のイニシアチブや努力を理解するために使用されます。




ソムナート・ドレッカナ
ソムナート・ドレッカナは、原住民の性的欲求に関する隠された知識を知るために使用され、性的問題に対する人の態度と彼の性欲を分析するためにも使用されます。




ジャガンナート・ドレッカナ
これは、カルマとカルマに関する根深い情報を提供する主要なドレッカナ チャートです。
人の前世のファラ。このチャートは、D-60 とともに使用および分析する必要があります。


特にこの「ジャガンナート・ドレッカナ」は

D60と併用して過去生からの影響を見積もる占断が出来るという



「前世のファラ」( “ Karma Phala ” )なる概念が何なのかというと





ジョーティッシュに十分に親しんでいる読者であれば

このようにカルマにも種類があることはご存じのはずだろう



The karmas of D3 are different from karmas of D10.
Drekkana shows the fruits of any karma, where as dashamsha is the action of your karma.
D3のカルマは、D10のカルマとは異なります。
ドレッカナはあらゆるカルマの果実を示し、ダシャムシャは自分のカルマの作用である。

( V. P.Goel著「 Comprehensive Prediction By Divisional Charts 」より抜粋 )



D10が今生で発現していくカルマそのものを写実するのに対し

D3は起承転結をマクロに描いた「カルマの結果」を教示している



上記に挙げたD3のサブチャートはやはりそれぞれ興味深く

ナヴァムシャやシャスティアムシャを拡大解釈してしまうよりも実用的である





プリヴリッティ トラヤ ドレッカナ
このドレッカナチャートは、目標や動機を達成するための人のイニシアチブや努力を理解するために使用されます。


このチャートの方が個人的にナヴァムシャよりも生活感のある配置で納得できた(笑)



まず何より定座した月が12室の支配星で明快に「引きこもり」を意味する配置である



ラグナロードの太陽は「努力」の3室で減衰してケートゥがコンジャンクトし

単純にかなりの怠け癖をもたらしているだけでなく

ディスポジターで10室も支配する重要な金星は「支障」の6室に住んで

逆行した火星土星がアスペクトしたり直にコンジャンクトしたようになっている



やはりそれはナヴァムシャでニーチャ・バンガされる太陽の所見を要約している



後半生の運勢を担うナヴァムシャで太陽が減衰する所見は

鈍重な立ち振舞いやメリハリの無さであり

コンジャンクトした土星が高揚してそこに木星がアスペクトするため

客観的には「正しい目的意識で熟慮してから行為に及ぶ」ように見えるが

実際の私は鬱病が寛解してからもしっかりと五月病のままである





だからか月は「プライベート」の12室で定座してしまい

金星と相互アスペクトした配置が「ボランティア感覚で努力する」と言える習性を与え

金星に逆行してくる土星が必ず厳しい辛苦を味合わせるが

それでも9室支配の火星が10室に逆行してラージャ・ヨーガになったり

火星の本来の位置で対向してくる定座の木星や11室支配の水星が

「何が何でもやってやる」という使命感を私に強く促してくるようだ



私自身にとって土星というのはそれほど意識していない感受点であっても

D9の集約版となるD3のサブチャートで土星は月とラグナ両方から見たマハープルシャで

土星に逆行される側の金星は月から見ると4室11室支配で「懇意な友人」の表示体になり

逆行してマハープルシャのようになった土星はつまり女性の星座で強くなるので

やはり将来の私は相当に苦労している女性を相手にジョーティッシュで助言しているらしい





試しに私の相方で同じサブチャートを出してみると

やはりその隠れた「助平根性」が炙り出されていてなかなか見物である(笑)



2室5室支配の水星と4室支配の太陽は「煩悩」の8室に住み

ディスポジターで機能的凶星の木星が7室でラグナロードの金星とコンジャンクトする



木星と金星が女性星座の蠍座でコンジャンクトし金星はラグナにアスペクトを返すので

某有名サブカルバンドの曲の歌詞よろしく「ロマンスが有り余るなぁ」という情念が猛る



しかし木星金星のディスポジターの火星は「恋愛」の5室でケートゥとコンジャンクトし

ケートゥは月同様ヴァルゴッタマで結局は本懐が遂げられない不器用さを示している





性欲のヴォルテージそのものと言うべき「ソムナート・ドレッカナ」は

やはり吉意のケンドラで木星と金星が対向し

金星は6室も支配したラグナロードで木星が8室支配となった凶意の座相で

「三大欲求( 食欲・性欲・睡眠欲 )」のハウスでもある3室支配の月も12室でヴァルゴッタマだ



インドのジョーティッシュサイトをいくつか調べると

「ソムナートでは2室と6室に吉星が住むと性欲が抑えられる」とした定義が見られた



私の相方は2室に何も住まず6室には凶星扱いのラーフが住み

ディスポジターは10室に住んだラグナロードであり

対向から8室11室支配の木星が「男性的なヤル気」を手加減なく促しており

要するにこのチャートのケンドラで吉星が絡むとそれは「静かなる過激派」を生む所見となる



月から見た木星は9室12室支配で厚い信心を与える大吉星なので

同じく月から見た7室支配の金星との木星の相互アスペクトは

「いつか理想の女性と結びつくこと」が彼の宿望たるジハード( 聖戦 )なのである



彼の信奉するアッラーがくれぐれも「革命」を是としないよう切に願う



Search (quora.com)の回答群より抜粋



ヴェーダ占星術におけるドレッカナチャート(兄弟と勇気)分析
ドレッカナチャートは、出生図の第3ハウスを拡張したものです。
このチャートは、兄弟や姉妹からの幸福を表しています。
このチャートは、コミュニケーション、旅行、リスニング、執筆、隣人、親戚、勇気、楽観主義、ハードワーク、冒険、上腕などを表します。
火星は強さ、勇気、活力、弟を意味し、木星は兄を意味し、進歩や至福を得る、D3チャートで強く、うまく配置されていると、ネイティブは勤勉、楽観的で、兄弟の愛と愛情に恵まれています。
3と11の主がケンドラまたはトラインを占める場合、ネイティブは勇敢でハッピー、兄弟や姉妹から愛とサポートを得ることができます。
Drekkanaラグナがbeneficicsによって占有または所有されている場合、その人は名前と名声を手に入れ、パワフルで巧みな労働者になる。
D3チャートで、高貴な惑星が1,4,7,10ハウスを占めれば、その人は王や上級幹部になる。
D3チャートの惑星が自分のハウスにある場合、その人は農業や他の財産の家主になるであろう。
もしD3ロードが衰弱していたり、敵のハウスや6、8、12ハウスに位置していると、出生図やD3チャートのいずれにおいても、その人は怪我に悩まされる。
同時に、罹患しているD3ロードが有益なアスペクトを受けると、悪影響が軽減される。
もし、出生図のトリコナ・ロード(1、5、9)のハウス・ロードがD3チャートで見られ、すべてがつながっていれば、その人は幸せな人生を送ることができる


ドレッカナという分割図は出生時刻に対するラグナの許容幅がかなり広く

シャスティアムシャほどの厳密さが不要な上に「カルマの結果」が分かる便利さがある



そして今回のリサーチで初めて知った技法が

「ジャガノート・ドレッカナとD60を併用しその対比で過去生を見積もる」という知見だった





彼は厳密な出生時刻が不明なままなので

シャスティアムシャとの対比は避けるべきだが

上記の派生チャートから分かるのは

いずれかの過去生において彼が意外にも高貴な王族の一員だったことである



ラグナロードの太陽が住む11室では定座の水星とスーリヤ・ブッダを組み

ラグナ対11室の良好なダーナ・ヨーガも並立し

12室支配の月は9室に住んで宗教家としても優秀だった余地が伺えるだけでなく

実際に「思想的な組織」を意味する7室の水瓶座で木星と金星がコンジャンクトし

両者とも機能的にほぼ吉星となって5室対10室の素晴らしいラージャ・ヨーガとなる



「アシュラム」( 教場 )の象意がある4室には6室7室支配の土星が住み

ディスポジターの火星は9室も支配する最良のヨーガ・カーラカとなって2室に住む



やはり過去に別の投稿で記したように

「今生の彼からはまるで想像できないような達観と神秘への憧憬」を嗜んでいた過去が視える

( D5を扱った記事では彼がやがて異様なドグマを秘めたグルのようになる未来を予見した )



やはり彼のラーシで生じた7室の惑星集中がその結果であると分かる



5室支配で重要な「自我」を指す太陽が減衰して金星がニーチャ・バンガを与え

更にコンジャンクトした水星はスーリヤ・ブッダを組みながらも逆行して高揚し

6室乙女座のケートゥはヴァルゴッタマであるため非常に禁欲的な影響をもたらす



彼は月と土星もヴァルゴッタマでナヴァムシャの月が8室に位置してしまうので

現在の月期が終わらない内は過去生から持ち越したサンスカーラを打ち壊すかのように

「少しでも多くの女性と情交を果たしたい」という男性的なエゴが剥き出しになり

それを月から8室目でヴァルゴッタマの土星が強く打ち消すように抑え込んでしまい

彼は私以外の誰にも打ち明けれられない自家撞着の症状に苦しんでいる





ほぼ5年後の今頃に彼は突然に「神がかり」のように別側面の人格が萌芽し

機能的凶星になったアートマ・カーラカの火星がラグナに住む運勢が働き出す



インド本国のジョーティッシュにおいても

ナヴァムシャのラグナに住むアートマ・カーラカは「高貴な霊性の現れ」とされ

ヴァルゴッタマで高揚に等しいケートゥが火星の凶意を抑え込み

8室でヴァルゴッタマの月へラグナロードが逆行した位置に火星がアスペクトする



ラグナロードの水星に対し火星がかなり優勢に働いて水星は9室的な理性が薄れてしまう



対向の7室魚座で起きたグル・チャンダラ・ヨーガは差し詰め彼を運ぶ神輿のようであり

その奇異な恍惚感からは私も含め誰もが絶句するおぞましさが滲み出る



ナヴァムシャのラグナの配置は過去生を写すD3の派生チャートで繰り返されている



よほど彼の方が私よりも宗教的なカルマを隠し持っているらしく

上記チャートで彼の3室はパーパ・カルタリ・ヨーガとなるが

7室に住んでラージャ・ヨーガの木星が9室目のアスペクトを生じる



おそらく彼もまた私同様にわざわざ「生みの苦しみ」を求め修道する未来が控えている



しかし問題はその目的と手段であり

私自身も庇い切れないほど奇々怪々な思想と表現でその情緒を謳い上げることだろう



かく言う私はといえば



アートマ・カーラカが8室に住みディスポジターで凶星化した木星と対向している



7室12室支配の火星は8室に住んで8室支配の木星と明確に絡んでいて

泥沼じみた確執の中で争いを積み重ねた過去が伺える



ラグナロードの金星も今生の私を苦しめるグナティ・カーラカで

金星のディスポジターの月はプトラ・カーラカで完全な吉星であり

かつての過去生で沢山の女性が私の弟子( プトラ・カーラカの持つ5室の象意 )であったり

あるいは私に何度も助言を求めて泣きついてくるほど山羊座的な苦境にあった方々だろう



このチャートで

私の太陽は4室を支配して6室で減衰しケートゥまでコンジャンクトし

土星と木星の両方が関わるので何とか心的な健全さが保たれるが

9室10室支配の土星は本来7室に住むため

本音としては「苦しくてたまらず投げ出してしまいたい」と思っている( 思っていた )ようだ



広範なカルマを指すD60では太陽をラグナにすると7室支配の土星が逆行してくる





私は生まれたその時のダシャーが「太陽-金星期」で厳密には「太陽-金星-土星期」だった



太陽と金星と土星の全てが絡んでいた時運が今生の出生の折りで

それは遠い過去の私が最も優れた務めを果たせていた頃の経験を意味する



やはり私が過去生を終えた時の心境は

「十分に人の思いに応えられた」という満足感だったが

実際はやり残したことが多すぎるくらいだったはずだ



でなければジョーティッシュなどに出会う訳がなく

今なお「こんな人生にどれだけの意味があるのか」と考えさせられている



そしてまた大変に因果な相関に気が付いた



過去生の私は来世の私とよく似た特徴を持っているのである



来世の私はまたラグナロードが金星でその金星が減衰してしまい

7室に住んだ木星は8室11室支配で悪影響のある機能的凶星だ



土星も過去生では7室に住み来世では10室に定座して強いマハープルシャになる



過去生で煩悩を促してくる8室に住んだ7室支配の火星も

来世では4室に住んで3室に逆行して減衰してしまい人間関係が希薄になりつつも

客観的な実際の7室では夥しい数の信奉者らしき相手が私に群がるようである





あと7ヶ月足らずで巡り来るアンタル土星期は土星が呪いを示すサルパ・ドレッカナであり

今年の冬から私は逃れられないカルマといよいよ格闘し始めることになる



いつかはこんな自分でも「何を成し遂げ誰を救えるか」が思い出せるだろうか



相方のこともできれば見捨てたくはない

きっと彼と私は同じ志で理想を目指した仲間だったはずである



経営する自社が倒産しようともこの学びだけは諦める訳に行かない

私のジョーティシャー人生は未だ始まってすらいないのだから



以上

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