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執筆者の写真鹿村文助

混迷の世に現れた魂─今年に産まれた新生児のチャートを読む

更新日:1月3日







4日ほど前の夜半過ぎ

突然の鑑定依頼を受けて

戸惑いながらもその占断結果を出したところ

「天から恵みが降ってきた」と言えそうな

大当たりにありつくことが出来た







依頼者はこのお子さんの実母様で

ご本人との相性やお子さんの健康運その他を診てほしいとのことだった



※本稿の執筆投稿はご依頼主より許諾済みである※







ラグナロードで「頭から爪先までの全身」の表示体でもある太陽は

ご覧の通り10室で最高のラージャ・ヨーガになってシューバ・カルタリにさえなる



月はサルパ・ドレッカナに位置して月の5室目で9室支配の火星は減衰してしまうが

それでも月から4室目で金星がディグバラを獲得し

月の12室目で定座した土星は水瓶座でムーラ・トリコーナになっている



肉体の健康自体は問題ないと言えるだろうし

減衰した火星はアスペクトを受けないため「オットリとしていて優しい」イメージで

土星も山羊座より良い資質が現れる水瓶座で強くなり

気が弱いように見えて実際は芯が強い努力家の性格を作っていく様子だ



( また全惑星が逆行しないことはこの子が悪いカルマを持ち越していない証拠だろう )







そして私が「天啓の雷に打たれた」のは

このお子さんのナヴァムシャを一見したその時である



火星は見事に9室でヴァルゴッタマになったラグナロードで

対向3室の山羊座では定座した土星と10室支配の太陽がコンジャンクトし

何事にも忍耐強く本気で取り組んでいく質実な心根の強さを備えている



「・・・何だか見覚えがあるな」と感じ

それに気が付いた私は目が覚める思いだった




前回投稿したこのお方とソックリだったのである



石破氏は

ナヴァムシャでラグナと9室が星座交換したチャンドラ・マンガラ・ヨーガで

9室に向けて5室から定座の木星が強い吉意で保護を施している



9室蟹座に住んだ太陽はダルマ・カルマ・ラージャ・ヨーガにすらなってなお強く

10室を太陽が支配して象意が強意されながらラーフも伴った配置が

国会議員としての高位な地位を経年の中でより盤石にしていく所見となる







このお子さんの場合

9室で火星がヴァルゴッタマになってそれ自体ある種のバンガであり

対向の3室に定座した土星が「火星を高揚させる星座の支配星」なので

明確にバンガを与えて火星がさらに復調することになる



こちらのナヴァムシャでは

その3室山羊座に向かって木星が7室からアスペクトし

やはり木星は2室5室支配で機能的にも吉星の最良な表示体として

チャート全体を厚く守り通す吉意を発散している



7室は10室から10室目でその本質となるハウスのため

ラージャ・ヨーガになった木星は牡牛座の影響で

「賑やかで落ち着きのない異性や支持者ら」を意味しており

アンタルダシャーが木星期に入っただけでも

この子のファンのような人々らが勝手にお祭り騒ぎを始めるイメージだ







「政治家あるいは高名な文化人」の印象が満ちたまま

翻ってラーシを見直してみると

またしても私は某有名人のチャートとダブって見えて

嬉しい驚きで両手が汗ばんでくるほどだった




今度はこのVIPと10室が同じになる




トランプ元大統領は

10室でラージャ・ヨーガになったラグナロードの太陽から5室連続で惑星が並び

即ち「奇跡的な大成者のヨーガ」であるマリカ・ヨーガが生じている




〔影響〕 
裕福、王たちからの崇拝、敵を破壊する、感覚的な楽しみを受ける、良い特性・特技を持つ、多くの知識を持つ



D10は太陽が10室でラージャ・ヨーガになり木星に保護される




今回ご依頼対象のお子さんは

間違いなく大衆的な活動家となって

時の世論を自らの言葉に代えていく立場に置かれ

やがては国会議員になる可能性も本当に見えている



7室支配の金星が8室からアスペクトバックし

その位置には全ラグナで最も理想的な吉意を備えた木星が住む



ラグナでは8室も支配したルチャカ・ヨーガの火星がチャンドラ・マンガラを組み

「敏感な中立」の8室が凶意のアスペクトを受けないため

ダシャムシャの重要なラグナロードとして十全に正しく働く





このお子さんは

確実に正しい道のりを進み続け

人生の節目を過たずに純粋なカルマを体現する主人公になるはずだ





本当に私は心からそう感じ

これだけ混迷が深まっている日本に生まれてきたことを

今の時点で労ってあげたいほど感心で頭がいっぱいになった







指導者としての行いそのものが現れるヴィムシャムシャは

4室でこの上なく強いガージャ・ケーサリ・ヨーガが起こり

蟹座を挟むパーパ・カルタリを帳消しにできるほど強くなり

同じようにパーパ・カルタリになって8室に住む6室支配の水星を

木星が高揚したハンムサ・ヨーガの最良な吉意でアスペクトする



5室支配の太陽が「5室の結果」たる9室に住み

土星は11室にアスペクトバックするカルマ的な威力を秘めてなおも強力だ



前途多難ではあっても

このお子さんも偉大なグルへと変容していく未来が待っている






読めば読むほどこのお子さんが「貴命なる魂」だと確信できるのは

シャスティアムシャのラグナがヴァルゴッタマになって太陽が11室に住むからで

7室では土星もヴァルゴッタマになったシャシャ・ヨーガで

12室支配の月とコンジャンクトしてヴィーパリータ・ラージャ・ヨーガとなり

その組み合わせは「真新しい価値観と思想・先進的な組織」の水瓶座で起こっている



逆行しない土星がヴァルゴッタマでマハープルシャになるのはもちろん

一つ手前の6室では火星が高揚したヨーガ・カーラカにすらなっている



火星は天晴れなシューバ・カルタリ・ヨーガに恵まれ

4室9室支配のため「両親が子のためを思い心労と奮起を重ねる」所見だ



今回の鑑定依頼を私が受けたのも

このお子さんの実母様がその将来をかなり不安視していたからであり

中国の東洋占星術で受けた鑑定では

やがて母親に離反するようになって敵対しうる未来が見える」等と言われてしまい

他の占いでは果たして凶兆がどれだけ隠れているか知りたいとのことだった



上記のシャスティアムシャでは

「母親」の4室がマラカの土星にアスペクトされつつも

8室で定座した木星もアスペクトして

ラーフが悪意を発露しないように鎮静化されている

( ラーフのディスポジターの火星は上述したように傷つかず良いヨーガに守られてもいる )







ジャイミニ・カーラカでは水星が母親の表示体のマトゥリ・カーラカで

そのナクシャトラの支配星のケートゥは

ナクシャトラ間でラーフと星座交換しており

確かに不穏当な雲行きが見えている







ラーシでは

水星が9室でグル・チャンダラ・ヨーガとコンジャンクトし

7室のシャシャ・ヨーガからアスペクトされてしまい

ここでも「母親に対する違和感」という所見が一応は出来ている



しかし直接に4室9室を支配する火星は12室で孤立するようにヴァルゴッタマになり

ラーシにおいては「ご両親が慎重な親心から本人を見守る」といった様子でもある



基本的にこのご依頼を下さった実母様は

そのご主人と揃って善良な子煩悩のご夫婦と言える性格で

子供のために悩みすぎて判断を誤りそうになるということだろう

( シャシャ・ヨーガの土星が4室と9室を傷つけるのでご両親は心労が多いようだ )







ナヴァムシャの「秘奥の真相」と言うべき吉凶の根源を示すD81は

やはり過去生からの功徳がアリアリと実った所見であり

11室で4室7室支配の木星が高揚してラグナロードの水星にアスペクトし

水星は3室蠍座で10室も関わるため「宗教的な思想家」としての予兆を宣告する



月から見直すと

2室支配の月と8室9室支配の土星がコンジャンクトでまた強く絡んでおり

2室で高揚した木星は7室10室支配で10室魚座にアスペクトバックし

創意ある思想と運動を意味する太陽と火星のコンジャンクトを良化させる



( 月の住む双子座からではこのお子さんもまるでジョーティシャーのようである )



月から4室目を支配する水星が6室蠍座に住んで高揚の木星にアスペクトされるので

実母様は最初のうちほど深く悩むが次第に心身が快方に向かうはずである

( 高揚した木星はそもそもラグナロードを守る4室の支配星なので問題ないと断言できる )







シャスティアムシャと並んで有用であり

「過去生からの影響」を写実したジャガナート・ドレッカナは

何とも因果な痕跡が示されており

3室水瓶座で定座の土星が金星とコンジャンクトして

対向9室で猛烈に強いラージャ・ヨーガの水星と10室対3室や11室対7室の絡みになり

水星は5室でまたラージャ・ヨーガになったグル・チャンダラの木星に保護を受ける



5室の配置はヴァルゴッタマでカルマ的なその足取りを明示し

2室に9室支配の太陽が住んだり

月と火星が互いに減衰して星座交換するなど

過去生のその言行が「事実は小説より奇なり」と言えるほど妙なる人智を包含している



思想的なリーダーとしてその道を極めた「カルマの醍醐味」が確と醸成されている



出生時刻を秒の単位まで記録できていれば

是非ともナディアムシャを覗いてみたかったと痛感する







シャスティアムシャを少しだけ具体的にさせたアクシャヴェーダムシャは

やはりヴァルゴッタマの獅子座ラグナで

生まれて間もない今現在の「水星-水星-木星期」を絡みの有る吉意の座相にしている



2室も4室も家庭内の実生活を意味するので

ラグナロードを含んで生来的吉星同士が定座高揚した最高の配置の今は

ほとんど心配が要らないほどである







試しに「将来の社会運は如何ほどだろうか」と思い

エカダシャムシャを覗いてみるとラグナが更にまたヴァルゴッタマで

マハーダシャーロードがまさにラグナに住んで

ラグナロードの太陽は9室に住んで傷つかない吉相になっている



7室の火星はもちろんご両親を指す4室9室の支配星なので

2室と4室9室が絡んだ今は当たり前だが「ご両親に厚く守られる」その時である



( 4室で月が減衰しこの分割図においても「母親が常に悩んでいる」所見を作る )







以上の査読を経てから今一度ラーシを見て

実母様に対し一応の注意を促すために

以下の通り答申文案をお送りした




一つとても現実的な忠告を進言させていただきますと
お子さんは持ち前の賢さや器用さが仇になって
中学校に上がる頃から劣悪なイジメに遭う可能性が見られます

そうでなければ
小学校を卒業する頃合いに
顔や口の中や胸部や太ももから下の部分などに
大きな受傷があるかも知れません

大がかりな機械や精密機器等に触れている場面で
突然の事故に巻き込まれる余地があります

( 原文ママ )




こう書いたのは

約12年後の「水星-土星期」が始まって少しした頃に

ラグナと月と水星の全てから見てマラカになる定座の土星が

ダシャーラグナの水星に対し凶意のアスペクトを与えるからである







その経験がこのお子さんの未来を変えてしまう可能性は

どうにかしてでも避けられるべきだろう



少しでもその危険を逃れなくてはならないし

逆に針小棒大な誤導も控えられるべきである



そのためには親身になってこのお子さんを見守れるメンターが必要だ




正しい未来を今ここから目指すべきである




私がその未来でどうしているかは定かでないが

是非とも無償でこのお子さんをジョーティシャーとして助けてみたいとも思った



いずれにしても

私の新しい独立の日はまだもう少し向こうである



以上

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