完全に過去形のトピックだが
先月前半には幕引きとなったあの歴史的裁判の当事者だったアンバー・ハードを
改めて自己流にレクティファイしてみたい
理由としてはごく単純で
彼女は私と同い年で誕生日も2ヶ月弱しか違わないからだった
星々の配置が私ととても近い者がなぜここまで劇的な人生を歩んだのかやはり興味があった
英語版の本人のWikipediaに依拠し
その過去に従ってラグナ選定を試みた結果おそらく以下のようなチャートになった
英語版Wikipediaによると
テキサス州オースティンで、インターネット研究者のパトリシア・ペイジ(旧姓パーソンズ)(1956–2020)と、小さな建設会社を経営するデヴィッド・クリントン・ハード(1950年生)の間に生まれた。 妹のホイットニーがいる。家族はオースティン郊外に住んでいた。ハードの父親は自由時間に馬の調教をしており、彼女は父親と一緒に乗馬、狩猟、釣りをしながら育った。彼女は美人コンテストにも参加したが、大人になってから彼女はもはや「客観化を支持できない」と述べている。 ハードはカトリック教徒として育てられたが、彼女の親友が自動車事故で死んだ後、16歳で無神論者として識別し始めた。翌年、ハードは彼女がもはや「保守的で神を恐れるテキサス」を快適に感じないと述べ、ロサンゼルスで演技のキャリアを追求するためにカトリック高校を中退した。 彼女は結局家庭学習コースで卒業証書を取得した。
「ホイットニー」という妹が在ることが最も有意なバイオロジカル・ファクトだ
また父は経営者で母は最初期のインターネット社会を研究する学識者だった
それら全てが反映できているチャートとなるとラーシは魚座ラグナが最適である
「妹・弟」を意味する3室には金星が定座し9室(父親)支配の火星が「起業」の2室で強い配置だ
9室蠍座をラグナにするとラグナロードの火星が2室に住み
「大地」の象意がある火星でその星座も「高層ビル」を意味する射手座(落差の激しさを指す)だ
また「母親」のハウスの4室を支配する水星は魚座で減衰してしまうが
対向の乙女座に住んだ2室(起業・自営業)支配の月がアスペクトバックを受ける
ラグナロードの水星は4室も同時に支配して10室に住むため
自宅がそのまま職場になった学識者としての私生活を指し
水星の手前に住む木星は双子座からみた9室(高等学問)の水瓶座で
即ち「インターネット・SNS」の象意を帯びた星座である
また
ハードはカトリック教徒として育てられたが、彼女の親友が自動車事故で死んだ後、16歳で無神論者として識別し始めた。
とのことだが
本人が16歳頃のダシャーはラーフ期が始まったばかりのタイミングである
ラーフのディスポジターで9室も支配する火星には土星が逆行位置からアスペクトする
土星自体が11室(友人)の支配星でその本質の9室支配の火星に向かってアスペクトするが
土星は11室12室支配の機能的凶星でつまりマラカとなって働く
また土星が逆行した天秤座には12室の表示体のケートゥが住み
土星は高揚するようになって対向に住む太陽は6室(負傷)を支配して高揚している
アンバーが16歳を過ぎていた頃に友人が不慮の交通事故で亡くなったことを説明できている
こうした不慮の心的苦痛が彼女を大きく変えてしまった
蠍座で逆行した土星は天秤座から蟹座にアスペクトし火星も蟹座にアスペクトしており
蟹座は「学問・学業」の象意がある5室である
従ってそれまで通っていたカトリック系の高校を自主退学し
ホームスクーリングによって卒業資格を取得したのである
ラーシではラーフと太陽の住む牡羊座をラグナにすると
機能的にも凶星化した土星がケートゥの住む7室へと逆行して高揚し
同じくラーフのディスポジターの火星がラグナになっても
土星は機能的凶星として11室へ逆行し高揚するように振舞う
その土星は本来のラグナから9室目(根源的な人間性)で逆行し
月からは3室目(言動・立ち振舞い)に住んでヴァルゴッタマとなる
土星が逆行することで仄暗い負の感情が高揚するように強く働き
それがラーフと対向する位置に伏在して火星の住む射手座に3室目のアスペクトを起こす
つまりラーフ期に入ったアンバーは土星の影響下に置かれ続ける心的退行の時運だった
ラーフとそのディスポジターの両方に逆行の土星が機能的にも凶意を注ぎ
この頃からアンバーは見えない影の側面をより鈍重にさせ離人症のようになっていたらしい
ラグナで減衰する水星は機能的凶星のため特異なラージャ・ヨーガになるが
基本的に自他を区別する客我が無意識下では弱く人間関係に影響されやすい
5室支配の月が7室で良好なラージャ・ヨーガとなって月齢が強いことが
辛うじて彼女の「自分軸」を保てるような交友関係を与えている
それでもラグナロードは12室水瓶座に住んでしまい非日常な世界にその志向が動いていく
映画界へ進出するも伸び悩んだ「ラーフ-木星期」のキャリア
ハードの初期の出演作は、ケニー・チェスニーの「There Goes My Life」とアイズレーの「I Wasn't Prepared」という2つのミュージックビデオへの出演、テレビシリーズ「Jack & Bobby」(2004)、「The Mountain」(2004)、「The O.C」(2005)への小さな助演などであった。その後、映画『Drop Dead Sexy』(2005)、『North Country』(2005)、『Side FX』(2005)、『Price to Pay』(2006)、『Alpha Dog』(2006)、『Spin』(2007)で短い助演を務め、警察ドラマ『クリミナル・マインド』の1話にゲストとして出演している。2006年のトロント国際映画祭でプレミア上映された型破りなスラッシャー映画『All the Boys Love Mandy Lane』で初主演を果たしたが、ヨーロッパでは2008年まで、アメリカでは配給問題のために2013年まで公開されなかった。
アンバーがどのようにして芸能界や映画界に踏み入ることができたかは不明だが
早くも18歳の頃にはアーティストのPVに出演するなどの足掛かりを築いている
アンバーが女優デビューできた根拠としては
ラーシの金星が3室(演技)で定座して
ナヴァムシャは3室牡牛座でラーフが高揚し
ディスポジターの金星が11室山羊座に住んで
金星の更にディスポジターの土星がヴァルゴッタマで
山羊座へとアスペクトバックを起こすためだ
(ラーシでは火星も9室支配で10室在住の最良なラージャ・ヨーガを組む)
本人が18歳の頃は最も早いダシャーで「ラーフ-ラーフ-水星期」だった
( ラーフ-ラーフ-水星期 )
プラティアンタルダシャーの水星はラグナに住み火星とはケンドラの位置関係になる
ラーフのディスポジターの火星とは絡みの起こる位置でアスペクトも受けることになり
7室(10室の本質)を支配した水星がラグナからアスペクトバックする
7室の支配星がラグナに住む時点で社会に広く名が知られうる頃である
マハーダシャーロードとの絡みが十分にあり
それが9室(達成)を支配して7室支配の生来的吉星にアスペクトした良好な配置が
彼女に映像業界や芸能界への仲間入りを実現させたようだ
2005年10月に「ラーフ-木星期」となる前から様々な映画作品に端役等で出演を重ね
2006年には初主演映画作品も封切りされるが配給会社側に問題が生じたことで
本国アメリカでは何と2013年まで公開されなかったという異常な不遇を味わった
( ラーフ-木星期 )
おそらくはダシャムシャでラーフと木星の配置自体がとても強いことに比して
プラティアンタルダシャーのほとんどが不運な空振り気味の所見だったからだろう
5室11室の軸がかなり酷い凶星同士の絡みで互いが互いを傷つけ損なっている
これら太陽・火星・土星のプラティアンタルダシャーは特に不運のタイミングで
水星がパラーシャラの例外則になった「ラーフ-木星-水星期」が好調期だった一方
その後ケートゥ期→金星期→太陽期と続く1年8ヶ月の間は支障が伴い続けた下降期で
「ラーフ-木星-月期」に少し運気が復調した以外は散発的なキャリアとなってしまった
不遇な奮闘の時期を経てジョニー・デップと出会う
2011年のヒアードの3番目の役は、ハンター・S・トンプソンの脚色『ラム・ダイアリー』(2011年)でジョニー・デップが演じた主人公の恋愛役だった。この映画は商業的に成功せず、様々な評価を受けた。
「ラーフ-水星期」になった2011年最初期には
今回の歴史的騒動の主役たるジョニー・デップと最初の知遇を得ている
( ラーフ-水星期 )
ラーフのディスポジターの金星と水星はケンドラの関係で月から見て7室と10室である
ラーフケートゥ軸は月からでは2室対8室でまさに共依存的な恋愛・結婚の所見だ
月から2室目で高揚したラーフは「飛び抜けた容姿の良さと出逢い運の強さ」を意味し
月と対向した水星は月からでは機能的凶星だが本来のラグナからは7室目の支配星で
「パートナー」の7室を支配して本来の8室に住み「相手に依存してみたい」感情を生む
(ラグナから見るとアンバー本人が恋愛関係を望むが月からは6室支配で険悪な相となる)
最も重要なのはもちろん当事者のジョニー本人のチャートとの対照性である
当然だがナヴァムシャの金星はアンバーの金星と合致してジョニーの私生活(2室)を指す
ラーシにおいても土星の位置がアンバーのアルーダ・ラグナの位置と重なってしまう
アンバーのラグナロードの木星はそのまま彼女のアートマ・カーラカでもあり
住んでいるのは土星が支配する水瓶座のためディスポジターは土星となり
12室の水瓶座から12室目の山羊座で定座するマハープルシャの土星は彼女の実像を映し出す
そしてアンバー側のナヴァムシャでもジョニーを指し示す所見がしかと見て取れる
本来のラグナから見た7室支配の水星は8室天秤座に住むがそれはジョニーの月と合致する
お互いの月が対向しアンバーの月の7室目に住む水星は即ちジョニーを指している
ジョニーの7室双子座に住む火星はアンバーのアートマ・カーラカのディスポジターで
アンバーの7室乙女座に住む火星はアンバー自身を指すアマティア・カーラカだが
そのディスポジターはジョニーにとってのダラ・カーラカの水星で
火星と水星の絡みで現されるパートナーとしてお互いに神経質な負の側面が鏡合わせになる
人生の深層部を描くナヴァムシャで月が相対してとても好対照のようでいて
その実ジワジワと性格の不一致が露見し
同じ時間を過ごすことが極めて不愉快になる間柄だ
水星の繊細さと火星の排撃力が織り交ざり普通に会話を楽しむことさえ叶わない様子で
アンバーのラグナロードでアートマ・カーラカの木星のディスポジターは7室の火星で
その火星のディスポジター(の水星)がジョニーを指す月の暗喩であるため
そうした「お互い目が合えば喧嘩が始まることを覚悟している」関係が本来の結婚生活である
それはジョニー側のナヴァムシャでも同じで
7室でラーフとコンジャンクトして機能的に吉意を発揮しにくい火星のディスポジターは
2室でグナティ・カーラカの金星とコンジャンクトしたダラ・カーラカの水星で
金星はアンバーのナヴァムシャで高揚するラーフのディスポジターである
アンバーの金星は彼女自身から見た婚約者の表示体(ダラ・カーラカ)だが
金星は「実際に受ける評価・自己実現」の11室であり
女性の場合でも7室や10室や11室で金星が強ければ
それはその女性本人の個性を意味しながらも
そうしたジェンダーの女性を恋愛対象にする男性をも指している
そして両者の金星は山羊座で合致し
アンバーの金星はダラ・カーラカでジョニーの金星はグナティ・カーラカである
確実にアンバーがその熟れた豊満な悪意を浴びせる相手がジョニーであり
ジョニーは自身の2室に住む「格下の異性」を指す金星に限界まで苦しめられた結果だった
非業な運命の出会いとなった両者のダシャー
上述した通り両者は2011年1月の時点で公開された映画で共演した縁から交際を開始した
アンバーは「ラーフ-水星期」だったが同時期のジョニーは「ラーフ-太陽-水星期」である
ラーシでは11室で絡みが起こる吉相だがナヴァムシャは絡みが無く火星の悪影響だけが強い
ラーシでは「ハイクラスな交友」の11室でラーフのディスポジターと太陽がコンジャンクトし
プライベートを指す12室の象意が第三者にも見えているような一つのトピックとなり
世間を賑やかすセレブリティの側面を切り取った断片である
しかして実態は悦楽など微塵もなく歪んだ劣情に巻き込まれる第一歩だったのが分かる
7室双子座に住む火星は月から見ても同じく7室の支配星だからだ
ナヴァムシャの7室に住んだラーフとコンビを組むアブノーマル剥き出しの火星は
ディスポジターが山羊座の水星でその水星は土星と星座交換している
なおかつその土星は逆行してアンタルダシャーの太陽とコンジャンクトしたようになる
のみならず7室の火星が土星へトドメを刺すかの如くアスペクトを与えて凶意を研ぎ澄まし
最後の最後まで2室(私生活)と10室(社会生活)が傷つけられ損なわれる経験となって展開した
ジョニーのナヴァムシャの土星は逆行して9室で定座の太陽を侵害し
その9室から今度は月に3室目のアスペクトを起こし
本来の位置からは7室の火星と相互アスペクトしている
この土星こそ鈍重な悪意が自尊心になってしまったアンバーを指している
彼女は私と同い年のため「木星→土星→火星」の還流が運勢上で特異な影響力を持つ
以前に別の記事で分析した特殊な配置であるが
私と同年で夏頃までの生まれであれば
土星のディスポジターが火星になり
火星のディスポジターが木星になり
木星のディスポジターが土星になってループする
つまりこの3つの星々のいずれかが悪逆な凶意を持っていると
今生のあらゆるダシャーにおいてカルマ的な破壊力を帯びて働くことになる
アンバーの場合は
逆行してヴァルゴッタマの陰惨な土星が逆行位置から火星をアスペクトで傷つけ
火星のディスポジターは木星でその木星は土星がディスポジターのため土星の影響下にある
この配置は私と同じなのでそれがどんな “ 力学 ” かは個人的体感として想像できてしまう
木星的な善意から行動しようにもそれが結果的に土星的な否定と屈辱感になりやすく
土星が火星を焚きつけて無差別で容赦ない感情の暴露となって捌け口を求め
火星がそのディスポジターで「秩序の破壊・開放」の水瓶座に住む木星で写実されて
思想と情念がくんずほぐれつの泥仕合で攻め立て合い
その衝動の只中をひたすら藻掻くしかないのである
よく私よりずっと年上の大人達が
私を含む昭和末期の世代を「甘えたまま年を取っただけの落ちこぼれ」と蔑んだが
それは私くらいまで生まれの層がこうした特殊相を持っていたり
私より4ヶ月後あたりの出生図で火星と土星が星座交換したり
私の前年生まれ(1985年)は木星が減衰したり
そのまた前年(1984年)までは土星が高揚したりして
とにかく心の内奥が歪に渦巻いて主観と客観を区別できない精神的な不自由さを持つからだ
アンバーもまた理由なく誰かと争いその相手を鏡にして自分のカルマを凝視させられる魂だ
もし仮にアンバーが鑑定依頼者となって私の許へやって来たら私は努めて丁寧な態度で
「貴女のような方こそジョーティッシュを学びその不幸を誰かのための道標にすべきです」と
彼女の眼をじっと見つめて彼女とどうにか繋がろうとするだろう
誰にも分かってもらえないと決め込み世界を拒絶する自己憐憫はカルマを育て続けるだけだ
きっと彼女は今生で間違ったカルマを演じつつ後年にその罪に苦しむだけの時間を過ごす
2室で高揚した太陽は「暴力」の6室を支配して高揚しラーフを凶星化させ
対向8室の天秤座には機能的凶星の土星が逆行してヴァルゴッタマである
その心の中では常に多くの他者が悪意を隠し持っているのではないかと強く疑い
誰かを信じられる良心を失って自らが悪意の根源になってしまっていることに気付かず
誤った生き方を糺そうとする多くの人々(≒太陽)が彼女にとっては単なる敵(6室)でしかなく
何もかも間違ったまま壊れたオモチャのように理由もなく結果もない人生を演じるだろう
勝訴したジョニーのダシャーとアンバーの今後
改めてアンバーのラーシ・ナヴァムシャを振り返ると
ラーシの木星が12室に住みナヴァムシャの木星は2室に住んでいる
ラーシでは木星にアスペクトが全く起こらずナヴァムシャは2つの機能的凶星が木星に絡む
確実に彼女は孤立を深め裏目に出たままのこのシナリオを開き直った悪態で演じるだろう
特にナヴァムシャは4室7室支配の水星と逆行して水星に重なる機能的凶星の土星が影響し
彼女に向け救援の意志を装ったプリテンダー(偽装者)に囲まれ続ける将来が透けて見える
ただし7室から2室にアスペクトしてくる火星だけは2室9室支配で善意ある相手である
「突然の不可避な経験」を指すD8(アシュタムシャ)は言葉も無く頷く配置だった
ラグナは再びヴァルゴッタマで3室で高揚のラーフと木星がグル・チャンダラ・ヨーガを組む
実に斯様な生き様をあと14年以上も空威張りで続けるしかないのが彼女の人生である
何があろうと「自分は運命の奴隷であり被害者だった」とうそぶいて生きて行くらしい
他方でジョニー・デップのダシャーは同じ木星期だが配置の違いが強い相違を見せている
木星は月のディスポジターで絡みがあり月から見た「闘争」の6室は本来のラグナの11室目だ
このラグナと月との相関において
木星が月のディスポジターで強いガージャ・ケーサリ・ヨーガを組み
月から6室目で定座の金星は本来のラグナから11室目で死闘を勝ち抜く吉相になっている
木星は金星と絡まないが至高の吉意を担う9室で定座した大吉星であり即ち「達成」の時だ
ナヴァムシャも2室の配置が月とケンドラの相関で7室の火星に打ち勝った時運だった
2室で水星が土星と星座交換しその両方が機能的凶星のためヴィーパリータが起きたようだ
また水星土星の両方にアスペクトする火星は5室支配で一応はラージャ・ヨーガであり
吉意が優っていく展開で「木星-金星-月期」から地続きに粘り勝ちの恩恵に預かれていた
ジョニーとアンバーは同じ木星期でありながら
こうして生まれ持った運命の違いにより天国と地獄を分ける相克を演じることになった
木星はただ平等に幸せを与えるのではなく学びを経た本人の生き様を映す鏡である
以上
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