ドナルド・トランプ前米大統領が「不倫口止め料」の支払いをめぐって業務記録に虚偽記載をしたとして罪に問われた裁判で、ニューヨーク州地裁の陪審団は5月30日、34件の罪状すべてについて有罪とする評決を出した。
トランプ本人も含めて「これは不正な裁判だ」とする評価が挙がった今般の一大事案
多くの共和党支持者を動揺させ
つまり今年の大統領選に対する志向を二分させる時局となった
これまでずっと共和党を支持してきたというサリヴァンさんは、2016年と2020年にはトランプ氏への投票をためらったという。そして結果的に、今回の判決が決定的な瞬間だった。
「私は熱烈なトランプ支持者ではないし、弁護士でもありません。でも、自分が読んだことに基づくと、非常に不自然な裁判だったと思います。陪審員は当然の結論に誘導されたような気がします。判事には偏見があったと思う。私にとっては、トランプを箝口令(かんこうれい)で封じ込めたことが、特に際立っていた」
「けれどもこれほど法的にあいまいな立場で、そして有罪評決が出た今、(トランプが)どうやって前に進めるのか分かりません。でも、もう一つの選択肢はジョー・バイデンで、それは私にとっても、他の人にとっても受け入れられない選択です」
(中略)
(サリヴァンさんはここでいったん通話を切り、10分後にかけなおしてきた)
「重罪で有罪となった人を大統領として支持するなんて、まったくできません。この状況を変えるには、トランプが控訴して勝利するしかない。でも、バイデンには絶対に投票しません」
明らかに迷いが生じており
日本人が「それでも自民党以外にマシな政党など無い」と決め込むことに似ている
また
次のような客観的で主体性のある良い有権者の声も挙がった
「今回の裁判で、11月の大統領選の私の票が揺らぐことはありません。私は今年、(独立候補の)ロバート・ケネディ―・ジュニアを支持します。二つの悪のうち、ましな方に投票することにうんざりしているからです。アメリカ国民は、最高権力者にふさわしい候補者が現れるまで、まったく悪くない候補者への投票を強いられる必要があります」
至極その通りだと日本人の私も思う
アメリカの有権者は
皆どこかしらの場面でウンザリさせられているのである
こうした選挙に対する「厭戦感情」が沸き起こる現在
それでもドナルド・トランプは大統領に返り咲くのか否か
選挙が近づく今秋以降のダシャーを対象に
改めて他の分割図を確かめることとする
まず
ダシャムシャの結果のように働く「自己実現」のエカダシャムシャはかなり両極端な配置で
選挙本番中の「木星-金星-金星期」はこのようにキツいヴィーパリータの所見になってしまう
まさにプライマリーハウスの11室を支配した木星は「支障」の6室で高揚し
対向12室に住んだ4室9室支配の金星と相互アスペクトしてダーナ・ヨーガを組む
このD11からして大統領選の苦闘ぶりがアリアリと現れていて当選は至難の業という外ない
定座した月が6室である以上に
その月をラグナにした場合が更に悪いというのがトランプの生まれ持ったカルマであり
即ち6室9室支配の逆行木星が凶意満面のマハープルシャとしてアスペクトを巻き散らし
対向の7室山羊座に住む金星は明確な機能的凶星でしかも星位が悪く
極めつけは月から7室目で土星が定座することでマラカのシャシャ・ヨーガが成立することだ
すでに十分な難局が想像できる
逆に凶意の予兆( 全ての不可避な経験 )を示したアシュタムシャは一長一短な所見で
2室水瓶座から逆行して減衰するマラカの木星はつまり減衰すると金星と絡んだようになる
金星は重要な5室10室支配のヨーガ・カーラカで
減衰の土星とコンジャンクトして10室にアスペクトバックしていて
不思議な逆転運が潜在しているとも言えそうな配置である
シャスティアムシャの下位互換でその簡略版とも言えるアクシャヴェーダムシャでは
定座したハンムサ・ヨーガの木星が逆行したマラカとなって振れ幅の広い不安定な配置で
逆行して6室蠍座から金星にアスペクト出来るのは良いとしても
金星は5室12室でまさに「非公表の投票行動」を意味した有権者の表示体となり
その金星は8室で高揚したマラカの火星に傷つけられながら更に12室の土星から傷を受ける
8室と12室を支配した生来的吉星は火星土星( または太陽 )に関わらないことが重要であり
アスペクトされて傷つけばドゥシュタナの象意が露悪してチャート全体を損なうように働く
一見してシャスティアムシャ・チャートよりも悪いという印象だ
またD8以上に凶意を強く示したシャスタムシャは
そのものズバリ「最悪な凶兆」が突きつけられてあると言ってよいほどで
10室水瓶座に住んだマラカの木星は逆行して減衰することのみ利点であって
その木星が本来の位置からアスペクト出来る金星はまたも火星土星の相対に巻き込まれる
牡牛座ラグナの金星は
そもそも全ラグナで最も異質な「マラカとしても働くラグナロード」で
ものの見事にこの分割図の当為の6室に定座して
高揚する土星と定座したマラカの火星に侵害されており明確にマラカへと悪変している
更には金星を保護するかのように見える木星も逆行した8室11室支配の凶星であるため
住んでいるのが社会主義のサインたる水瓶座であることからも
むしろ敵対する民主党支持者とバイデンを指した表示体として働いているとも思える
「重箱の隅を楊枝でほじくる」くらいのつもりで取りあえず覗いたナヴァナヴァムシャは
全く意外なことに天秤座ラグナでそれも10室支配の月が住んでラージャ・ヨーガとなる
この分割図でも木星は3室6室支配で凶星化して9室で逆行し
ラグナと月にアスペクトしている時点で「主要な有権者の機嫌を損ねる」ことが見て取れる
不思議なのは
ラグナロードの金星が5室水瓶座に住むために
トランプ自身が管理的な専任行政の方法論を前向きに志向するという座相であり
しかしそれでも金星は火星とラーフに挟まれたパーパ・カルタリに苦しめられ
対向の11室獅子座からはヨーガ・カーラカの土星がアスペクトバックして
吉凶両方の影響が現れてくる所見を作っている
ラグナロードの金星は月( 全ての有権者 )のディスポジターでもあるため
トランプが実際には有権者の目的意識を理解できていて
巧みなアプローチで投票行動を有利な方向に扇動してしまい
最後には土星のアスペクトで金星( 親民主党の有権者 )を完封する作為ということだろうか
このD81の金星は単純に主観的体感的なトランプ本人の運命を示すものか
作用反作用の長い文脈の中でトランプが働きかける相手側の変化を予見しているのか
よく注意して考察を繰り返す必要がある
( アスペクトバックする土星が獅子座に住むのはアメリカの法的権力を意味する座相なので
今の状況からすれば土星はトランプの強権的プレゼンスではなく敵対者を指すはずである )
それから
トランプは特殊ダシャー( コンディショナル・ダシャー )が2種類ほど使用可能で
そちらも念のために確かめておきたい
ショダショッタリ・ダシャーは
満月に近づくタイミングで出生してD2チャートが獅子座ラグナであるか
逆に月が欠けて行くタイミングに出生しD2チャートが蟹座ラグナである場合に
適用できるダシャーである
トランプは太陽に対し月が満月までやっと2度ほど足りないのみで
「月が満ちていく」と言える状態でD2は獅子座ラグナのため
ショダショッタリ・ダシャーの適用対象となる
するとこの特殊ダシャーでトランプは「金星-月期」のまま今年を終えて行くことになり
ラーシではヴァルゴッタマの金星に同じくヴァルゴッタマの土星がコンジャンクトし
月は減衰して逆に高揚したケートゥに圧迫されたまま火星のアスペクトバックを受ける
最も大きいレベルのダシャーロードが12室の敵対星位で強い土星に傷つけられ
月は最も弱くなって限界まで凶星に傷つけられており
第3レベルのダシャーが吉星かどうかを確かめる必要がほぼ無い程度に酷い
ナヴァムシャの方では
金星と月が絡んだ位置関係に対して
ケートゥのディスポジターの木星が月の住む10室魚座にアスペクトバックし
今年10月8日からの「金星-月-木星期」以降の突発的不運を予報している
( 逆行して木星が土星とコンジャンクトするとそれはやはり刑法の表示体になるので
その頃はまた今回のような不可抗力的裁判の被告になっているようだ )
続いて
シャット・トリムシャ・サマ・ダシャーは
D2が獅子座ラグナで日中の出生かD2が蟹座ラグナで夜間の出生である場合に利用できる
D2が獅子座ラグナであるのに対し
出生時刻は午前10時54分であり明確に昼間前後の生まれだ
よってトランプはシャット・トリムシャ・サマ・ダシャーも利用可能である
今年の年末から来年初頭の時運は
「木星-ラーフ-火星期」から「木星-ラーフ-水星期」で
ラーシでは木星が高揚のラーフにアスペクトしており
ラグナには火星が住む配置から時運が強く励起される頃となる
ラグナの火星には5室8室支配の木星が逆行するが
8室支配で逆行し12室の土星からアスペクトされて傷つく木星が
果たして吉凶どちらに変転するのかが焦眉の急である
やはり8室や12室やあるいは2室の支配星が逆行してしまっていたり
または火星土星から傷つけられていると凶星方向に悪性化するため
木星が数年間ほどの経年で文脈をどう変えてくるかという問題がその核心だろう
ナヴァムシャの方はといえば
ラーフのディスポジターの水星が木星と相互アスペクトし
水星とケンドラの位置関係に火星が住んで時運が励起されており
こちらでも逆行したマラカの木星が更に12室に住むマラカの火星に傷つけられている
第3レベルのダシャーが水星期になった2025年初頭は
このナヴァムシャでも随分と良い配置が叶っているため
冒頭で確かめた分割図の強い凶相とどのように予定調和していくのか
やはり未知数だと言うしかない
今年年末から来年にかけてのアメリカは
ラーシでは土星が月のディスポジターで
月はラーフのディスポジターであるため
かなり変則的に主要ダシャーが絡んでいて
金星や太陽は土星とケンドラの位置関係なので
一応は時運が大きく動くタイミングだと言える
ナヴァムシャでは「ラーフ-土星-太陽期」において
見事に各ダシャー相互が絡んで相当に有意な一大変化の時局になる
ナヴァムシャの9室獅子座に住む水星と土星は揃ってマラカであり
9室獅子座とはまさに「見えざる高位の階層」を暗示する権力の中枢を指すはずで
その未来における意思決定( 大統領選挙 )が成された結果として
9室支配の太陽が5室で高揚するという至高の吉意が実ったことになる
今度こそは先が見えない
私個人としてはトランプの当選というのは考えられないとも思っている
しかし出生時刻が十分に正確なトランプの時運予想は間違いようが無い
世界がまたしても緊張の眼差しをこれから強めていく
アメリカの良心が裏切られないことを一外国人として望むばかりである
以上
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