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執筆者の写真鹿村文助

昭和の芸能史を飾った大スターに起きた悲劇-仲本工事氏の不幸を吟じる-

更新日:2022年11月12日







一昨日から昨日のたった1日強の間にまた往年のスターがこの世を去った



仲本工事氏は私が影も形もなかった時代から活躍し続けた大ベテランの一人だ

氏のこのような最期はやはり言葉に窮する傷心のニュースになってしまった



2022年10月18日9時12分頃、横浜市西区浅間町5丁目の信号機がなく歩行者横断禁止となっていた交差点を横断中に、70代男性が運転する乗用車に跳ねられ、頭などを強く打つ重傷を負い、横浜市内の病院に救急搬送された。頭部からの出血が多く意識が朦朧として受け答えが出来る状態ではなかった。手術を受けるなど治療を受けていたが、意識が戻ることなく、翌10月19日夜、急性硬膜下血腫のため、死去した。81歳没。死去の際、事故の急報を受けて駆けつけた妻の純歌、娘、事務所のチーフマネージャーに看取られたという。同年11月に東京芸術劇場での舞台に出演する予定になっていた。


突然の事故は間違いなくラーシで2室7室のマラカと生来的凶星の絡んだ配置があるはずだ



生涯を閉じることになったその経験をもたらしたダシャーや

それ以前の主要な過去の経歴を鑑みてレクティファイした結果は

おそらく以下の通りとなる









今現在のダシャーは「月-水星-ラーフ期」で

プラティアンタルダシャー(ラーフ)のディスポジターはラグナロードである



マハーダシャーの月に対しラーシのラグナが乙女座となると

月はマラカの2室に住んで11室の金星と星座交換する



マラカの2室に対し11室が強く絡むと「半死半生の致命的傷病」を経験させる配置となる

11室は一方的な不可抗力を意味し端的には暴力を振るったり逆に被ったりするハウスだ



11室とは「病気・怪我」の6室から6室目でその結果であり

生来的吉星の金星が9室も支配して11室に住むのは無事に全快できる所見のように見えつつ

乙女座ラグナで最悪最凶の表示体である火星が

マラカの7室から10室とラグナと2室をアスペクトで傷つけている



特に月は星座交換でマラカの凶意が発現しやすくなり火星が11室の象意を悪変させている



3室8室支配の火星は凄まじい大怪我や他者から抑圧や暴力を受ける経験を担う



主要なダシャーの全てにこの生来的にも機能的にも凶星の火星がアスペクトし

ラグナに住んだラーフとは「突然の出来事」であり即ち不慮の事故だったと判断できる

(なお仲本氏は自動車事故で「頭を強打した」とされるがラグナロードは「頭部」も意味する)





ナヴァムシャは再び水星がラグナロードになる双子座とした場合に

8室で自室定座の土星とプラティアンタルダシャーのラーフがコンジャンクトし

8室それ自体は寿命を意味するハウスだが土星は3室支配の太陽をアスペクトして

太陽の持つ「頭から足の爪先まで」(全身)という象意にラーフの悪影響をもたらしている



3室とは「寿命」の8室から8室目でその本質であり

8室支配で定座した星が土星となるとそのアスペクトは悪意しか無かったようだ



そしてラグナロードの水星は9室から逆行してその土星と絡んでしまい

ラーシとは違って2室をダイレクトに支配した月は「身体」を意味するラグナに住み

ラグナと月の8室目で絡んだ水星とラーフに土星がマラカ的凶意を強く具現化させている



マハーダシャーに対し水星・ラーフが絡んでいる配置ではないから悪いという問題ではない



ラグナと月の両方から見て

8室目でラグナロードと8室(不慮の事故)がラーフ的な暴力で表意された配置の示す結果が

この悲痛な現実であることだ



月がマラカの2室を支配してそこから8室目で土星が強ければ

それは逆に寿命が尽きてしまう経験に通じて行く証左になってしまった





改めてラーシを確かめると

7室の火星はケートゥとコンジャンクトしそれ自体が「命に差し障る手術を受ける」配置だ

(火星は「刃物」の象意を持ちケートゥもメスの暗喩で12室の表示体として「病院」も意味する)



仲本さんは18日午前、横浜市西区の交差点を横断しようとして乗用車にはねられ、頭部を強打。同市内の病院に搬送され、開頭手術を受けて入院していた。


10室で定座したラグナロードの水星を火星はアスペクトで傷つけている



上述したようにラグナロードとはそもそも「身体」と「頭」という象意を持ち

仲本氏の場合は更にそれが「大脳」と「脳神経」を意味する水星であり

即ち頭部を強打したために脳に重篤な損傷を負って脳にメスが入ったことを示している



またダブルトランジットは水瓶座と天秤座の両方に生じており

ラーシが乙女座ラグナであればそのダシャー展開をトランジットが励起したことになる




ドリフターズへの加入や数度の結婚と離婚




高木の誘いにより1965年ドリフターズに加入。高木はいかりやに紹介するギタリストを仲本にするか、同じバンド仲間の青木健にするか少し悩んだが、いかりやがあまりに急いでいたため、すぐ連絡が取れた仲本に声をかけたと述べている。




1965年は土星期の最後のアンタルダシャー(土星-木星期)で水星期の影響が働く頃だ





土星期は牡牛座ラグナや天秤座ラグナ以外であれば低調な頃合か明確に衰退の時期で

それにもかかわらず仲本氏があのドリフターズに仲間入りしたのは

ダシャムシャの水星が2室から逆行してラグナに伏在するようになり

しかも9室支配で「達成」(9室は11室から11室目)の経験が実り得る配置だったからだ

(よく見ると3室支配の木星も9室からディスポジターの水星にアスペクトしている)



土星の配置は月と対向するためつまり月から見て7室で生じたシャシャ・ヨーガである



蟹座ラグナでは火星が理想的な5室10室支配のヨーガ・カーラカであり

マハープルシャの土星とコンジャンクトして5室対7室のラージャ・ヨーガも備え持ち

仲本氏は未成年の時点で厳格な年長者に見初められやすい強運を生まれ持っていた



その「厳格な年長者」とは──






もちろんこちらの御方に違いないのである



(出生時刻は上記添付のWikipediaに記載)





いかりやリーダーは急遽のメンバー増員を考えて性急に判断を詰めようとしていた折

高木ブー氏が知己のあったギタリスト2名の内で

連絡が早くやり取りできる仲本氏をいかりやリーダーに推薦し

今度はリーダーがすぐさま仲本氏のご両親を連日ひたすら説得し続けたとのことだ



リーダーの当時のダシャーは「土星-木星期」で

木星が土星のディスポジターのため絡みが生じ動的な良い運気が具現化する頃である



特にアンタルダシャーの木星は5室で高揚したリーダー自身を指すラグナロードだ





リーダーと仲本氏は互いのラグナが対向し

月はトリコーナの相関になる最良の相性である



(↑がいかりや長介氏のダシャーで↓が仲本氏のダシャー)



しかも両名は全く奇遇にもダシャーが同じ「土星-木星期」だったらしい



リーダーを指す高揚の木星が仲本氏の11室に住むのも理想的な配置で

仲本氏の木星は4室7室支配となって

仕事(≒7室 / 10室の本質)もプライベート(4室)も区別なく氏を「調教」してくるグルである



仲本氏の9室にはその木星と5室6室支配の土星がコンジャンクトし

それは月から8室目に改まるため

いかりやリーダーからの相当に理不尽な無理強いが多くの場面で見受けられたはずだ



しかし仲本氏の9室とは父親(9室)と母親(4室支配の木星)そのものを指す配置でもあり

その木星土星のディスポジターの金星が11室で月と星座交換も起こし

9室の支配星(金星)と月(≒母親)が融和する所見となり

結果的に仲本氏はいかりやリーダーの熱意を経てご両親からの芸能界入り快諾を果たした





9室でマハーとアンタルがコンジャンクトし9室は11室(独立)の結果であるだけでなく

その9室へとバドラ・ヨーガのラグナロードが逆行し

ラグナロードの水星はすでにダシャーチッドラに入った次のマハーダシャーだった







ナヴァムシャも水星は土星へと逆行し

7室10室支配の木星が山羊座にアスペクトして

ラグナロードと7室10室と8室9室が絡み

土星期と水星期が吉祥な願望成就の一本道として地続きになる様子を示す

(10室支配の木星が12室に住むのは一般人が認知できない「芸能界」を意味している)



また







仲本氏は35歳を迎える5か月前の早春(1976年2月19日)に

20代から交際し続けた元歌手の女性と婚約していた



「木星-ラーフ-水星期」はラーシ・ナヴァムシャ両方で必ずラグナと7室の支配星が絡む



ラーシでは7室から7室目で結婚の経験も意味するラグナロードと7室支配の木星が絡み

ナヴァムシャもラグナロードの水星が8室へと逆行しそこで土星がラーフを伴って定座する



8室は「結婚後の私生活(夫婦生活)」を意味し婚約の経験をそのまま指してもいる



特にナヴァムシャの8室の配置は10年来も続いた水入らずな懇親を指し示すかのようで

「自分本位な決断や行動」をもたらすラーフがディスポジターとコンジャンクトし

7室支配の木星がアスペクトするために万端な意志の一致が結婚へと辿り着いたと言える



しかしその後の1982年に最初の妻は心不全で急逝してしまう





ダシャーは「水星ー土星期」の終盤でほとんどケートゥ期が始まろうとする頃だった





ダシャーラグナの水星から12室目に住んだ木星は本来のラグナから見ても7室支配で

コンジャンクトした土星は8室を支配しておそらく急性症状の疾病を意味する



その位置へと逆行してくる水星は

7室魚座を婚約者のラグナとした時の4室の支配星で身体部位の象意では「心肺」を指す



魚座ラグナでは6室支配の太陽がそのまま「心臓病」の象意になるので

仲本氏の最初の妻は経年の体質変化で心臓や肺を病む傾向が強かった



冒頭でも触れたが7室魚座からは火星が双子座へアスペクトしてしまう



水星期の終わりはダシャーチッドラでケートゥ期の影響が顕現するために

ケートゥのディスポジターの木星の配置が影響し始める



6室を支配した土星と木星がコンジャンクトし

双子座で定座した水星が自室から12室目へ逆行することで

婚約者の4室を支配した水星が11室12室支配の土星に傷つけられて

ラグナの魚座でケートゥと2室支配の火星がコンジャンクトして「手術を要する」所見になり

火星はマラカの支配星でケートゥも火星に影響されて凶意方向へ悪変し

手術の甲斐が実らない結果に終わったのである



そのほぼ10年後の1991年に知人の紹介で仲本氏は再婚することになる







再婚の時運はおそらく「金星-金星-ラーフ期」の頃である





ナヴァムシャは分かりやすくラーフがディスポジターとコンジャンクトし

それは金星から4室目のため絡みが生じた位置関係となる



2度目の結婚は13年とそれなりに長く続いたが

「経年変化でお互いのすれ違いが強くなった」として2004年に離婚している





ナヴァムシャで10室に住んだ3室支配の太陽はまさに仲本氏の芸能活動を意味するが

そこに対向4室から6室11室支配の火星がアスペクトし8室からは土星もアスペクトする



つまり「金星-土星-太陽期」には離婚成立となった可能性が高いが

火星が4室から7室と10室を傷つけてしまうので

火星期がプラティアンタルダシャーで巡る2004年の年末には確実に離婚していたはずだ



氏は結婚運を司るナヴァムシャで7室が強く傷つくので最後まで結婚が続かないのである

(4室に住む火星が7室にアスペクトし7室支配の木星は12室に住んでしまう)





そして最後の結婚となる現在の妻とはちょうど10年前の7月に事実上の婚約となった




太陽は木星がディスポジターとなり木星のディスポジターは金星である



何の説明も要らないほどの偶然がダシャーで起こっており

強いて言うならば太陽が仲本氏の芸能業を指すので

氏本人がプロデュースした若手女性歌手と公私で親しくなり

それが金星で表意される5室的12室的な秘めた関係にまで深まって

とうとう3度目の結婚となったということだ




誰にでもやってくる突然の最期






そして今度こそ終の棲家と決め込んだ3度目の結婚生活から10年後の今が

仲本工事氏のまさかの最期となってしまった






乗り物運だけを指すとされるショダシャムシャでは

月が「強い暴力・大怪我」の11室で定座して水星が逆行し定座の火星がアスペクトする



ラーフのディスポジターの土星は

火星に触れられないがやはり「傷病」の6室を支配して弱いマラカの12室に住み

ラーフ・ケートゥ軸がマハーダシャーの月と重なって月は大凶星となる



おそらくショダシャムシャは自分が交通事故を起こすのみならず

交通事故の被害者になる経験も指し示していることが分かる





仲本氏はラーシで5室支配の土星が5室の結果である9室でダブルトランジットになり

土星が木星と二重のラージャ・ヨーガとなって極めて優れた才能を誇る大成者だった



ラーシのラグナロードが10室にマハープルシャを発揮してスーリヤ・ブッダも備え

ナヴァムシャではラグナロードが同じく水星で「達成」の9室に住む最良の人生だった



とても強いラグナロードに加え月と金星が2室対11室で星座交換し

知的な風貌に似合わず子供と女性から絶大な人気を得るコメディアンとして今生を謳歌した



そんな氏が何故このような最期を迎えてなくてはならなかったか

少なくとも弱輩ジョーティシャーの私には看破できなかった





図らずもラーシとナヴァムシャの両方が私と同じラグナだった仲本工事氏

謹んでお悔やみ申し上げます



以上

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