去る7日に昨年逝去した歴史的なプロレスラー・アントニオ猪木氏の追悼式典が催された
以前に当ブログを通じて知り合った読者の方が何と同式典に一ファンとして参上し
写真撮影が可だったため上記同様に氏を掲げた碑塔を撮った画像データをいくつも下さった
生前は相当に人脈が広く
格闘技界隈で定期的にニュースに取り上げられる特異な文化人という印象だった猪木氏
言うまでもなく
その生涯において日本の昭和史の一角を占めたであろうプロレス界の偉人であり
それ以上に国会議員や事業家としての側面もあって来歴は縦横に広大で
氏の逝去当時はなかなか題材にする覚悟が持てないままだった
手探り気味になってしまうことを承知の上で
今回はアントニオ猪木氏の生涯をジョーティッシュしてみたい
神奈川県横浜市鶴見区生麦町(現在の鶴見区岸谷)出身。父親は猪木佐次郎、母は文子(旧姓:相良)。父親は猪木が5歳の時に死去。
アントニオ猪木こと猪木寛至(いのき・かんじ)氏は1943年2月20日
神奈川県横浜市に10人兄弟の6男として生まれている
ご両親は大変に子供の多い夫妻で
寛至氏は男子で6番目の子であるが兄弟姉妹としては9番目でほぼ末の実子だった
( 参照元 )
この事実が先ず何より難題だった
8人の兄姉と1人の弟の実在がラーシ・ナヴァムシャから証明できるラグナは何か
ラーシを牡羊座ラグナとすると
「兄姉」の11室を支配した土星が2室牡牛座から11室へとアスペクトバックし
11室水瓶座には3室双子座から木星がアスペクトし
木星自体が逆行して11室支配の土星にコンジャンクトしたようになり
人や物の数を多くする木星の増大力が兄弟( 兄姉 )の夥しさを具現化している
ラグナを蠍座と仮定したナヴァムシャでは逆に弟の存在が証明できており
3室支配の土星が6室からアスペクトバックし
月をラグナとすると牡牛座対蟹座でラグナと3室が星座交換を生じ
チャート本人が弟妹を持つことの暗示になっている
また9室を父親のラグナと見なすと
ラグナ対7室で5室の支配星とラグナロードがラージャ・ヨーガになり
5室支配の火星に子供の表示体の木星が相対してくる配置で
木星の起こす9室目のアスペクトを9室支配の太陽が受けており
子供が相当に多く生まれる所見が出来上がる
4室蟹座をまさにそのまま母親のラグナと仮定した場合も同様で
射手座双子座軸で5室と9室の支配星が対向し
子供の象意の本質である9室で結婚( 生活 )の表示体の金星が高揚している
とても客観的なバイオロジカル・ファクトである家族の多さに鑑みて
猪木氏はラーシが牡羊座ラグナでナヴァムシャは蠍座ラグナが妥当である
父の衝撃的な死と
ブラジル移民の後に果たすレスラーデビュー
父親は猪木佐次郎、母は文子(旧姓:相良)。父親は猪木が5歳の時に死去。
13歳の時に貧困を抜け出せるかもしれないという希望から、母親、祖父、兄弟とともにブラジルへ渡り、サンパウロ市近郊の農場で少年時代を過ごす。ブラジル移住後最初の1年半は、農場で早朝5時から夕方の5時までコーヒー豆の収穫などを中心に過酷な労働を強いられた。
そしてやはり重要な家族( 実父 )の逝去や
そのずっと後に決行された家族でのブラジルへの入植という過去は
ラーシが牡羊座ラグナの場合に
金星が12室に住む配置やそれに対する火星の絡みでほぼ説明できる
猪木氏が5歳になる前年には金星期が始まっている
ラーシが牡羊座ラグナでは
実父の死が今一つ明示できていないようにも見える
牡羊座をラグナとすると根拠が弱いが
その時ナヴァムシャは蠍座ラグナになり
7室の月と9室の金星が星座交換し
6室も支配してラグナでルチャカ・ヨーガになったラグナロードの火星がアスペクトし
「父親(9室)が重い傷病で逝去(7室)する」経験を説明できている
ラーシ自体の配置はナクシャトラに注意すると分かりやすく
12室で高揚した金星のナクシャトラは木星の支配する「プールヴァ・バードラパダ」で
木星自体も双子座の「プナルヴァス」で自分のナクシャトラに定座し
それら2惑星を9室射手座に住むラグナロードの火星がアスペクトで傷つけている
つまり火星はディスポジターにアスペクトを返しているが
木星はラーシで9室( 父親 )の支配星で
火星がその木星の象意を重複して傷つけているからだ
ブラジル移住後最初の1年半は、農場で早朝5時から夕方の5時までコーヒー豆の収穫などを中心に過酷な労働を強いられた。
ブラジル移民後は「金星-ラーフ-ケートゥ期」以降だったが
ダシャムシャの7室に住んだ土星はケートゥのディスポジターであり
ラーフとコンジャンクトして土星とも絡む火星は太陽と星座交換してかなり強く
ラグナの金星に4室目のアスペクトを起こしている
やはりプラティアンタルダシャーが月期以外は
機能的凶星や生来的凶星がラグナに絡んでくるコンディションで
ラグナに住んだ金星は7室12室支配で7室にアスペクトバックするため
国外に移住してその土地で激務に耐えると言えるような所見になっている
ナヴァムシャでも「金星-ラーフ期」の時運の所見は海外で過ごすことが明白な所見で
蠍座ラグナで7室12室支配の金星が9室支配の月と星座交換し
月と向かい合ってアスペクトする火星はラーフ( 外国 )のディスポジターである
ラグナでルチャカ・ヨーガになった火星は「苦役」の6室も支配しているため
アンタルダシャーがラーフ期の間は途方も無く厳しい労務に氏は耐えていたと言える
その生活を3年ほど過ごした後に
猪木氏は人生を大きく変えられる師との出逢いを果たすことになる
1960年(昭和35年)4月11日、興行でサンパウロを訪れていた力道山から直接スカウトされて日本へ帰国し、日本プロレスに入団。力道山から掛けられた最初の言葉は、「オイ、裸になれ」であった。上半身だけ脱がされて背中の筋肉を見て合格になったという。
猪木氏の師匠・力道山はおそらく水瓶座ラグナである
力道山のラーシでは
「目下の相手」を意味する6室にラーフが住み
ディスポジターの月が4室で高揚し
月の対向位置の10室で5室支配の水星と11室支配の木星がコンジャンクトする
2室11室支配の木星は魚座へアスペクトバックするので
4室10室軸で5室6室11室の絡んだ配置とは
つまり「沢山の弟子(5室)を採りスパルタ教育を仕込む」その営みを示す所見である
猪木への対応は「靴べらで顔を殴る」「飼い犬を番犬として教育する際の実験台にする」「少年の猪木に一升瓶の日本酒を一気飲みさせる」「意味もなくゴルフクラブをフルスイングして側頭部を殴打する」「灰皿を投げつける」など、極めて冷酷なものであったと言われている(猪木自身が一部語り、古いスポーツ紙の記者もそれを書いている。近年でも、当時は本気で殺意を覚えたと語る事も)
まず6室に住んだラーフというのは尋常ではない苦役や暴力をもたらす配置だ
4室で高揚した6室支配の月にラグナから火星がアスペクトするのは
間違いなく猪木氏を含む門下生の大木金太郎など歴代のレスラーらが
下積み修行の名目で虐待同然のシゴきを受けた事実を指し
昭和当時ではごく当たり前だったとはいえ
6室支配の月と8室支配の水星が対向して火星が高揚の月を傷つけるので
言葉を失うほどの暴力を猪木氏は日頃から受けていたのである
このように
猪木氏を牡羊座ラグナとして力道山が水瓶座ラグナとすれば
9室天秤座で高揚した力道山本人を指すラグナロードの土星が
猪木氏のラグナやラグナロードにアスペクトし
終始まるで容赦の無い支配を明示している
力道山は7室支配の太陽が9室で減衰して土星がニーチャ・バンガを作り
関わってくる相手をいとも簡単にやり込めて有利に力関係を運べるのである
1963年12月8日午後10時30分に、遊興中の赤坂のナイトクラブ「ニューラテンクォーター」で、暴力団住吉一家傘下の大日本興業構成員であった村田勝志と、足を踏んだ踏まない、で口論になり、馬乗りになって殴打したところ、村田に下から登山ナイフで腹部を刺された。だが、自ら持ちかけた喧嘩ということもあり警察沙汰にはせず、知り合いの医師の勤める山王病院に入院。手術は無事に成功するが再び体調悪化し12月15日に化膿性腹膜炎で死去した。
しかし公私の区別がない「血の気も滴るイイ男」だった力道山は
猪木氏をスカウトし日毎ヤキを入れ続けて4年もせず不意にその生涯を閉じてしまった
酒席で自分から若い暴力団員に喧嘩を売って腹部を執拗に刺突されたその日その時は
ナヴァムシャでまさにマラカの2室で定座した土星のマハーダシャーが始まったばかりで
土星をラグナにすると6室(=腹部 )支配の月が8室に住んで火星( 刃物の表示体 )と対向し
水星が定座することでダシャーラグナから見て6室対8室の絡みが生じていた
( 本来のラグナの山羊座から見ても火星は8室支配の太陽と6室支配の水星に絡んでいる )
猪木氏自身のナヴァムシャからこの悲劇を振り返ると
実父の逝去同様の配置が働いていた頃で
やはり9室と7室が星座交換し
「師匠」の9室で定座並みに強い金星は
12室( 死のハウス ≒ マラカ )に住むケートゥのディスポジターで
金星は星座交換したことでマラカの7室に伏在するようになり
対向のラグナから刃物の表示体で実際に6室も支配した火星がアスペクトしていた
金星の本来の位置の蟹座と絡んだ配置になる水星は8室11室支配であり
明確に暴力の表示体となって働いていたようだ
ジャイアント馬場のデビューと同日の1960年(昭和35年)9月30日、本名の猪木寛至として、東京都台東区の台東区体育館で大木金太郎を相手にデビュー(7分6秒、逆腕固めで敗退)
そして肝心な猪木氏本人のデビューの時運に話題を戻すが
ダシャーがちょうど「金星-土星-水星期」に移ったその日に
氏は兄弟子の大木金太郎氏を相手に若干17歳にして初のレスリング舞台を踏んでいた
上記のダシャーでは肝心なプラティアンタルダシャーが絡みを持たない
おそらくはプラティアンタルが直前の土星期だったその名残が強かったようで
金星と土星の配置のみであれば
ラグナ対7室で土星に金星がアスペクトを返す関係である
土星は3室4室支配で機能的にも凶星だが
3室で例外則になった木星がディスポジターに対するアスペクトを土星に与え
木星は2室5室支配で純粋な大吉星のため
土星が凶意の働きを抑制された条件下で時運が絡みを起こす配置だったので
猪木氏は当時やっと17歳にしてプロレスラーの名を授かったようだ
「王が乞食になり乞食が王になる」と古典で伝えられる金星と土星の絡みにおいて
ブラジルで労苦に汗を流すばかりだった少年・猪木寛至は
まさに王のように大きな栄転を遂げ後のプロレス界を牽引する物語を幕開けさせた
米国での修行後のトラブルと華々しい結婚
上記の時運において猪木氏は渡米して本格的な修行に励みつつ
ジャイアント馬場氏に比して待遇差が大きくなっていたことを不安に感じ
先輩レスラーの甘言になびいて新団体発足に踏み切ったりしたが
同団体はすぐに経営破綻し元の鞘の日本プロレスに戻る
その後は馬場氏ととても有名なあの「BI砲」のコンビでプロレス史を彩りつつも
創業者の力道山亡きあとの日本プロレス社の組織的な不透明さから確執が強まり
ダシャムシャにおいて「金星-水星期」はラグナの強い金星と機能的凶星の水星が絡まず
「金星-ケートゥ期」は逆に7室に住んだ機能的凶星の土星がケートゥにアスペクトを返し
ケートゥの意味する孤立と諦めをまさに体感していた頃だった
「金星-ケートゥ期」の頃には始まっていた待望の太陽期は
10室の火星と星座交換しラーフも絡んだ激越そのものと言える強さであり
しかしダシャムシャの核心たる10室と6室の星座交換であるために
プロレスラーとしては火星と太陽が結びついた「喧嘩の華」を演じれ切れたが
実際の職業運は次第にカルマ的な支障を次々と経験することになり
10室の表示体である太陽が強く傷ついた結果
自らがプロレスラーとして初めの一歩を踏んだ親会社と袂を分かつことになった
1972年1月13日、猪木が新日本プロレスリング株式会社を設立。
その当時は太陽期が最後のアンタルダシャーから2つ目で
即ちダシャーチッドラが微かに始まっていた頃だった
ダシャムシャにおける月は非常に吉祥な理想の配置であり
9室支配で11室に住んだダーナ・ヨーガであるだけでなく
あらゆる生来的凶星が触れられない配置になり
3室から木星だけがアスペクトした果報たる奇跡を実現できていた
この月は月自身をラグナにするとまさに11室支配のため
満を持して新事務所を旗揚げし独立を成し遂げたその時だったのである
「獲得と自己実現」を写すエカダシャムシャ( D11 )では
月と土星が星座交換し
猪木氏自身が苦悩したことはもちろん
リング上でのその闘姿とカリスマにほだされた周囲からの促しで
得てして独立を遂げたと言える所見になっている
また
その新日本プロレス創設の数か月前には
女優・倍賞美津子氏と結婚している
結婚運を示すナヴァムシャでは全ダシャーが見事にトリコーナの相関で絡みが生じ
木星が「結婚生活」の2室を支配してコンジャンクトした水星も8室で
月から見るとそれらの配置が逆転しており
太陽が10室や4室を支配して木星水星が2室8室を支配するので
明らかに結婚の時運だったことが分かる
氏のナヴァムシャを蠍座ラグナとした理由もやはり月と金星の星座交換であり
蠍座で定座したルチャカ・ヨーガの火星と非常に強い金星が相対することで
格闘家だった猪木氏と有名女優の倍賞氏の関係をほぼ正しく明示できているからだ
( なお結婚から17年後には猪木氏の不倫によって離婚しているのも
6室支配でマハープルシャになった火星の7室に対するアスペクトで説明できる )
猪木氏は複数回の婚姻と離婚を繰り返した過去があり
最初の婚約者は渡米した1964年に友人を介して出会ったダイアナという女性だった
1964年、アメリカ武者修行中の猪木は孤独な時間を過ごしていた。そんな時、友人のホームパーティーに呼ばれた。
その中にダイアナ・タックさんがいた。出会った瞬間から感じるものがあったようで、猪木はポートランドに家を借りて一緒に暮らし始めた。
時期的には上記のダシャーの頃で
重要な事実は翌年1965年に最初の子供( 娘 )が生まれていることだ
サプタムシャの配置からすると
「金星-水星-月期」の頃には最初の妻ダイアナが懐妊していたことが伺える
妊娠の有無というのはサプタムシャで木星が絡んでいるか否かが肝心で
上記のダシャーであれば
金星は9室( 5室の結果 )支配でコンジャンクトの高揚水星がニーチャ・バンガを生じ
プラティアンタルでまたコンジャンクトした月は11室( 7室からの5室目 )支配であり
木星は9室牡牛座に対向しながら2室に逆行して金星に強く絡んで
逆行した位置の2室から双子座にもアスペクトし
本来の位置からは11室蟹座にアスペクトしている
最初の実子の生年月日が分からないのは口惜しいが
1965年の4月に生まれていれば
「金星-水星-太陽期」が妻ダイアナの懐妊時となり
7室に住む太陽は12室獅子座のラーフのディスポジターで
獅子座がラグナになるアメリカに暮らす外国人が配偶者だった事実と整合する
ラーシを牡羊座ラグナとした場合の5室とその支配星の配置は一目瞭然で
5室を子供本人のラグナに見立てるとラグナにはラーフと12室支配の月が住み
ディスポジターでラグナロードの太陽が7室( 外国 )からアスペクトバックしている
また更にその配置は後に美津子氏との間に生まれてくる寛子氏の存在を指してもいる
上記のソースで寛子氏は「1974年8月2日」の出生であると分かる
「月-月-木星期」の終盤頃が懐妊時期だったはずであり
木星は月と絡まずとも蟹座にアスペクトし
月自体もまさにサプタムシャのラグナに住んでディスポジターの水星が高揚する
改めてラーシの5室に対する配置を確かめると
寛子氏が海外に縁を持ち現在もサンフランシスコに住む事実を示せている
5室はやはりそのままアメリカを意味する獅子座であり
ラーフが住んでいるのは
かつての結婚相手がアルゼンチンと日本のハーフであるサイモン・ケリー氏だからだろう
「パパは家庭を犠牲にしたけど、それが彼の良さ。子供の頃は寂しかったけど、犠牲がないと、これだけファンを喜ばせられない」
実の娘にこのように言わせてしまうのも
ナヴァムシャでラグナ対7室軸が定座の火星と星座交換の金星で
6室を支配した火星がラグナから4室と7室と8室を傷つけるので
家庭生活が長続きせず
必ず分断と対立を猪木氏の側が起こしてしまうことを暗示している
政治家デビューと新興ビジネスでの失敗
1989年(平成元年)、「スポーツを通じて国際平和」を合言葉にスポーツ平和党を結成。
プロレスラーとしての地位を固めると
今度は急に国会議員となった猪木氏
スポーツ平和党は
結党前年の1988年に氏がレスラーとして見込んだソビエト人のレスリング選手に会いに
モスクワまで出向して同国の国家スポーツ委員会への陳情を込めた講話会を開き
結果その翌年に日本の東京ドームでソ連人の若者をプロレスラーデビューさせたことが
大きな切っ掛けとなったそうである
氏は1989年7月23日の第15回参議院議員通常選挙で参議院議員に初当選を果たしており
その頃のダシャーは「火星-太陽-ラーフ期」だった
ダシャムシャは火星と太陽が威力上等な星座交換を6室対10室で起こし
それに巻き込まれたラーフはもちろんディスポジターが太陽であるため
完全無欠の勝利を成し遂げられたようだ
6室で高揚した太陽というのは本来なら格闘家である氏の立場を意味するが
10室と星座交換するため猛烈な知名度と人気をもたらす配置で
持ち前のプロレスラー稼業とは無関係であっても円満な成果が与えられたのである
その翌年にはイラクのクウェート侵攻が起こり
当時クウェートに所在した41人の日本人が人質扱いとなると
イラクとの和平交渉としてプロレス等による祭典( スポーツと平和の祭典 )を発起し
結果的に人質全員の帰国を成功させた
「ラーフ-ラーフ-木星期」はやはりダシャムシャで良好な絡みが起きた時運で
減衰してしまった木星は逆行することで定座したようになって
2室射手座から牡羊座の太陽とラーフの住む獅子座の両方に仮想アスペクトを与える
ラーフは外国や外国人の表示体のため
10室でディスポジターと絡んだ配置において
猪木氏は外国で一大事業を堂々たる成功に導いたようだ
ナヴァムシャは月がラグナになると単純明快で
12室にラーフが住んでディスポジターが7室でマハープルシャとなり
木星は魚座に逆行して定座並みの威力を帯びて月の3室目や7室目にアスペクトする
木星は魚座に逆行すれば蟹座で星座交換した12室支配の金星に絡むことになり
月と金星の星座交換は7室12室対9室という「外国人との強い縁」を意味している
月から見ると今度は火星が7室12室支配で
ラーフとコンジャンクトした減衰の土星が9室を支配し
土星が高揚する星座を支配する金星が星座交換し
牡牛座に住むようになってラグナと月の両方から見た7室目に関わるので
良好なニーチャ・バンガが成立し
なおかつ土星のディスポジターの火星も単純に月から見てもルチャカ・ヨーガで強く
火星と月は相互アスペクトでチャンドラ・マンガラ・ヨーガにもなり
周囲の反対を押し切ってでも即断即決の有言実行に踏み切る政治力が備わっている
こうした破格の行動力は
善意の第三者による評価そのものが好意的であるのに対し
ルチャカ・ヨーガの火星が7室の月( と金星 )を強い威力で傷つけてしまうせいで
長く関係を持った面識者からは異口同音に厳しい批評が見え隠れするらしく
6室牡羊座で起きたグル・チャンダラ・ヨーガには減衰土星や8室支配の水星が伴い
それが月の12室目になることは
即ち「そう遠くないうちに目下の協力者(6室)から突き上げを食らう」経験を意味する
「平和の祭典」を開催し、邦人人質解放にも貢献し、国会議員としての地位は完全に確立されたかに見えた猪木であったが、この93年5月17日にまさかのスキャンダルが持ちあがった。
猪木の公設秘書だった佐藤久美子女史が、この日発売された「週刊現在」で「還付金の不正所得による巧妙な脱税工作の実態と3億円に及ぶ巨額の税金滞納」という内容を告発。この記事は5週にわたって掘り深く取り上げられた。
ナヴァムシャで6室目や月の12室目で起こるグル・チャンダラ・ヨーガは
回避できない「部下達による裏切り」を指し示していると分かる
1993年5月17日当時はナヴァムシャで端的にグル・チャンダラが働く時運で
ダシャムシャでは減衰した木星が2室射手座に逆行することで
もう一方の5室の象意を牡羊座と獅子座に仮想アスペクトで与えてしまい
ラーフを巻き込んだ星座交換に対して「10室から8室目」の中断の象意が起きていた
そのため1995年7月23日の第17回参議院議員通常選挙では再当選が叶わず
ダシャーは当時「ラーフ-土星期」に移っていたが
木星ととても明確な絡みを起こした土星は3室4室支配の機能的凶星で
「ラーフ-木星期」の終わりに持ち上がった例のスキャンダルが
7室に住む機能的にも凶星の土星が意味する「失望とバッシング」になっていたようだ
( ダシャムシャは太陽と火星の星座交換に加えてラグナと7室もマラカ同士が相対し
独力で大成したレスラーの猪木氏には事務的な営み事が務まらなかったらしい )
なおかつ
猪木の旺盛な野心はリング内に収まらず、多くの事業に挑戦している。ただし成功を収めたものはほとんど無い。
と述べられているように
猪木氏は独立独歩な闘志が山っ気のような間違ったやる気になりやすかった
10室の表示体でラーシにおいても職業を意味するように働く太陽が
ダシャムシャではまさに10室を支配して6室( 10室の本質である7室を失うハウス )に住み
星座交換して6室で高揚した配置に対し5室支配の木星が逆行位置からアスペクトしてくる
数多くの事業の大半はブラジルに関係することが多く、アントン・ハイセルに私財を投げ打ってまで事業を進めることに対して美津子夫人(当時)は新間寿に「なぜそこまでしてブラジルに拘るのか」と聞いた程である。
( 同上 )
それも必ずブラジルとブラジル人に関わるのは
先述したグル・チャンダラ・ヨーガが起こるナヴァムシャの6室が
月から12室目でそこにラーフが住んでいるからだろう
( その場合12室で減衰する土星は貴重な9室10室支配のヨーガ・カーラカであり
氏の山勘頼みな丼経営の実相を至極簡潔に説明する配置である )
ある新米記者が借金の額を聴いたところ「10億円くらいまでは自分でも、いろいろ考えていたんだけどね。その先は分からなくなった」と答え、マスコミ報道によればアントン・ハイセルのおよその負債額は数十億円とも言われ、テレビ朝日に放送権を担保に12億円の肩代わり(後に、株券と引き換えに佐川清佐川急便会長に債権を移動)してもらうがそれだけでは補えず、遂には新日本プロレスの収入の大半を補てんしてしまう。
( 同上 )
氏が「アントン・ハイセル」と命名し
サトウキビの搾りかすが有機物でありながらガソリンの代替燃料になるという構想は
上記の通り途方も無い規模の負債だけを残し
その戦後処理に悩んだ氏は
あろうことか自身が創業した新日本プロレスの営業利益を返済に繰り入れてしまった
その結果もちろん新日本プロレスの経営を不安視した所属レスラーが増えて行き
同社のプロレス中継の放送権を持つテレビ朝日の社員が役員として取締役の交代となり
数ヶ月ほどのブランクとはいえ氏は自ら築いた法人組織から立ち退きを余儀なくされた
アントン・ハイセルと銘打った新事業は1980年に創始したとされるが
その頃のダシャーは「月-水星期」の終盤から「月-ケートゥ期」の中盤あたりで
ラーシ・ナヴァムシャ・ダシャムシャ全てにおいて配置がすこぶる悪かった
ラーシの月はラージャ・ヨーガでも水星は絡みを起こせないまま機能的凶星であり
後のケートゥ期は月と対向した位置にディスポジターの土星がアスペクトを返しつつも
土星が10室11室支配の機能的凶星で
月と太陽に対してケートゥの持つ12室的象意が土星を通じて具現化された時期だった
ナヴァムシャは成果が残せないことが明白で
水星は月の12室目に住んだマラカでそもそも絡みが無く
コンジャンクトした8室11室支配で凶星化した木星や減衰して凶意の強い土星に加え
ラーフのディスポジターの火星が月の対向位置に住んでいる
ケートゥ期に至っては12室支配の金星が月と星座交換してしまい
賑々しく当事者と氏本人が期待を膨らませるだけの虚業だったのである
( 特に月は9室支配で12室支配の金星と星座交換しており10室的な営為が全く無い )
始末が悪いのは「月-水星期」がダシャムシャにおいてだけは良い配置だったことだ
しかし後のケートゥ期にはラーシと完全に同じ配置が起きており
土星が月とトリコーナの絡みを起こしつつ
月から見て土星が6室も支配した「事業失敗」の表示体で
実際に6室水瓶座にアスペクトバックしケートゥ的な展開を実現してしまった
改めてダシャムシャの力強い火星と太陽の星座交換を良く見ると
月の8室目と12室目の星座交換になっていて
それが本来のラグナから見た6室対10室なので
破格の規模で借り入れ( =6室 )を積み重ね
とにかく批判ばかり浴びて最後は振り出しに戻るのである
それでも氏の最大の個性は
10室の表示体の太陽がダシャムシャで猛烈に強いことであり
事業に失敗しようとも全てが元通りになっていく悪運の強さだったと言える
ラーシで10室に住む機能的凶星の水星に機能的吉星の木星がアスペクトし
ナヴァムシャの6室で水星木星土星の惑星集中が起こり
ダシャムシャで激烈に強い太陽火星に更に木星がアスペクトする猪木氏
「行けばわかるさこの道を」と謳ったのはまごうことなく自身の生き様である
難病と闘った晩年とその最期
1982年8月に糖尿病が判明し、血糖値は通常の5倍という検査結果で体がだるく、思うように動かせなくなっていたという
氏は
現役時代に身体作りのために無理矢理な食生活で内臓に負担をかけ続け
中年に差し掛かる頃に糖尿病を発症していた
「疾病・受傷」の分割図のD6( シャスタムシャ )では
月をラグナにすると水星は絡んでいないがマラカの2室へとアスペクトバックし
金星もマラカとなってまさに6室に定座している
( 牡牛座ラグナはラグナロードの金星自体がマラカであると定義されている )
金星が月のディスポジターとなって定座し
その両者に絡まない水星は
「飲むこと食べること」の2室にアスペクトを返すので
医療占星術で金星が象意として担う「膵臓」の部位と
水星とコンジャンクトした土星が食生活に対する病的な悪弊を継続させた結果こそ
耐糖能異常( 境界型糖尿病 )とその進行後の疾病である糖尿病を暗示していた
その37年後には
政界引退に前後して「息苦しさを感じるようになり、階段の上り下りに息切れするよう」になったため、2019年秋に診察を受けたところ「100万人に数人」の特定疾患とされる心アミロイドーシスに罹患していることが判明している。
(同上)
心アミロイドーシスが判明した上記のダシャーは
「木星-月-月期」ないし「木星-月-火星期」で
いずれも月に対しケンドラの相関で絡みが起こっていた
ラグナに住んだ木星は12室へと逆行して高揚するように働く8室( 難病 )の支配星で
10室で高揚する月は12室( 病院 )支配のため
医師から難病宣告を受けると同時に入院生活が始まっていたという印象だ
8室を支配して逆行してしまう木星に対し
ディスポジターでラグナロードの太陽は10室牡牛座に住んで絡む配置で
1室の表示体で「全身」を意味する太陽が8室支配の木星や12室支配の月と関わるので
治療法が確立しない難病に苦しむことになる所見を確かに示している
そして
2022年10月1日7時40分、全身性トランスサイレチンアミロイドーシスによる心不全のため東京都港区の自宅で死去した。
ラーシでは木星が9室12室支配で最良な機能的吉星だが
逆行することで12室の象意がマラカ方向に悪変し
木星が逆行した位置に住んで木星と絡む土星はマラカになりうる機能的凶星で
土星がアスペクトバックする11室にはラーフのディスポジターの太陽が住んでいた
最期のひと時だった「木星-ラーフ-土星-土星-木星期」は
ラーシだけを見ても明確に機能していたのが分かる
念のためトランジットも確かめておくと─
この場合は猪木氏の直接の死因だった「心不全」を意味する所見が出来ていた
4室蟹座( 胸部・肺 )がダブルトランジットで対向山羊座には土星がトランジットで定座し
5室獅子座( 心臓 )にトランジットの火星がアスペクトし
氏のラグナロードの住む射手座にトランジットの土星が逆行して火星もアスペクトする
そしてラグナ対7室の軸にラーフ・ケートゥがトランジットして
7室がダブルトランジットになると即ち明確に「マラカ」の象意が励起された所見である
D6では
火星がラーフのディスポジターとなってラグナで木星とコンジャンクトし
それらとトリコーナの絡みを持つ土星は6室7室支配の絶対的なマラカである
獅子座ラグナで土星が5室射手座に住むと7室( マラカ )にアスペクトバックし
2室( マラカ )にもアスペクトを生じてしまう
アントニオ猪木氏はやはり牡羊座ラグナで正しかったようである
讃えられるその死
去る7日に催された「お別れの会」は述べ7000人が参上したとされる
現在の氏のダシャーである「木星-ラーフ-水星期」をD11( エカダシャムシャ )に照らすと
木星はまさに11室に住んだラグナロードで
ラーフはラグナに住んで分割図の象意が励起されていることを意味し
木星は本来の位置で双子座にアスペクトしたり乙女座に逆行したりして水星と絡みを起こす
偉人の旅立ちを改めて弔い直し
その人生が歴史へと昇華したその日その時を写している
リアルタイムのトランジットでは未だ木星が牡羊座に移らないため
一見すると有意なダブルトランジットが生じないようだが
私の師の知見では「木星土星が次の星座に移る2ヶ月前にはフライングが起こる」とされる
つまり木星があと40日強で牡羊座に入宮する効果が今すでに現れていることになり
そう仮定するとアントニオ猪木氏はラグナと5室がダブルトランジットになっている
ラグナと5室と9室のトリコーナは魂の流転と輪廻の清浄を意味する
氏のラグナと5室に対するダブルトランジットは
その命が語り継がれる伝説となったことを我々に教えていたのである
迷わず行けよ行けばわかるさその道を
闘魂の炎はこれからもなお多くのイノキズム伝道師が絶やさず猛らせることだろう
改めて氏のご冥福をお祈りいたします
以上