巡り来る出会いと誘い─「木星-土星-月期」を更に別の分割図で診る
- 鹿村文助
- 4月29日
- 読了時間: 6分

プラティアンタル・ダシャーが月期に入り約10日になる今
改めて未確認だった他の分割図を確かめてみた
やはりまたしても疑問やら期待感やらが染み出てくる結果だった


最初にダシャーが有意な所見を作っていたことに気づいたのがD20で
双子座の木星に逆行して絡む土星は月が水瓶座に住むので星座交換している
それは「面倒が絶えず苦労が続く」と言える6室対11室の星座交換で
月と土星は吉意の星座交換でなければ対人関係上で嫌悪感を持たれやすくなり
「理想( 霊性 )の実践」を意味するこのD20で凶意の出た絡み方は当然よろしくない
今度こそはどうやらどこかでジョーティッシュの講義を演習させられることになり
オンライン形式でも問題ないが私の教え方がなかなかに不穏当で感情的なのだろう
月に向かって火星が逆行してくるせいでかなり力任せな指導を行っている様子だ
それをもっと具体的にしたのが


「6室的なカルマ」を大まかに模したトリムシャムシャは
ヴァルゴッタマの月にコンジャンクトした土星が木星に逆行位置からアスペクトする
私がジョーティッシュを教えているのは
やはり私自身とよく似た気難しい乙女座的な性格の相手であり
ラグナロードが8室でグル・マンガラ・ヨーガになって土星から絡まれるのは
「全ての初心者に丁寧に平等に教えたい」( 8室の天秤座 )とする私の姿勢が乱される凶兆で
鬱々と神経質そうな乙女座の人物に私が引きずられるかのようになる光景を思わせる

相手の意図を汲み取ろうと私も注意深く質問や意見に聴き入るが
表現の趣向が違っていたりして言わんとするところが見えてこないということだろうか


普段は使わないアイヤー式のエカダシャムシャでも似た傾向が出ていて
木星と相対した土星は3室に逆行して月へとアスペクトバックし
月はこの分割図の当為の11室を支配してアスペクトバックするが
6室を支配して逆行する土星の悪意を月が受けてしまっている
アイヤー式のD11は月の傷つき方が随分と酷く
10室に住んでしまったマラカの火星が8室目のアスペクトを与え
土星も逆行位置からアスペクトして月がハンデを持ったまま定座並みに働く


月期がアンタル・ダシャーになった頃には
私のこの取り組みがかなり悪意の強い相手に邪魔されたり
あるいは私に興味を持つ者の中にスパイのような曲者が隠れているらしい
ラグナがヴァルゴッタマになり
4室10室軸で6室支配の土星と8室支配の火星が
異常に強烈な凶意上等のヴィーパリータ・ラージャ・ヨーガを引き起こす

もちろん諦めたりはしない
ジョーティッシュは
永らく人生の意味論が見えなかった私が辿り着いた答えであり
「こんな人生でも無意味ではなかった」と思える場面が
自分自身を占い続ける中で少しずつ増えて来た


「悟りのための前向きな放棄」を描いたD144にも私の決意は現れていて
ラグナと7室で相対した木星土星に5室支配の月が巻き込まれてラージャ・ヨーガになる
様々な可能性を手探りする私の奮闘がラグナでマハープルシャとなった木星で示され
ラーフがコンジャンクトしてとても強いグル・チャンダラになってしまいつつ
対向7室で土星と月のコンジャンクションがダーナ・ヨーガにもなって吉意で中和する
11室12室支配で逆行する悪逆非道な土星にはむしろ感謝すべきで
濃厚なグル・チャンダラ・ヨーガになったラグナの木星に突き刺すように牽制球を放つ
土星とコンジャンクトし5室支配で7室に住むラージャ・ヨーガの月がケートゥに吉意を与え
ラグナのハンムサ・ヨーガと相互アスペクトして更にラージャ・ヨーガになることで
ラーフ・ケートゥも一応はラージャ・ヨーガを帯びる


とても深い144分割というこのチャートでヴァルゴッタマになった月は特別であり
定座の木星と強く凶星化した逆行土星の両方に影響されながらケートゥまで従えており
いつか私の許へ教えを請うてくる女性( 乙女座の月 )が実際には私よりも達観し切った相手で
その者との対話で私は自分のエゴに「冷や水をぶっかけられる」が如く反省させれるらしい
長い目で見れば非常に良いことである
私はまだまだ自分のダシャーを眺めては一喜一憂し続けている


大抵のダシャーが絡んでしまうので留意しなくなったナディアムシャも
月はこのようにまたもヴァルゴッタマで7室対9室の清々しいラージャ・ヨーガになる
私は後年において乙女座が強くなった女性と長い時間ずっと対話することになり
7室と8室の支配星が9室でコンジャンクトするのだから
私は鑑定士として相手を教え諭すつもりが「相手から教えられている」という結果を招く


翻ってこのトリムシャムシャの所見を考え直すと
「何を言っているか分からない相手」( 7室乙女座の配置 )と程々に距離を保った対話が
私に足りていなかった認知や感悟を段々と促してくれるとも言えそうだ
「木星-土星期」が始まって来月中頃で1年半ほどになり
私は木星期特有の「エゴが薄れて行く開放感」を体感し始めている
油断してはいけないのも当然だが
この悲運の分割図が与える試練をそこまで恐れないだけの自信も育ってきている
月が極めて強いD7をどう意訳するか
そして私がこのダシャー再考で最も驚かせられた分割図こそサプタムシャだった


教科書的な定義に従えば
この配置は今の私に最も無縁な「父親になれてしまう」というダシャーの経験を意味する
こともあろうに
プラティアンタル・ダシャーが11室でラーフとコンジャンクトして高揚したラグナロードだ
今なお自己破産の手続き処理が済んでいない途中で
貯蓄も信用も皆無の私がそんな立場にありつく訳が無いのは明白過ぎるのだが
プトラ・カーラカで二重に「子供」の象意を強めた月を眺めて
「あぁ・・・そうか」と私は当初の見識に立ち帰った


木星に対し土星が逆行位置からアスペクトし土星本来の位置がラグナの蟹座で
主要ダシャーの起こした一気通貫にひたすら「!!???」と驚いてばかりで
月自体をラグナにした場合の水星の所見に私はもっと早く気づくべきだったろう
高揚した月の7室目で水星は火星と星座交換し
水星はケートゥとコンジャンクトするので
仮想的に定座した火星がケートゥの具体のように働き
2室5室支配の完全な吉星の水星に影響されて火星はマラカの凶意が薄められ
「とても大人しく真面目な態度で私に従ってくれる相手」を意味した配置になる


しかも水星は5室支配で本来的には「子供の表示体」そのものだったが
5室とは「弟子」という象意も拡大解釈として定義されている

まさかもまさかである
スークシュマで火星期や水星期が巡った時こそは
私がジョーティッシュの教師を務める大舞台に登らせられるようだ
正直に白状すると
物理的にも心情的にもまだまだ準備が整っていない
しかしチャンスとはいつでも無茶苦茶な不意打ちを仕掛けてくるものだ
拒んではいけないのだろう
一先ずは随時の鑑定依頼に腐らず驕らず満額回答するのみである
気負わず素直に私は前進していく
以上
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