イギリスが労働党の政権復帰で変動期に入った様相を強めた最中
YouTubeでイギリス関連のトピックについて探っていると
かつての私的な趣味だった洋楽の動画もオススメに挙がるようになり
あのディープ・パープルが驚くべき再始動を見せていたのを知った
1967年に結成されたディープ・パープル 。1976年から1984年までの8年間にわたる活動休止期間はあるものの、現在も「第9期」メンバーにより存続するモンスター・バンドです。この「第9期」という数からお判りのとおり、度重なるメンバー・チェンジが行われたバンドとしても知られています。
しかし簡単に調べてみた限り
ディープ・パープルは解散後10年弱を経て断続的に活動し続ける「お化けバンド」であり
12年ほど前に創設メンバーのジョン・ロードが亡くなってしまってからも
生存する結成当時のオリジナルメンバーが新メンバーを迎え入れ
今なお新譜を発表している
今回は
スポットを当ててみたい
イアン・ギラン(Ian Gillan、1945年8月19日 - )は、
イングランド出身のロック・ボーカリスト。
ハードロックバンドの「ディープ・パープル」のメンバーとして知られる。
手始めにそのバースデータをリサーチすると
アストロデータバンクでその出生時刻が見つかった
そのデータに則った結果では
ギランのラーシは蠍座ラグナとのことだったが
単純な第一印象として「・・・間違ってない?」と思う配置の不自然さだった
音楽の表示体の金星がラーフとコンジャンクトして
3室( =パフォーマンス )支配の土星も加わるのは先ず先ずいいとして
それが8室になってしまうのはマラカの土星が凶意のハウスで金星を害している配置になり
蠍座ラグナで傷つけばマラカとして働く金星が今度はラーフも凶星化させる
「過去に本人が何をしていたか」を簡略化して示したドレッカナは
再び金星・土星がコンジャンクトしてはいても8室目になっている
蟹座がラグナになると両者ともマラカになってしまい
なおかつ土星は8室で定座して金星を害した配置になり
一見するとヨーガ・カーラカの火星が高揚のルチャカ・ヨーガになったり
2室で太陽が定座したり3室に吉星の木星が住んだりしていても
「自由な音楽活動」と言える所見にはならない
( 理不尽な相手に雇われて嫌々ハードワークを重ねるかのような配置である )
結論としてイアン・ギラン「16:00」の出生であるとするデータは
完全に間違っていると言える根拠がまた他にもある
妹のポーリーン・ギラン(Pauline Gillan)もミュージシャン。
私も調べてみて初めて知ったが
氏にはポーリーンという妹が在った
弟・妹が実在するからには
ラーシで3室に火星が住むか3室とその支配星に木星がアスペクトすべきだが
蠍座をラグナとしたギランのラーシでは木星が3室にアスペクトするのみである
ラーシ以上に兄弟姉妹の有無を正しく示さなくてはならないドレッカナは
このように3室に木星が住んでいても3室支配の水星は3室にアスペクトバック出来ず
月から見ても水星は3室を支配して獅子座でヴァルゴッタマになっただけであり
実の妹ポーリーンの存在を全く証明できていない
ラグナ検証で実際的な根拠たる「兄弟姉妹の有無」は
こうしたパターンにおいてかなり有用であると言える
この事実を正しく踏まえて
世界的なロックミュージシャンとしての経歴を説明しうるチャートは
以下の通りである
*****
セミ・プロフェッショナル・バンドのザ・ジャヴェリンズ(英語版)(The Javelins)、ウェインライツ・ジェントルメン(Wainwright's Gentlemen)を経て、1965年5月にエピソード・シックスに参加。
エピソード・シックスなるバンドでの活動が本格的なキャリアの最初だと判断できる
ダシャーでは「金星-水星-水星期」に入って3ヶ月強ほどの頃である
「独立・達成」の時節であれば有意な所見があるべきエカダシャムシャは
やはり金星がラグナでマハープルシャになってD11の象意が顕現する真っ最中で
水星は9室12室支配で音楽を含む芸術の表示体のようにもなり金星と絡んでいた
「歌唱・ダンス・パフォーマンス」の3室で太陽が定座し妹の実在を示すラーシは
単純かつ強力なラグナ対3室の絡みで名実ともに音楽活動の創始を説明できている
ナヴァムシャも2室で金星が定座して独立や「事業の開始」を明示し
コンジャンクトした水星もアスリートの表示体にもなる3室6室支配だが
絡んだ位置で金星の方が優勢に働いて金星の意味する音楽活動が実際の経験となった
( なお月をラグナにすると3室と11室が星座交換して妹を持つ所見が成立する )
ダシャムシャも
当然ながらラグナでラージャ・ヨーガとダーナ・ヨーガになった10室支配の金星が
9室で定座して高揚する強い水星と絡んでいた
水星が「失業」の9室で高揚してしまうのは
この時期にギランが他のバンドを経由しながら本流のチームに編入してきた事実を示し
また水星とコンジャンクトして金星同様に強い吉意のヨーガを帯びる火星は
4室11室支配で9室に住むことから「チームワーク( バンド活動 )」を暗示する所見でもある
( 9室は11室から11室目でその本質のハウスであり11室の良い意味が現れる )
3室に火星がアスペクトバックしたり定座の土星が月から3室目に改まったりして
実妹の実在を証明しているドレッカナでは
この時期が人生で最良なビギナーズラックを約束していた所見で
力強いシャシャ・ヨーガの土星とコンジャンクトした金星もヨーガ・カーラカであり
7室獅子座で珍しいスーリヤ・ブッダを作った水星は5室8室支配の機能的吉星になる
ラグナと7室の支配星が定座し相対してラージャ・ヨーガになり
その軸で10室や9室や5室の支配星も相互アスペクトするため
「自分の才能を信じて心の地図を眺めている」と言えそうな転出の途上を明示している
自らの可能性に最もふさわしい音楽表現が出来るバンドを探していた様子である
本格的な音楽活動の足掛かりになったバンド・エピソード・シックス
20歳直前頃のあどけないギラン少年が映ったジャケット写真の下段中央には
今も共により良い音楽を目指すチームメイトのロジャー・グローヴァーが写る
エピソード・シックス時代、最初の結婚と離婚を経験。
音楽活動を本格化させたばかりで若干20歳だった彼は
しかしこの時すでに人生最初の婚約を経験しており
それはラーシのラグナを双子座にすると
ラグナに住む金星( 結婚の表示体 )が5室12室支配で恋愛も司る強い吉星になり
金星のディスポジターはそもそもラグナロードの水星だからである
( ラグナは7室から7室目で「結婚」の本質を担うように働くハウスだからだ )
「金星-水星-水星期」は程なくして「金星-ケートゥ期」に移り行くタイミングである
ラグナで金星とコンジャンクトした土星がラグナロードの水星にもアスペクトし
両者に生来的凶意を与える配置が若年期の恋愛には良い影響ではなかったことや
アンタル・ダシャーがケートゥ期に入ると明確なダシャー・チッドラであり
マハー・ダシャーの最後から2番目のアンタル・ダシャーもダシャー・チッドラであることが
そもそも結婚に向いていない時節の悪さだった
そしてまた
次のマハー・ダシャーも3室に定座する太陽で
思う存分に「ロックな自己実現を目指す」という機運が巡る頃合いである以上は
確かに望ましくない結婚だったと言える
人生最初の黄金期─DeepPurple合流から脱退まで
1969年7月、エピソード・シックスの同僚のロジャー・グローヴァーと共に第2期ディープ・パープルに加入して、ボーカルとパーカッションを担当。ブルースをベースに金切り声を立てる独特のボーカル・スタイルを披露して、後続のヘヴィメタル・ボーカリストに大きな影響を与えた。
もうじき24歳になろうとするその時こそ
あまりにも有名な( 「高名な」とすべきか )あのDeepPurpleにメンバー入りした門出だった
ディープ・パープルの前身となったのは、サーチャーズ (The Searchers)のドラマー兼ボーカリストだったクリス・カーティス (Chris Curtis) が結成を企図したラウンドアバウト(Roundabout)である。
その前身のバンドは
バンドのオリジンがすでに揃っていたが
バンド創設を呼びかけた草創期のメンバーが疾走してしまい
急ごしらえのチーム結成に当時のマネージャーらが奔走し
1967年年末から翌1968年2月までにオーディションを繰り返し
最初期のヴォーカルにロッド・エヴァンスが起用され
1年2ヶ月ほどの短い期間を経て音楽性転向のためロッドが解雇された後
1969年7月にギランは盟友ロジャーと共に正式加入する
ダシャーは「太陽-月-木星期」に入ったあたりで
ラーシやダシャムシャでは確かな絡みが成立している
太陽から見て5室目でケートゥとコンジャンクトした月は
やはり直前まで所属したバンド( Episode6 )を一旦脱退した事実を意味し
逆に月のディスポジターでガージャ・ケーサリにもなった木星は
月をラグナにすると10室から4室( =新チーム / 新バンド )にアスペクトバックする
月と相対して定座した太陽はつまり月の7室目で定座する強力な座相で
ダシャムシャの7室は10室の本質のハウスとして10室と同等に重要でもあり
月から見た太陽や木星は定座したりアスペクトバックして月に絡んでくる吉相だ
全くニワカ者の私にとっては
このメンバー構成こそが「やはりDeepPurpleだ」と言える面子で
恐ろしく有名なFireBallやHighWayStarやBlackNightを飽きるまで聴いてから
バンドとして最古の楽曲( デビュー曲 )の「Hush」というナンバーを初めて聴いた
( 第1期メンバー )
この時期、英米のロック・シーンはレッド・ツェッペリンの、当時は斬新だったハードロック・サウンドに注目が集まっていた。これに注目したブラックモアは、よりハードなサウンドをバンドに導入することを提案したが、ロードは「せっかく軌道に乗り始めたクラシックとの協調路線を台無しにする必要はどこにもない」と猛反対し、第1期の流れをくんだ幻想的なサウンドをバンドに要求したと伝えられている。
バンドのフロントマン( プロデューサー的な立場のリーダー格 )は当時まだジョン・ロードで
クラシカルな中流階層向けの「アートロック」( 古典音楽のアレンジを交えた創作音楽 )を
DeepPurpleの志向性としていた
リッチー・ブラックモアが「もっと激しいサウンドが欲しい」と主張しても
音楽活動で生計が立たない間をピアノ教師として過ごす中流階級出身者だったジョンは
最初のうちほどハードロックの価値を認められないでいたが
自身の制作指揮で発表したオーケストラ演出による合奏曲は
ファスト・ミュージック( 一過性の流行音楽 )には不似合いな格式の高さで
流石にターゲットが曖昧なこの試みは不評に終わった
結果的にフロントマンの権限を一時的にリッチーが担い
初のハードロックな指向を試みた「Deep Purple in Rock」は全英で最高4位を記録した
新参者の私を含め
「眩しくやかましいロックサウンドを体現したバンド」という現在のイメージは
やっとこの頃に出来上がったのである
この「Speed King」のライブパフォーマンスにおいても
ギランの持ち味だったパンクなシャウトはすでに顕著で
それは黒人のブルース歌手のアドリブを真似たスクリームだと言われる
( 音楽表現においては「ベルティング」と呼称されるそうだ )
この重要な特質というのもラーシを双子座ラグナとすれば明快で
「声」の2室を支配する月はケートゥとコンジャンクトして金星土星火星からアスペクトされ
吉凶がせめぎ合って繊細なニュアンスの違いを歌い分ける才能を実現しており
金星土星が5室対9室のダーナ・ヨーガになったり9室対12室の絡みになったりして
微かな情感の差異を鮮やかに朗唱する神秘の感受性を授かっている
( 野性味のあるガナリ声が針のように鋭く突き抜けるのは火星のアスペクトの影響でもある )
ナヴァムシャは「歌唱」の2室が単純に力強い金星の定座で
金星との間にまたダーナ・ヨーガを組む10室11室支配の土星が
多くの聴衆( =土星 )から支持される「魅惑の歌声」を育てる配置になり
堅い継続力を意味する所見でもある金星土星のコンジャンクトには
3室支配の水星も加わることで歌唱力がすぐには衰えないことを約束している
( また声の表現力には直に関わって来ないが
ケートゥを含んだラグナ対5室の星座交換も「歌唱のグラデーション」として働くはずだ )
「Deep Purple in Rock」リリース翌々年の1972年には早くも「Machine Head」を繰り出し
こちらでも後年に伝説の名盤として愛聴される珠玉のナンバーが揃った
その当時を改めてナヴァムシャに照らすと
星座交換で5室に定座したようになる太陽はケートゥと仮想的にコンジャンクトして
5室獅子座から10室目に住む土星が水瓶座にアスペクトバック出来る強力な座相である
単純に太陽がラグナで高揚するこの猛烈なマハーダシャーは
星座交換したラージャ・ヨーガやダーナ・ヨーガの太陽がナヴァムシャのラグナに在り
あまり絡みの有無を加味せずともポテンシャルが全開になる本領発揮の時節で
絡みが有れば更に格調高い吉意が実るという「高位安定」の頃だった
実妹ポーリーンについて検証した結果
ナヴァムシャ同様に牡羊座ラグナとしたシャスティアムシャは
やはり太陽が5室対10室の良好なラージャ・ヨーガで
土星も太陽にアスペクトバックして10室の象意が復調され
3室でケートゥとコンジャンクトして定座する水星が土星の対向位置に逆行し
かなり根深いレベルのカルマにおいても至高の自己実現が叶った時である
ただしダシャムシャは太陽と土星が8室対2室の軸で定座して相対し
プラティアンタル・ダシャーがどの位置であろうとも
その時期は異常なほどのハードスケジュールが地続きになり
心身を擦り減らす格闘の日々だったようだ
それがどんな結末を招いたかといえば
ギランはツアーに明け暮れる日々の中で、ギタリストのリッチー・ブラックモアとの対立を徐々に深めていった。1972年12月9日、彼はマネージメントに手紙を送って、1973年6月30日に脱退する意思を表明。その言葉の通り、2度目の日本公演の最終日に当たる6月29日の大阪公演を終えて、翌日に脱退した。
バンドのヴィジュアルと音楽性を指揮するリッチーは
どれだけ多忙でも全てのステージを最高のアクトにしたかったことから
実際のオファーの可否やスケジュール調整を担当するマネージャーが激務を強いても
フロントマンの立場からは一向に構わなかったということだろう
「Machine Head」リリースの翌年夏にはリッチー・ブラックモアとの決別も込めて
世界的バンドのヴォーカルとして4年に亘る輝かしいキャリアを終えた
ダシャーは「太陽-水星-木星期」の途上だった
物事が途絶える時運で有意な配置が起こるべきアシュタムシャでは
11室に住む太陽に水星が逆行し木星も水星にアスペクトして絡み
なおも水星が逆行した位置で木星と星座交換し
失業の表示体として働く5室8室支配の水星は
逆に2室11室支配で事業運を担う木星を害していた
ナヴァムシャは非常に正確な「失業の一時」を写実していた頃合いであり
ラグナで星座交換して高揚まで起こす太陽そのものが先ず5室( 失業 )の支配星となり
太陽に逆行して絡んで来る水星は3室6室支配で逆行した「失業を促す星」( 6室支配 )で
火星と相対して太陽と潜在的に絡む木星はトドメを刺すように9室12室支配だった
肝心なダシャムシャは太陽に逆行してくる高揚の水星が見事に9室( 失業 )支配で
水星の本来の位置から10室目に住む木星もこの場合は「芸能の表示体」ではなく
ただ単に3室12室支配のマラカとして4室( キャリア )を失わせる凶兆を発散していた
ハードロックの草創期である1970年代前半は
全く未知のサウンドだったその激しい音楽性がビジネス上の一大ソースになり
一度でも人気を獲得したバンドは多忙と営利本位な方針からメンバー間の対立が頻発し
互いのエゴが争って活動が頓挫するパターンが見られた
( アメリカでロックの歴史を築いたあのKISSでさえ過去の仲違いは凄まじかったらしい )
ソロ活動と現在への軌跡
ディープ・パープルを脱退し、音楽業界から退いてモーター・サイクルとホテルの多角経営に従事した。1975年10月16日、グローヴァー主催の『バタフライ・ボール(英語版)』のコンサートで音楽業界への復帰を果たす。
1976年、イアン・ギラン・バンドを結成して音楽活動を再開、即興的な音楽からの影響を導入して、ディープ・パープルとは趣の異なるジャズ・ロックのスタイルを披露。
DeepPurple脱退後はインターバルのような私的時間だったことが
ナヴァムシャのラグナ対5室の星座交換にケートゥさえも絡んだ配置で明示されてある
ラグナロードが5室と関わればそれは自身の立場を清算する「変化の経験」を説明している
ラーシにおいても太陽から5室目にケートゥが住んで「失業」( 退職 )を意味し
ケートゥのディスポジターの木星は10室魚座にアスペクトバックし転職の様子を示す
ディープ・パープルを脱退し、音楽業界から退いてモーター・サイクルとホテルの多角経営に従事した。
と伝えられてある経歴は
ちょうどその頃のダシャーが「太陽-金星期」に移ったからだと判断できる
定座した金星から4室目の獅子座に住むように働く太陽はそれ自体10室の表示体で
獅子座から見た10室目で定座する金星は本来のラグナから2室目で「起業」を意味する所見だ
太陽から見た10室目で金星がマハープルシャのようになり
金星は乗り物の表示体であったり4室の表示体であるために
ホテルの経営やバイク( 「Motorcycle」とは英国英語でバイクを指す )の販売事業に
一念発起で踏み切ったのである
事業運とは無関係なD16でも両者はちゃんと絡んでいるのが面白い
10室の表示体の太陽がちょうど10室に住むので
「乗り物に関わる何かしらの事業を始めたい」ということだろうし
太陽が住むのは乙女座で余計に仲介業や卸問屋のような営み事に興味が湧いて
更に「乗り物の吉凶を示す分割図」のラグナに金星( 乗り物の表示体 )が住んだことで
バイクの売買等を請負うディーラー事業を創始したという結果となった
ダシャムシャでは
太陽と絡んでいない金星がそれでもラグナに住んでD10全体を励起し
事業運を担うD10のラグナにまさに10室を支配した金星が住むために
ホテル経営とバイクの販売事業を始めたことがやはり説明できている
( 8室で定座していて金星と絡まない太陽はつまり「解雇された」様子を暗示する )
念のために確かめたシャスティアムシャは明瞭な良い絡みで
10室山羊座に住んだラージャ・ヨーガの太陽はむしろ「解雇されてしまった」ことを示し
太陽の5室目で定座した金星は「起業」の2室( と社会運の7室 )を支配していた
D60もシンプルながら端的に時運を説明できるので
牡羊座ラグナで正しいことが分かる
しかし私企業経営を開始してやっと1年程を経てから─
1975年10月16日、グローヴァー主催の『バタフライ・ボール(英語版)』のコンサートで音楽業界への復帰を果たす。
1976年、イアン・ギラン・バンドを結成して音楽活動を再開、即興的な音楽からの影響を導入して、ディープ・パープルとは趣の異なるジャズ・ロックのスタイルを披露。
上記の正確な日時をダシャーに照らすと
「月-火星期」が始まるほぼ1ヶ月前のことだった
ラーシでヴィーパリータになって6室へアスペクトバックしつつ
月にも8室目のアスペクトを起こす火星は
月から見ると5室12室支配で12室にアスペクトバックするので
5室を支配することも相まって「その時まで続けていたことを辞めてしまう」のである
( 月から5室目12室目を支配するこの火星はつまり音楽活動の表示体のようだ )
ナヴァムシャは火星と月が絡まない代わりに
月から等間隔で火星と太陽が星座交換して
一種のサンキャ・ヨーガが生じていた
ダシャムシャもむしろ「それまでの仕事を投げ出した」あたりなので
月と絡まない火星は10室を失う9室に住んでいる
最も正確にカルマ的な予兆を写実すべきシャスティアムシャはちゃんと絡みがあり
「芸能活動」の3室から月に8室目のアスペクトを与えて月は4室にアスペクトバックする
ラグナロードと4室( チーム・グループ )支配の月が絡んだ結果
その当時は旧友だったロジャー・グローヴァーに招かれてライブ出演できたということだ
これを皮切りに音楽活動を再開したギランは同年年末に新機軸の自主バンドを主宰し
翌1976年7月には初の正規アルバムをプロデュースした
「月-ラーフ-ラーフ期」から1ヶ月足らずのタイミングで
ラーシ・ナヴァムシャ両方で絡みが見て取れた
そもそも月がラーフとラグナ対7室の軸で相対したラーシにおいて
ラーフのディスポジターで月の9室目に住んだ水星はダルマ・カルマ・ラージャ・ヨーガで
本来のラグナロードとしても「芸能業・歌手活動」の3室で定座の太陽とコンジャンクトし
それが月の9室目に改まるという至高の吉意が顕現する
月とラーフがトリコーナの絡みを作り
ラーフのディスポジターの土星は月に触れない代わりに
蟹座へとアスペクトしてラーフにもアスペクトバックし
「チーム」の4室と「キャリアアップ」の10室11室が関わった幸福感があった
とはいえナヴァムシャの月は4室を支配して12室目の3室に住んでしまうことや
ラーシではラーフとディスポジターの水星の両方に8室支配の土星がアスペクトしたりと
配置上のハンディキャップが各々あったせいか
1978年には音楽路線変更のため初の自前バンドを解散し
ハードロックを更に先鋭化させたヘヴィメタルの志向性でチームを再構成し
1982年9月のアルバム発表を以てギラン自身の健康管理を理由に事実上の解散となった
ラーシは月とケートゥのディスポジターが木星で
月のディスポジターの木星がもちろんケートゥのディスポジターでもあるが
木星が「7室のケートゥ」として配置上で明確に絡むので
2室( 自身のビジネス )支配の月と木星の担う7室10室が
ネガティブな経験として「バンドのイメージチェンジのための解散」に通じていた
ナヴァムシャはやはりラーシ以上に不思議な配置の妙と言える顛末で
月にアスペクトする木星と対向したケートゥはラグナで星座交換した太陽になり
太陽は10室の表示体であろうとも牡羊座ラグナで「物事の刷新」を意味する5室支配のため
ギランの望む「ヘヴィメタルへの挑戦」という経緯を奇妙に上手く説明している
ダシャムシャもナヴァムシャとよく似た所見であり
7室支配の月にアスペクトする木星は3室12室支配のマラカで
ラグナに住んで木星と絡まない金星は5室のケートゥのディスポジターに当たり
「ダシャーロードが分割図のラグナに住む」その条件がやはり芳しくない結果を示していた
そして
上記の時期のダシャーで
ギランは初めて本格プロデュースした自らのバンドを無期限の活動休止とした
絡みがあれば客観的にもその経験の様子が見えるはずのラーシでは
どちらのダシャーでも完全にケンドラの位置で絡みが成立して
ギラン自身の創意が途絶えるしかなかった状況を説明している
( ケートゥとコンジャンクトして火星や土星にアスペクトされる月は「声」の2室を支配し
この頃になると20代当時と同じようにはシャウトが出来ず歌唱表現に苦労していた )
シャスティアムシャは「月-ケートゥ-土星期」であれば
3室に定座した水星( ケートゥのディスポジター )が土星の対向位置に逆行し
土星は「途絶」の8室に住んでから月にアスペクトバックし
ケートゥ( 12室の表示体 )のディスポジターである機能的凶星の水星が
4室支配の月と10室支配の土星に関わることで活動の行き詰まりを与えた結果だった
こうして
「歌い過ぎから来る声帯の疲労を癒す」との名目で
音楽活動からまた離れるものと思っていた周囲の見込みを
何とその翌年には覆す乱痴気気味な転身をギランは見せてしまう
あろうことか
DeepPurpleと並んで70年代初頭のハードロックを率いたあのBlackSabbathに
ギランは電撃加入したのである
おそらくは1983年の早春頃であり
ほとんどの分割図で絡みが見られないが
シャスティアムシャのみ正しく絡んでいた
「チーム」の4室にアスペクトバックする月と月の5室目で定座する金星と
月とコンジャンクトして5室対10室のラージャ・ヨーガになった太陽が
そのタイミングでまたも境遇が何かしら改まることを指し示している
この「盆と正月が一緒に来たような」驚きの転機を本人は以下の通り語る
どうやって始まったかって、ある夜一緒に飲んだからだよ。トニーとギーザーと飲みに行ったんだ。僕ら、酔いつぶれた。そのとき何があったかあんまり覚えていないんだけど、翌日、マネージャーから電話があって、“そういう決断するなら、私に電話すべきだと思わないのか?”って言われたんだ。“なんのこと?”って訊いたよ。そしたら“君はどうやら……。電話があったんだ。サバスに加入するって承諾したんだな”って言われた。それが始まりだ。
ギラン自身にとってもサプライズな偶然は
もちろん本人が「空約束しただけのこと」だったため
翌年1984年4月には脱退となる
プラティアンタル・ダシャーが水星期になると
2室で定座する金星に水星は逆行し
3室6室支配で「物事の中断」をもたらす経験を与えて
その水星は月から見ると6室9室支配でなおさら「自主退職」を意味していた
やっとどうにか1年程をサバスのヴォーカルとして勤めた後
ナヴァムシャのラグナロードでもある火星がマハーダシャーとなってから
ギランは再びDeepPurpleのチームワークに復帰することになる
リッチー不在のDeepPurpleとその現在
ギランはアルバム『パーフェクト・ストレンジャーズ』(1984年)、『ハウス・オブ・ブルー・ライト』(1987年)の制作に参加。しかし再びブラックモアと対立し、1989年に解雇された。
1992年、アルバム『紫の聖戦』の制作中に復帰してレコーディングを完成させるが、ブラックモアを満足させるだけのボーカル・パフォーマンスを提供できなかった。しかしアルバムは1993年7月に見切り発車的に発表され、同年9月下旬から結成25周年記念ツアーが始まった。ギランの復帰にあくまでも反対していたブラックモアはツアー途中の11月下旬のヘルシンキ公演の後に突然脱退。
ギランは2023年現在も、メンバーとして活動中。
アメリカを中心にヘヴィメタルがブームになっていた1984年は
DeepPurpleの最もメジャーなイメージだった「第2期」とされるメンバー構成で
世界に向けた再結成・再始動がマネジメント側の要望から実現した
「第2期」の顔としてもちろんスーパースターだったギランは
実際の歌唱力が当時より確かに劣っていたことを理由にリッチーの不評が露わになるも
ギランに対する再度の解雇を経ても「原点回帰」の人気を上回る代役ヴォーカルがおらず
1992年以降にはかつての旧メンバーが求めたこともあってかまたもギランは出戻った
ちょうど日本ツアーが控えていた1993年11月半ばに自ら電撃脱退していった
「リッチーに批判されながらも残りのメンバーに擁護されチーム在籍が叶う」経験は
ラーシの12室で火星がヴィーパリータ・ラージャ・ヨーガを起こすからである
6室の蠍座というのがギランにとってはリッチーを指すサインとなる
何度も見て来たナヴァムシャは単純に火星が太陽との星座交換ですこぶる強く
ラグナロードが同時に支配する8室( 理不尽・困難 )がケートゥの影響で抑制され
本来なら敵対的な権威者だったリッチーの発言力が次第に衰微する様子も示す
そして「リッチーの脱退」という有り得ないほどの奇遇が起こった時運は
やはり各チャートで吉意の配置が見えるラーフがマハーダシャーになったからだと言える
ラーシは言わずもがなの吉兆で
ラグナにラーフが住んで水星は「歌手活動」の3室で定座の太陽とスーリヤ・ブッダを組む
ナヴァムシャは客観的な「バンドのリバイバル」を説明できている所見を作り
ラーフにアスペクトバックする土星は2室でダーナ・ヨーガになり
コンジャンクトした定座の金星がまるでガージャ・ケーサリのように「永続する名声」を醸す
( 金星と土星が良い星位でコンジャンクトするとそのハウスや象意に成長性が現れる )
興味深いのはグル・チャンダラ・ヨーガが生じた11室が水瓶座という点で
その時代における真新しい価値観の実践やハイレベルな組織的営為を意味し
前時代の音楽活動が再評価されて実際に質的な進化も得られたということである
肝心な事業の良し悪しを示すダシャムシャも
「チーム・サークル」の象意と共に「達成・自己実現」を約束する11室にラーフが住み
ディスポジターの火星は更に良い9室( 11室から11室目でその結果 )に住んでいる
ラージャ・ヨーガとダーナ・ヨーガを両立できている9室の火星は
そもそも一つ前のマハー・ダシャー・ロードであり
ギランの念願そのものは火星期の時点で叶い始めていたと言える
シャスティアムシャは最も良いくらいの吉相で
9室のラーフに向かって木星が5室( 物事の始まり )からアスペクトバックし
9室の支配星が9室の結果のハウスに住んで絡んだ配置が実現し
凶意が全く無い大吉星の木星が相当に特別なカルマを顕現させているかのようだった
最後に確かめたエカダシャムシャも矛盾が無く
10室に住んだラーフのディスポジターの月はラグナに住んでD11が励起されていた
私如きが品評するのはおこがましい限りだが
ロックシンガー・イアン・ギランはむしろ大器晩成の歌手だったとも言えるのである
そして更に時が流れた現在──
まだまだ情熱は衰えず
来年で80歳を迎えようとするこの時にも
3年ぶりの新アルバムをリリースしたばかりだ
自他ともに達観の年月を物語るナヴァムシャは
「先進的なチームワーク」の11室水瓶座のグル・チャンダラ・ヨーガに向かって
ディスポジターの土星がアスペクトバックする
再び拝見するシャスティアムシャは木星のアスペクトバックに加え
土星も木星にアスペクトして9室と11室が絡んだ「豊潤な晩熟の一時」である
なおかつ「木星-ラーフ期」はすでに土星期への途上を進むダシャー・チッドラであり
土星はラーシのラグナに住む9室の支配星でナヴァムシャも11室にアスペクトバックし
上記のシャスティアムシャでは月が住んだ山羊座にアスペクトバックして
つまりは月の11室目からアスペクトを返す「至高の達成と円熟」の実相を物語る
DeepPurpleというドラマにもいずれ必ず終わりはやって来る
思い残すことが完全に無くなるその時まで
彼らは自らのロックと命ある限り語り合っていくはずである
ロックとは「一筋の道を突き抜ける生き方」であり
その別れに涙は要らないのかも知れない
改めてこうしてジョーティッシュの醍醐味を実感させてくれたことを
御礼申し上げます
ありがとうございました
以上
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