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執筆者の写真鹿村文助

今年で百歳となった祖母のラグナ検証

更新日:2021年12月22日


今年の3月21日─

いよいよ母方の祖母が無事に百歳となった


もう10年近く前に脚の骨を折る大怪我をして以来それまで以上に伯父が終日介護をしてきた

伯父と祖母の自宅そばにできたデイサービス以外には外出しないので認知症も心配していた


しかし最後に会った一昨年頃には相当に耳が遠くともしっかり会話ができていたし

白内障で片眼しか視えないが会うたびに大きな声で私や母に声をかけてくれていた

約半年ごとにしか会わない私や母を理解できているから祖母に認知症の恐れはないようだ



今回はその祖母のラグナを自己流で絞り込んでみた






本人の人生上で有意な経験といえば結婚や出産である

それらを踏まえつつ本人の境遇を憶えている限り留意してレクティファイしたところ

おそらくは蟹座ラグナのようである


推測の方法論として

大前提の根拠となる長男(伯父)と長女(母)の出生を逆算し

トランジットチャートを起こした限りでは以下の通りとなった





伯父は1946年3月17日の出生でありそこから約10ヶ月を逆算すると上記のタイミングとなる



獅子座で逆行する木星は蟹座からアスペクトすると見なせるので

祖母の2室と9室魚座(「子供」の5室から5室目)にダブルトランジットが成立している



また木星は祖母のネイタルにリターンして9室の象意が強まり

そこへ更にトランジットの土星(7室・8室支配)もアスペクトすることを考慮すると

祖母のネイタルでコンジャンクションする木星土星に強烈なダブルトランジットが生じて

「結婚生活」の2室の象意が結実し長男(伯父)の妊娠という経験に通じたと読める



続いて長女(私の母)を懐妊した時期のダブルトランジットを確認する





やはり母の生年月日である1949年10月20日から9ヶ月逆算すると

土星が逆行して蟹座からアスペクトするように作用し牡羊座にダブルトランジットが生じる





すると牡羊座に定座する5室支配の火星にダブルトランジットが起こることになって

祖母のラグナは凡そ蟹座で正しいことがわかる

(また火星にコンジャンクションする金星はそもそも結婚それ自体を意味する表示体である)



そして祖母本人のバイオグラフィとは別の根拠としては夫である祖父の人物像が有意だった





祖父と祖母の結納は時代背景的に一つの常識だった「同位階級」で接し合った同族婚だった

そのため祖父から見た7室支配の太陽は本人の「家族環境・私生活」を指す2室に住んでいる



母から聞く限り祖母と祖父は地元で土着の士族階級の子孫であり旧家同士の政略婚のようだ



ただし当時としてはかなり珍しく祖父の方が祖母の家へと婿入りした関係でもあるらしい

母が小声気味に言うには「私の父(祖父)はその家で本妻以外から生まれた婚外子だった」とか



だからだろうか

祖父のラグナロードの土星はそのラグナから見た7室に住んで本人から嫁いだ形に見える

なお土星は水瓶座ラグナから見た2室(家族・財産)支配の木星とコンジャンクションする

確かめようがないが祖父は家系の外へと【放たれて】結婚しに来た立場ということだろう



そして祖母の月から見た7室はラグナの蟹座からみて凶星(土星)の支配する凶意の8室になる

お互いに何やら不本意で窮屈な関係となるような『身の上婚』と言うべき結納である

祖父のラグナから見た月は6室の支配星であり「好きではない女性(婚約者)」を意味している

(そもそも政略結婚というのは家同士の祝言だから6室や8室が表意する力関係だと言える)



また

水瓶座をラグナと判断した理由は祖父の生前の経歴と職業を母から聞いた限りの根拠からだ


祖父は婚外子とはいえ士族階級出身者として一応の英才教育を施されたようで

太平洋戦争開戦間近の頃には先進的な専門知識と技能を師事する某老舗理系大学に入学した



その後は地元の中学校で数学教師を勤めたそうである

祖父の仮想チャートでは3室(読み書きの学習とその実践)に定座する火星が10室も支配して

「分析力・深い専門性」という象意を含むケートゥがコンジャンクションしている



この火星・ケートゥのみであれば知識と技術を披露する機械整備士のようであるが

水瓶座ラグナで強い機能的吉星となる金星(4室9室支配)もコンジャンクションするから

「学問」の9室と「学校」の4室の象意が働いて結果的に教員という職業だと判断できる



しかし

後に東京にある精密機器の設計管理を業務とする工業所のような会社へ転職しており

実際に上記の3室が示す傾向を正しく結実させている

それ以上に機工技師のような祖父の才能はそのラグナに住む水星で明示されていると読める

水瓶座は新しい価値観と概念であり具体的には複雑な高性能機械などの技術を表意している



さて



改めてレクティファイした祖母のチャートを見直してみる





祖母が無事に百歳を迎えられた理由を掴むには2室と8室の軸をよく読み通す必要がある



蟹座ラグナでは8室(寿命)を土星が支配しているがそもそも土星は8室の表示体としても働く

そして8室から8室目でその本質を担う3室は水星が支配している



祖母のチャートでは水星が8室に住んで水星の持つ機能的凶意(3室12室)が二重否定となる

そこに対向の2室から土星がアスペクトバックすることで土星が3室の象意に働きかけている



その力学が深い影響力を祖母の寿命に与えたのかも知れない



また

土星は祖母のアートマ・カーラカだが土星は私の師曰く星座の終端の度数で威力を発揮する

つまり祖母にもたらされた偶然の一つとしては8室支配の土星が臨界点の状態だったことだ



一見するとこの土星と木星のダブルトランジットはマラカ(死)の2室で起こってしまっている



しかしその両方の星が逆行しているためダブルトランジットはラグナにも働くと判断できる

ラグナは本人の生命そのものであり「大まかな全身の健康状態」を意味している



その場合に土星が今度は7室へアスペクトバックし8室の象意が再び活性化するだけでなく

木星がディグバラと高揚を両立した吉意極大のコンディションで本人に厚い恩恵を与えうる

ラグナでは6室と8室の強い凶意が絡むが一方で7室と9室のラージャ・ヨーガも成立する



結婚生活の中で強い離反と相愛の感情を繰り返すことで祖母は魂に報恩を覚えたのだろう

「それでも諦めない」と覚悟を決めたその思いが命脈を今につなげたのかも知れない



祖母の命に慶賀がまだまだあることをここに祈念いたします


                                       以上

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