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執筆者の写真鹿村文助

久々の対話─苦慮せざるを得ない友人の将来

更新日:7月26日





つい2時間ほど前まで

久しぶりに電話してきた相方とお互いの私生活を私は答え合わせのように対比していた



結果から言うと

私はまた彼の未来予想をすっかり外していて

占い師を目指す者としてはまだまだだと痛感した





ラーシでラグナに住んだ月と相対して主要なダシャーが絡んだ準備万端な今の時運は

水星・金星が6室に逆行して6室支配の水星の側がとても優勢に金星を抑制した配置で

早い話がそれは「今まで続けてきたことをキレイサッパリ辞めてしまう」ことを暗示していた



昨年末に休んでいた婚活を再開した相方は

今月に入ってまた婚活を辞めることにしたのだという





ナヴァムシャはダシャーが配置されたハウスというのを考慮しておらず

月が「結婚生活」の8室でヴァルゴッタマになって水星も金星も順当に連絡するので

水星がラグナロードで金星はナヴァムシャであればまさに結婚の経験そのものであり

水星が月に逆行したままディスポジターが金星になる絡みを見て勝手に色めき立っていた



しかし水星は8室に逆行することでラグナの火星と星座交換し

乙女座ラグナでは強く物事を邪魔する障害の表示体でマラカの火星が凶意を帯びる



金星の方も逆行すると3室蠍座でヴァルゴッタマの土星にアスペクトバックされてしまい

高揚並みに働く土星が担う5室( =白紙撤回 )の象意を金星が普通の配置以上に強く受ける







相方は異なる感情が念入りに入り組んで一進一退する「反復横跳び」を繰り返す人生であり

傍からそれを見ている私の方がよほど一喜一憂させられて逐一もどかしい思いに駆られる



まだまだダシャーチッドラが終わらずにラーフ期の名残が有った頃の私は

かつての私より更に単調なまま試行錯誤して人生を無駄にする相方に酷くヤキモキして

時には「こんな馬鹿げた行いをいつまで続けるんだ?」とキツく詰め寄ったものだ



相方はヴァルゴッタマの満月がナヴァムシャで「性欲・執念」の8室に位置してしまい

その月から8室目で土星の方もヴァルゴッタマになり住んでいるのは性的なサインの蠍座だ



心を許した異性と懇ろに深く深く交わってみたい哀願や切迫の衝動( =蠍座 )が

土星に封じ込まれるようになっている状態が月から見た8室で

月もまた身体で最も不可侵な秘部を暗示する8室( 性器 )で高揚したように働く満月である



彼は時折「強い情念に飲まれている自分が気持ち悪い」等と答えその感傷を認めたことがあり

今まで私も数回は書いたようにその矛盾して干渉し合う月と土星が彼のサンスカーラである





素直に吐露することが相当に難しい心情を隠す彼の生き様からするに

シャスティアムシャは金星やラグナロードが傷つけられる双子座ラグナで正しいようだ



7室からアスペクトバックを受ける双子座は「幅の広さと奔放ぶり」を象徴すると定義され

双子座から7室目は程度の極端さを意味する射手座になってしまうことから

見えない深層心理において相方は「性的なだらしなさ」をそもそも備え持つのである



このシャスティアムシャで2室からアスペクトバックする土星は

つまり教科書的な知見として述べられる「無欲な性格」などというものではなく

8室的感情に入り浸ってしまうがその経験は土星的であるために重く不愉快であり

8室に逆行してくる金星にその土星がアスペクトを与えたり

4室でラーフとコンジャンクトした粗暴な「凶状持ち」と言える火星にもアスペクトするのは

こみ上げてくる吐き気を必死にこらえ切ってまた飲み込んでしまう様子を模写する





これまでにしつこく意味深に示唆してきた彼の火星期は

シャスティアムシャにおいて重篤な凶危の悲運を教える実相であり

火星には土星だけがアスペクトし火星の方はディスポジターのラグナロードを傷つける



月と土星が互いに争ってその衝動が捌け口を求め続ける一種の「呼吸困難」の凶兆は

この火星期の開始でとうとう火を着けられて燃え盛るしかなくなってしまう





土星にアスペクトされる火星は月の12室目であり

ラーシとナヴァムシャで彼を「男性として精神的に幼いまま」にさせた月の働きを

内側から強く蹴破って相方を化け物のように豹変させる危うさが見えるが

それを鎮静化するのがやはり土星であり8室9室を支配して逆行しない吉星として働く





試しに覗いてみたトリムシャムシャは

本来のラグナからでは8室が空になっており特別なカルマが無いようでいて

火星は月から見た8室目になってしまっている



ご丁寧にも火星は月のディスポジターで蠍座に定座してラーフ・ケートゥまで従えている



金星は火星へと逆行して犠牲になっていながら

木星からアスペクトバックされて守られてもいる様子だが

魚座の土星もアスペクトで金星を傷つけている



相方はやはり40歳頃に異常な人間関係に巻き込まれて悶絶するような劇的変化を経験し

( 分かっていながら )しっかり隠し続けた赤裸々な自分の恥部を曝け出すことになり

七転八倒した結果として自分の生まれ持った身体の性と決別していくはずである





というのもその頃の時運が

精神的な変化の芽生えを写すヴィムシャムシャで異様な凶相を作る7室目に当たり

減衰してヴァルゴッタマの太陽を二重にバンガする火星・土星がマラカのため

「知能や精神状態」の5室を担う太陽を復調するどころか破壊するように働くからだ

( 火星はラグナロードであっても強く傷つけばマラカのようになる )



このD20ではD12同様に金星と土星が星座交換していて

性的な倒錯と同時に相方の精神性が上書きされてしまう様相を描いている







その時の彼はただ単に「肉体の性別と心の性別が互いに背を向けている」という状態ではなく

眠っていた遺伝子が発現して凶悪な兆候が彼の身体を内奥から突き破るかのようである





改めて眺めたナヴァムシャの火星は比較的に穏やかな座相であり

3室8室支配の火星が水星を侵し傷つけるようであっても

コンジャンクトしたケートゥはヴァルゴッタマで火星を段々と鎮めていく



問題は7室でマハープルシャのグル・チャンダラとなった木星が

マラカの凶意で火星を露悪させてしまうのか単純に生来的吉意を強く与えてくるのかである







彼の月はナクシャトラが「アシュビニー」で支配星はケートゥだが

ケートゥはナヴァムシャのラグナに住みディスポジターのラグナロードが傷つけられる




それが

彼の火星期の始まりである




私の知っている彼がどこにも居なくなっているであろう未来において

とうとう私は友人であることを辞めてしまうかも知れない



静かな未来予想は今一度だけ捨て置いて覚悟を心の隅に備えておくべきである



以上

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