今年になってからも私の知る著名人が数人鬼籍に入り
公私ともに仄暗いわだかまりが晴れなかったこの頃
久々に新鮮な驚きと興味が湧いた一件が報じられた
今年のミス日本グランプリで
純粋な( 元 )外国人が史上初の受賞を果たし
世界中が注目する最中だという
彼女こそ椎野カロリーナその人である
ウクライナの西部テルノーピリで
純粋なウクライナ人として生まれ
後に母親の再婚で日本に移住し
今では日本語しか話せないという彼女は
昨年に日本に帰化し
「日本人のカロリーナ」となった
ミス日本の応募資格は、日本国籍を持つ17~26歳の未婚の女性となっている。モデルとして活動する椎野さんは「和の心を重んじた奥ゆかしい女性になること」と応募要項に書き込み、12人のファイナリストに選出。22日に東京都内で開かれた審査会では、内面、外面、行動の3つの側面から「日本らしい美しさ」を審査した上で、審査員30人の投票でグランプリに輝いた。
椎野さんの受賞について、X(旧ツイッター)では「ミス『日本』なのに、日本らしさどこ?」という疑問の声が上がる一方、「日本人がミス日本に選ばれて何がいけないのか」といった意見もある。
早速と言ってはおかしいが
この手のコンテストで外国人がグランプリに与れば
一種の脊髄反射を起こす「苔の生す奥ゆかしい日本人」の層も
未だしっかり健在であると分かる
他方でそうした民族主義ド真ん中の意見に
言葉の岩石をストレートでブチ当てるが如く
辛口の提言を挙げたブロガーも在る
そしてテレビのコメンテーター等でお馴染みのこの御方も
正当な知日派の立場から例の手合い達を厳しく批判していらした
昨今はオリンピックにおいても
日本にはハーフの選手が増えてきたほどで
むしろそのせいなのか
スポーツではない分野でのコンペティションは
当然ながら精神論が幅を利かすままだ
「何が日本人の本質か」を
久しく真剣に考えさせる絶好の機会をくれた彼女を
まだまだ情報不足ながらも自己流にラグナ検証してみた
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ご本人のTwitterでは
このように「5歳で日本に移り住んだ」とある
奇遇と言うべきか
その時期はちょうどマハーダシャーが月期に移った頃である
ラーシを天秤座ラグナに仮定すると
7室( 引っ越し )に住んだ月は10室支配で
まさに「家の外」を意味してその象意が重複し
月をもう一つのラグナとして牡羊座から見直すと
今度はラグナロードの火星が
「知らない土地」( ≒外国 )の7室からアスペクトバックしている
本来のラグナが天秤座であれば
更にまたラグナロードの金星が12室( 外国 )に住み
ラグナから7室にアスペクトバックする火星は
彼女が外国人である事実や
2室7室支配でマラカになった火星がラグナを傷つけるので
「何かあればイチイチ普通ではない扱いを受ける」その境遇を
説明できている
加えて月というのは母親の表示体であるため
母親の意志一つで突然に日本へ移住した事実も証明出来ている
天秤座から4室目の山羊座を実母のラグナと見なした場合
ラグナロードの土星が3室12室支配の木星と星座交換し
つまり「母親がその生涯で必ず海外へ移民する」ことを暗示しており
なおかつ山羊座から7室目を支配する月が「家」の4室に住んで
ディスポジターの火星が山羊座の10室目からアスペクトバックする配置で
カロリーナ氏の月期においては実母の4室と10室が明確に関わった時運となる
明確にカロリーナ氏は天秤座ラグナの可能性が強いと言える
引越し運に特化したチャトルシャムシャは至極明快で
4室支配でまさに家の表示体になった月が10室( ≒「家の外」 / 引越し )に住み
コンジャンクトしたラグナロードの火星は高揚のルチャカ・ヨーガになり
セカンドアンタルダシャーが巡る「月-火星期」の頃までには
間違いなく日本に移住していたことが伺える
( ラグナロードが高揚するのだから随分と良い家を与えられたようだ )
このD4が牡羊座ラグナであれば
月はモロに4室支配で母親を指し示すので
やはり実母の都合から日本へ急遽移民したことの説明にもなっている
( 因みに火星も不動産の表示体で4室の象意を担っており象意が重複している )
そして何よりも明確な事実の痕跡になったのは
「あらゆる不可避な経験」を示すアシュタムシャであり
見事に月と火星が星座交換して4室と12室が深く結びつく
アンタル火星期には「家を一旦は失う」( 4室対12室 )という経験が
本当に避けられない絶対の成り行きだったことが正しく示されている
シャスティアムシャのラグナをヴァルゴッタマとした場合では
やはり月期直前の「太陽-金星期」がすでに海外移住の兆候を暗示していたらしく
ラグナで火星にニーチャ・バンガされる太陽は「日常生活」も意味する10室の表示体で
太陽のディスポジターでラグナロードの金星は見事4室に住んで星座交換に巻き込まれる
太陽が7室( 引越し / 外国の土地 )の支配星にバンガを受けて復調し
太陽のディスポジターの方は更に引越しの経験を強調する4室対10室の星座交換に含まれ
「住まいが変わる」という境遇の変化をあまりにも明確に指し示している
( 月をラグナにすると木星がハンムサ・ヨーガになり七転八倒の大きな変転も説明している )
モデルデビューから現在まで
15歳の時にスカウトされた事をきっかけにモデルデビュー。
母から「仕事のためにも少しはトレーニングしなさい!」と言われ、仕方なくスポーツジムに入会。そこで仲良くなったフィジーカーたちに勧められたことが後の「ベストボディ・ジャパン」出場のきっかけとなる。もともとはミスコンのような大会に出場したかったが、国籍の壁に阻まれる。そんな折、国籍による制限のないベストボディ・ジャパンを知る。
「スカウトでモデルデビュー」したという15歳当時の氏ご本人の時運は
ダシャーでどれだけ整合するかが重要である
15歳になったその翌日からちょうど火星期に入ったばかりだった
彼女を天秤座ラグナとした大きな理由の一つもこの転機の経験であり
ラーシのラグナにマハーダシャーロードが住むだけでなく
対向7室には直前のマハーダシャーだった月が住んで時運が地続きになっている
つまり月のディスポジターが火星で
火星は月のラグナロードで月から7室目に置かれるため
「自らの意志で社会参画( 7室 )することになる」その経緯を説明できている
ラグナが天秤座であればラグナの火星は7室支配でほぼ8室的な経験を意味し
チャンドラ・マンガラ・ヨーガになった火星は2室対ラグナの絡みでダーナ・ヨーガにもなる
月は10室支配でその本質の7室に住み
火星は「ラグナに住んだ2室( 声や容姿 )の支配星」となって7室にアスペクトを返す
その絡みこそ
まさにカロリーナ氏がモデルとして独立したことを明示していると分かる
7室と10室の関わりは「公私の区別なく有名になってしまう」と言える配置で
モデルとは一挙手一投足が賛美される職業であり公私が表裏一体になった立場だ
ナヴァムシャは魚座をラグナにすれば最良の機運がやってくるタイミングになり
やはり「声・容姿」を意味する2室支配の火星が「自己実現」の11室で高揚し
対向から吉意をアスペクトで恵む木星は月と星座交換したラグナロードですらある
至高の栄達が15歳にして果たされたその結果は
更なる高みであるミス日本のグランプリ獲得であり
それは即ち11室の火星がラーフ( 現在のマハーダシャー )のディスポジターとなって
木星( と月 )に対向した配置からも彼女の日進月歩の大成は明らかである
ダシャムシャもまた明快な吉意の配置が叶っていた頃で
特殊なコミュニティ( 芸能界・放送業界等 )を意味する水瓶座の11室に火星が住む
コンジャンクトした水星も3室支配で水瓶座に住むため
明らかに芸能の表示体として働く
また
肝心な10室そのものもすこぶる素晴らしい星座交換が起こっており
「確固たるプライドとカリスマ」を生み出す月と土星の絡みは4室対10室で
即ち「屋内で人に見られたり写真や映像を撮られる」その仕事の様子も説明できている
ダシャムシャが牡羊座ラグナであれば土星は11室も支配することになり
月との星座交換は人気と名声( 11室 )が長い時間の中で高まって行く様子を示す
もともとはミスコンのような大会に出場したかったが、国籍の壁に阻まれる。そんな折、国籍による制限のないベストボディ・ジャパンを知る。2017年、ベストボディ・ジャパンに初挑戦。準グランプリを獲得するが、このとき優勝できなかった悔しさをバネに、2020年改めて出場を決意。
「2017年に体型美を競うコンペティションで準優勝に留まった」というエピソードは
ダシャーでは「火星-ケートゥ期」か「火星-金星期」における経験だった
「火星-ケートゥ期」はケートゥのディスポジターで減衰した金星に火星がアスペクトし
7室の支配星が減衰して更に火星に傷つけられながら絡むことで7室的な成果が阻まれる
「火星-金星期」は全く同じ絡み方で説明不要であり
どちらもダシャムシャでかなり重要な7室の支配星が「支障」の6室で減衰し
本来なら例外則的にも働きうる可能性を逆に火星が損なっていた様子だ
配置全体をよく見るとラグナの木星は逆行して定座する潜在運を持ち
逆行した位置で減衰の金星に仮想アスペクトでニーチャ・バンガを与えるので
コンペティションの結果自体は準優勝で十分に上々だった事実も説明している
準グランプリを獲得するが、このとき優勝できなかった悔しさをバネに、2020年改めて出場を決意。千葉大会、東京大会、名古屋大会、埼玉大会、関東大会で優勝。また同年12月に行われた「ベストボディ・ジャパン2020日本大会」でガールズ部門、さらに総合部門で優勝を果たす。
しかしここからが彼女の奮起と本領発揮とも言えるドラマチックな時局の始まりで
今回の偉業達成に通じる前哨戦のようなコンペティション連続優勝は
マハーダシャーがラーフ期に入った2020年以降に実現している
それはもちろんラーフがダシャムシャのラグナに住み
ディスポジターの火星が11室に置かれるからだ
特技はワークアウトで美ボディを作ること。趣味は新しいメイク用品を試すこと。ベストボディ・ジャパンをきっかけにフィットネスや健康に興味を持ち、2021年現在食育アドバイザーの資格取得を目標に勉強中。
「特技はワークアウト」と今では断言できるのも
「本気の身体作り」に徹した過去があるからで
6室から6室目でその本質である11室に住む火星には
3室6室支配の水星がコンジャンクトし
女性的な美を最後の最後まで追求し
男性顔負けの努力を驕らず腐らず成し遂げたことを明示する
その秘めた覚悟のほどは
ナヴァムシャでも繰り返されていて
決意や気骨の強さが滲む11室の高揚した火星は
まさにラーフのディスポジターで
今現在の時運である「ラーフ-木星-月期」は
火星と対向した木星が月と星座交換し
容姿の良さや才能を意味する火星が
5室と10室が関わる最上級のガージャ・ケーサリ・ヨーガと絡むタイミングである
ミス日本に選出された感想について、椎野さんは「ファイナリストとして選ばれただけで、結構、やりきったなと思っていた。最後に名前を呼んでいただけて、驚きと嬉しさで涙が止まらなかった」と振り返った。
評価されたと思う点については、「ミス日本は見た目だけではなくて、内面をとても重視しているコンテストだ。私の内面というか、日本人らしさが認められたのかなと思っている」とコメントした。
ご本人の胸の内が吐露されたこのコメントには
私も一言一句しみじみ同意できる
彼女を闇雲に批判したがる連中は
決まって「自分にとっての日本人像」を漠然と大事にしたいだけであり
個人的な美的理想を勝手に踏みにじられたと思い込んでいるに過ぎない
また、自身について「そのことについてずっと考えていて、生涯の目標ではある。例えば、私は“周りの方が何を考えているか”をすごく気にしてしまう。何か発する前に、その方に対して嫌な思いをさせないかなと考えて、自分の意見を前に出さない。“そういうところ本当に日本人らしいね”と母に言われる。こうした部分に私の日本らしさがあると思っている」と明かした。
間違いなく彼女の心の根は日本人そのものだと言える
異国の地からやって来て今では国籍も日本人となった彼女が
容姿が持つギャップをむしろ誇るべき個性へと昇華させ
「日本と日本人の風土と品性」を正しく語っていくその営みこそが
受け身で日和見に生きる我々日本人にとって如何ほど有意であるか計り知れない
シャスティアムシャはやはり天秤座ラグナで納得できる配置であり
ラーフのディスポジターの木星にコンジャンクトした土星が月と星座交換し
全ダシャーが最後に10室で揃うように完結する
また
10室で高揚するハンムサ・ヨーガの木星は逆行してラーフにアスペクトバックし
その逆行した位置で仮想的に水星と星座交換し
3室支配でモデル業を意味する木星が水星の担う9室12室の影響を受けており
その志から語られる言葉の真意を如実に写している
このシャスティアムシャにおいて
仮想的に星座交換する水星と木星は6室と12室を支配するため
障害を克服し勝利を得るヴィーパリータ・ラージャ・ヨーガにもなり
水星が逆行した位置で木星にアスペクトされたり
木星が逆行した位置で水星と相互アスペクトしたりして
とても強く絡んでいる
なおかつ最も基本のラーシを天秤座ラグナとしたのは
これまでの各々の分割図に対するダシャー照会を踏まえた上で
天秤座から見た場合のダブルトランジットがご覧の通り至高の動的時運をもたらすからだ
約8ヶ月後に巡り来る「ラーフ-土星期」は
発展と栄誉をもたらすエカダシャムシャにおいて十全に絡みがあり
逆行して定座する水星( ラーフのディスポジター )が土星から5室目に位置し
土星自体も逆行して山羊座に定座しながら水星と対向し
その土星はこの分割図で最重要な11室の支配星である
秘められた魂の成長を描くヴィムシャムシャは
理想的な「心身の熟達」が見られる配置であり
ディスポジターの金星が定座した強いラーフにシャシャ・ヨーガの土星が絡む
その金星と土星に木星が逆行して重なったりアスペクトしたりする吉祥な絡みは
彼女の「日本人としての歩みの道のり」がより開かれて周知される予兆であろう
今なお予断を許さない彼女の祖国の行方が
彼女の生き方を通じて学ばれ直すという機会を意味するのかも知れない
ウクライナの血統に生まれ
日本人の心を手に入れた椎野カロリーナ氏
故郷を見つめる彼女の眼が
我々日本人の心に通じる窓のようになる時が来るのであれば
それは世界にとっても正しく価値のある「水瓶座的な双方向の対話」となる
これからも考える機会をもっと下さることでしょう
水瓶座的発話者となり得る彼女の人生は
今まさに開かれたばかりである
日本と世界がまた一歩前進できたと感じた出来事となった
以上
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