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執筆者の写真鹿村文助

トランジットの影響力-人が何かをしたくなる時-

更新日:2022年12月3日



先週末11月27日の深夜(つまり11月28日未明)のこと──



私が酒を片手にユルユルとやりながらこのブログのネタをボンヤリ考えていると

突然に母が起きてきた







時計を見ると午前2時39分あたりだった



不意なことで驚いたので「いま何時か分かる!?」と少し大げさに尋ねると

母は「まだ夜中でしょ?わかってるよ」と顔をテレビに向けたまま答えた



母はトイレに起きてきたようだった

スケートの試合を何分か眺めた後で新聞を少し読む素振りを見せてまた寝室に戻って行った



変に劇的で不思議だったので母のこの行動の所以をトランジットに求めてみたい






このトランジットチャートに母のレクティファイ済みのラーシを対照してみる





この2つのチャートを対比すると以下のようになった




(ゴチャゴチャとして見づらくなってしまい申し訳ありません)




どうやら吉星のトランジットが母により強く働きかけたように思う



母自身を指す木星(魚座の支配星)は「隠れた世界・真夜中」の12室をトランジットしており

「自宅」の4室や「衝動」の6室や「不覚の出来事」の8室へアスペクトしていた



特に母の8室天秤座にはトランジットの火星と木星と土星がアスペクトして強く影響し

そこに住む太陽が何か特別なアドリブ的変動を生じるようだが

「自分本位な欲求」の6室を支配する太陽が減衰した状態でトランジットの影響に敏感だ



「不覚の出来事」の部屋に住む「衝動」の部屋の支配星に対し

ダブルトランジットと火星のアスペクトが起こることで母は起床したくなったようだ

その理由がただトイレに行きたいからではないのは吉星の影響が同時に強いからでもある



母の10室にトランジットの金星が到来して4室にアスペクトしそこへ木星もアスペクトする



10室とは家の外の出来事でありおそらくはその時に放送された面白そうなテレビ番組を指す

そして母の6室(衝動)にはリアルタイムのフィーリングに関わる月がトランジットしてきた

同時にトランジットの木星が4室をアスペクトするので母は急にテレビが観たくなったのだ



少しばかり強引な解釈かも知れないが自分としてはこのように判断出来て納得感があった




*****




せっかくなので過去の私自身の出来事についても言及しておく




ほぼ3年前の今頃(厳密には2018年12月22日あたり)に

私は何を思ったか山梨県と静岡県の県境まで一人旅行に出かけていた









よく晴れた年末の南都留郡富士河口湖町は富士山がなかなかに絶景だった
















珍しく私はなりふり構わずムサい独身男の一人旅を満喫していた



私をこれほどまでに行動させたのはもちろんトランジットの強い影響力だったはずである





このトランジットを自分のラーシと重ねてみると





2室に金星がトランジットして定座になるのだから

2室の「食欲」や9室の「感動できる遊びや学び」という象意が強まるだろうし

ラーフが住む8室にはトランジットの月が踏み込んで来て

「何かひどい無茶をしてみたい」とイタズラじみた衝動が沸いてきたタイミングだった



その思いを決起させたのが6室にトランジットしてきた「衝動」(6室の象意)を与える火星や

3室にトランジットしてきたラグナロードの水星と7室支配の木星だ



火星は6室的影響力があるが私の場合は「行為」・「無心」の3室8室支配でもある



3室には「少し遠出する程度の旅行」という象意があり

自分自身を指す水星と「知らない土地」の7室を支配する木星がコンジャンクションし

どうにか自力で高速を走って行ける程度の距離で

何かをしでかしてみたいと思う無意識につながった



また随分とネガティブだが4室では機能的にも凶星の太陽と土星がトランジットして

ヴィーパリータ・ラージャ・ヨーガにもなり

地元町で漫然と過ごすのが我慢できないほどムシャクシャとしていた時局でもあった



ダシャーを振り返っても「ラーフ-太陽期」の終盤頃で

ダシャーラグナから見てもウパチャヤの3室に住む生来的凶星(太陽)という位置関係となり

ラーフのディスポジターの火星が4室で10室の太陽へメンチを切っている絶不調の時だった



(富士吉田の隣近所ということで「指折りのうどん屋を探そう」と決め込んだが

本物の名店は完売即閉店だったりして結局はホテルから徒歩圏内のラーメン屋で妥協した)



自分の家族や自分自身の経験で自己流のためやや好都合な読解ではあるが

一応このようにダシャーとトランジットは些細な私事すら関係し影響し合っていると言える



今回の考察がジョーティッシュ独習者各位の参考になれば幸甚である



以上

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