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執筆者の写真鹿村文助

ウルフ・アロン氏のラグナ検証

更新日:2022年12月24日








いつかはこの彼のラグナ検証をしてみようと以前から思っていた



アロン氏は記念的式典となった東京オリンピックにおいて

男子100㎏級でシドニーオリンピック以来の個人の金メダリストとなり

全日本柔道大会や柔道世界大会でも優勝経験者であるために

国内で史上10人目の柔道三冠王の功績を達成している



本当に沢山の輝かしい逸話に富んでいる彼は

やはりジョーティッシュにおいて初歩的な学習対象となるべきヒロイックな大成者である



また彼はアメリカ人とのハーフでありその実父は大学教授を務める人物だという

なお2年ほど前には結婚しておりそのバイオグラフィーは潤沢に集まっている



自己流に判断した結果ウルフ・アロン氏のチャートは以下のようになった







181cm100kgの堂々たる体躯はやはりラグナロードの木星がラグナに定座する配置に因む



ラグナロードが大吉星の木星でディグバラにもなる爆発力全開のラグナに対し

機能的にも凶星化した土星がアスペクトしており

それは本人のメンタルや家庭環境を意味する4室に住むため

一流のアスリートたる厳しい自負心を常に練磨する明るく豪気な高揚感に満ちている



木星の拡大力と成長性が土星に正しく導かれて臨界点へとまっしぐらに昇っている

快活さが情緒の中で意気高く燃えているようで親しみやすい日本男児のキャラクターだ



ご両親(それも主に母親)から正しい教育を受けて見事に理想的な自己実現を遂げている

柔道に縁もゆかりもない私からしても嬉し泣きしたくなる誠実な快男児の気風がある




体 重 1 0 0 ㎏ を 誇 る 規 格 外 の 食 欲







今となってはお茶の間で御馴染みの光景になったアロン氏の大食いチャレンジ

食欲の深さは氏のラグナ特定には欠かせない重要な心身上の長所である






木星がラグナや2室に住んだり絡んだりして強いとそのチャート本人は恰幅が豊かになる

アロン氏はラグナに住むのがそのままラグナロードであるため

2室が凶星の支配する星座でそこに中性惑星の水星が住んでいながら

高みを目指し飛んでいく射手座よろしくその体重はハイブロウな上昇基調である



また4室を注視すると機能的凶星の金星が高揚しているが

それは月から見て12室目で高揚する2室(食べること・食欲)支配の金星となり

「食べることだって練習だ」と真面目にキッチリ身体づくりに励む様子を示している



その金星は機能的にも凶星の土星やケートゥとコンジャンクションすることで

自制心が根深く残り有意な目的意識になって働くので

「何だか腹が減ったから取り敢えず食えるだけ食う」ような自堕落さではないのである



(ちなみに私のナヴァムシャもラグナに木星が住むが

2室支配の月が魚座に住んでディスポジターの木星とヨーガを組んだまま金星と対向し

「食べるのも呑むのもその時次第」といっただらしない配置になっている)



プロボクサーは火星がその表示体になり即ち「痩せている」ことが大前提だが

柔道は体重が体幹の強さになり技の威力に結び付くので木星の強さが大事だと言える




ラ グ ナ 特 定 で 決 定 打 と な っ た 大 学 教 授 の 実 父




(アロン氏の大学時代から指導を務める竹内徹コーチご本人のTwitterより抜粋)




アロン氏の実父はジェームズ・ウルフ氏というアメリカ人の学識者だ



2014年より駒澤大学で教鞭を執り

在籍する学部と学科は

グローバル・メディア・スタディーズ学部 / グローバルメディア学科である



端的にその学際領域は広く英語圏にまたがったリベラル・アーツの基礎ということらしい

リベラル・アーツというのは理系科学を除いた諸般の文化系学問を横断的に学ぶことである




 


アロン氏のラーシ・チャート9室をご実父本人のラグナとするとその様子が如実に示される



獅子座ラグナのラグナロードの太陽は

対向7室でラージャ・ヨーガ・カーラカの火星とコンジャンクションし

ラグナ対4室対9室の絡みになり

間違いなく大学教授として大学(4室)で専門知識(9室)を施す仕事(7室/10室の本質)を意味する



この配置に気づいた時に私は射手座ラグナこそアロン氏のラグナであると確信できた



ご実父のラグナロードが住む水瓶座は「国際主義・ボーダーレス」の象意を持ち

既存の秩序を刷新した個人対個人の率直な未来志向型対話を示す星座である



ジェームズ氏はなかなかに質実な熱意があり慇懃で厳しい伯楽といった風情の方だ

ラグナの獅子座に太陽がアスペクトバックするのだからその矜持は誇り高く清純である



アロン氏本人にとっては常日頃の努力を意味する3室が水瓶座であり

5室12室支配で知的な情熱を担う火星が父親を指す9室支配の太陽と絡んでおり

実母からは期待を受けつつも実際の心的影響は実父からの知恵が大きいようだ

(3室の所見からはアロン氏が学識者としても十分に独立できる強さを感じた)




孤 軍 奮 闘 し た 月 期 の 戦 績



アロン氏が柔道と出会ったのは6歳の頃でありマハーダシャーは太陽期だった







太陽の配置はナヴァムシャでもすこぶる素晴らしくラージャ・ヨーガになっている



結果論といえばそれまでだが

アロン氏は幼少期に柔道と出会うべくして出会っていると言える



柔道が生活の一部になり3年ほど経った頃に

アロン氏は人生で初めてスランプに陥る状況に入ったようである





ラーシの5室に住む月は8室支配であり

ナヴァムシャでも「努力・訓練」の3室を支配している



ただし月はナヴァムシャで7室に住んで減衰しており

3室支配星が減衰することでパラーシャラの例外則を実現している



月はラーシにおいて本人の母親を示すため

自分の正直な意思を押し殺してでも母親のために(柔道を)頑張るという時期だったらしい



高校では柔道をやめてアメリカンフットボールに取り組む予定だった。ところが、中学2年の時に1年後輩の村田大祐に練習で何度も投げられるうちに悔しさがこみ上げてきて、それをきっかけに柔道に力を入れるようになった。
東海大浦安高校に進むと、1年の高校選手権では個人戦無差別で國學院大栃木高校の横山尭世の払巻込で敗れて2位に終わり、団体戦では1学年先輩のベイカーらとともに活躍して優勝した。 2年の時には全日本カデ90kg超級で優勝すると、金鷲旗でも優勝を飾った。インターハイの個人戦100kg級では3位だったが、団体戦では優勝して高校3冠(全国高校選手権、金鷲旗、インターハイ)を達成することになった。国体少年男子の部でも千葉県の優勝に貢献した。高校選手権無差別では準決勝で佐藤和哉の大内返で敗れて3位だったが、団体戦ではチームの優勝に貢献した。3年の金鷲旗でも優勝を飾った。インターハイ100kg超級では準々決勝で佐藤をGSに入ってから有効で下すなどして優勝したものの、団体戦では準々決勝で修徳高校に敗れて、2年連続の高校3冠はならなかった。全日本ジュニアでは3位だったが、国体少年男子の部では2連覇を果たした。


Wikipediaで記述される限り

アロン氏はなかなか優勝するほどの成果を遂げることができていなかったようである

そのため氏を射手座ラグナとした場合に月期が不完全な「内在闘争」の時期であることが

その奮闘ぶりから伺えるのである



若年期はまだまだラーシの配置が優先されて影響するのであり

不本意ながらも初志貫徹を目指すというアロン氏本人の自負する「泥臭い柔道」の時期だった



しかしこれは氏が現在の火星期以降で大いなる達成へと向かう途上に過ぎないことも示す




火 星 期 に 実 現 し た 結 婚 と オ リ ン ピ ッ ク で の 偉 業









火星期に入ってから6年後の「火星-太陽期」に

氏はあの東京オリンピックで記憶に新しい大躍進を果たしたのである






マハーダシャーの火星は「努力・実践」の3室に住み

9室支配の太陽とコンジャンクションし9室対5室の絡みを起こす吉兆な配置である



手前の2室には水星が住み真後ろの4室には金星が住んでおり

2室には吉星の水星しか住まないためにシューバ・カルタリ・ヨーガが実現して

吉意の保護が生じる順調な所見になっている





ナヴァムシャでも火星は同じ星座に住んで即ちヴァルゴッタマである



しかし一方で





ダシャムシャでは火星が「支障・奮闘」の6室に住んでパーパ・カルタリ・ヨーガとなっている



火星や土星は6室に住むと凶意の二重否定が強く起こり克己心のある努力家となる配置だが

アロン氏の場合は5室に太陽が住み7室もケートゥが住んでおり一筋縄で行かない状況である



また他方で火星のディスポジターの水星の位置をよく見ると

3室魚座に住んで減衰しておりパラーシャラの例外則が働く配置でもある



その配置を月から見直すと7室10室支配で機能的凶星となった水星が減衰しており

月から見ても特異な逆転的吉意がしっかりと働いているようである





改めてラーシの配置で絡み方を見直すと

火星と太陽は3室水瓶座でコンジャンクションし火星はヴァルゴッタマで

月をラグナにすると火星が月のディスポジターになって11室目で非常に強くなる





上記のダシャー開始から数日後がまさにアロン氏の試合日だったが

火星から6室目に住んだラーフに火星が一方的にアスペクトし

ラーフのディスポジターの水星は火星の12室目に住んでヴィーパリータの配置になる





ナヴァムシャでは火星がラーフと対向し

ラーフのディスポジターの太陽は9室でラージャ・ヨーガになり

更に太陽のディスポジターで強いヨーガ・カーラカの土星がアスペクトバックし

11室支配の木星も太陽にアスペクトして

9室10室や11室の象意がアンタルダシャーとプラティアンタルダシャーの両方に働き

結果的にアロン氏の勝負の行方は周知の通り歴史的な偉業となった







そしてメディアがあまり触れていない事実だが

アロン氏は2019年4月に柔道を通じた知人の女性と婚約を果たしていたとのことだ



その頃のトランジットチャートを可視化すると以下の通りとなる





7室から7室目でその結果を示すラグナがダブル・トランジットになっている



これもまたアロン氏のラグナが射手座であることを確信させる絶大な根拠となった

ラーシが射手座ラグナでなければ結婚を説明できる配置上の合致がないからだ




(氏の婚約者とされる元柔道家の前原良美氏)




しかしまた

メディアが触れたがらないので証明が難しいがアロン氏は既にこの良美氏と離婚したという





アロン氏が成婚したのは「火星-水星-太陽期」の頃で

おそらくは中性惑星の水星が結婚に絡んできたのが良くなかったのかも知れない



恋愛と結婚を診るナヴァムシャでも水星はマハーダシャーの火星と絡んで定座する吉星だが

よくよく考えると水瓶座ラグナの水星は5室と8室を支配するため

結局は悩む場面が多くなり水星的な冷静さでその関係を清算したくなったとも思える



(またナヴァムシャの配置を注視すると

ラグナロードで結婚の表示体でもある金星が7室支配の火星とコンジャンクションするが

そこには12室の表示体でもあるケートゥも参加しており

それらのディスポジターになる土星は月から見た9室に住む凶星となる配置であり

妙に冷静な態度のまま肝心なところで夫婦らしいスキンシップが行えていないようである)





アロン氏のラグナが位置するナクシャトラはケートゥの支配する「ムーラ」であり

何かとよく考え込む内向的な性格を与えるようであり

月が住む牡羊座のナクシャトラは逆に向こう見ずな鉄砲玉の気質を帯びた「バラニー」である



アロン氏を批評するのは全く恐れ多いが

どうやら氏は考え過ぎる性格が災いして急に間違った言動を見せる極端な性格の人物らしい



どうもアロン氏の内に秘めた哲学に妻だった良美氏が適応し兼ねていた様子が見て取れる



この事項については後年にまた氏が正直にその実態を語って下さるのを待つしかない




金 メ ダ ル 獲 得 後 の タ レ ン ト 活 動 の 旺 盛 ぶ り




(金メダル獲得後の 「くりぃむしちゅーの!レジェンド東京五輪メダリスト総勢23人大集合!生放送SP」での様子 )



(同じくオリンピック終了後2021年9月5日に出演したバラエティ番組【ABEMA『7.2 新しい別の窓#42』】での様子)



(念願だった「アロンアルファ」のCMに出演できた時の様子)




(先月12月9日に出演した「プレバト!!」での様子)



とにかく顕著なのがこの4ヶ月間ほどで氏が本当によくメディア露出していることである



大食いチャレンジのみならず氏は進んで沢山のバラエティ等のテレビ番組に出ているようだ





直近のダシャーはご覧の通り「火星-月-ラーフ期」である



火星は氏の本来のラグナから見て5室支配の3室在住で芸能活動を予兆する配置になる

アンタルダシャーは現在において月期だが少し前まで太陽期だったことを考慮すると

9室を支配して3室に住む配置となりメディアでその個性を発揮しうる頃だとも思える

(5室は3室から3室目で「芸能活動」の本質となり9室は5室から5室目だからである)



月から見ると氏の火星は月のディスポジターになって11室でヴァルゴッタマとなる配置だ

ナヴァムシャでもその配置は月から4室目であり氏本人の自尊心に通じているかのようだ



そのためかアロン氏は実母から

お前最近ずいぶん調子のってんなぁ!?」と釘を刺されたそうである



氏本人のラーシ・チャートの4室で機能的凶星の金星と土星がコンジャンクションし

それは氏本人から見た母親を指すハウスであり

オリンピックでの功績が名実ともに人生を極めたという実感を本人にもたらし

窮屈な母から離れたいと思うその後のアロン氏の自由気ままな姿になっているらしい

(あるいは単純に去年11月下旬から11室天秤座に起きたダブル・トランジットが原因か?)




今 後 の ア ロ ン 氏 の 運 勢 に つ い て




今年の6月6日にアロン氏はマハーダシャーがラーフ期に移り変わる



今年以降のアロン氏がどう変わり得るかだが

おそらくは早くも指導者的な側面が強まっていく様子である





ラーシではラーフが客観的な日頃の本人を指す10室に住み

ディスポジターの水星は「スピーチ」の2室に在る



この配置だけでも氏が手厳しい物言いで後進を指導している様子を現わしているようだ



ナヴァムシャにおいてはその傾向がより流暢であり

ラーフが4室(教育)に住んでディスポジターの太陽が「高等な教養」の9室に住んでいる



いずれ氏は現役引退を表明してしまい

早々と後進指導の立場に登っていくような見込みがある





ダシャムシャではそれが一目瞭然で

ラーフがラグナに住むためダシャムシャ全体の配置が顕現するようになり

「年長者・指導者」の象意を持つ土星の支配するラグナである上に

ラグナロードの土星がそれまでの地位から脱することを意味する11室に住んでいる

(対向の5室で太陽と木星が「スーリヤ・グル・ヨーガ」を組む配置も有意である)



まだまだアロン氏は来月で26歳と若く現役続行が当然と思われているが

何かの拍子に氏本人が世論を驚かせる電撃引退の可能性をダシャーが示している



柔道ファンではない私も流石にもう少しだけ柔道着のアロン氏を拝んでおきたいところだ






以上

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