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映画「サイラー / 偉大なる反逆者」をインド本国の時運に照らす

更新日:2023年12月29日







昨日( 2023年12月23日 )に

地元の映画館で南インドの人気作品を年末年始にかけて上映するというフェアがあり

RRRを観てから久しい私は思わず飛び入りした







フェア1作目は

あのチランジーヴィが主演したインドの時代劇と言える「サイラー/偉大なる反逆者」だった




1980年2月20日、アッル・ラーマリンガイヤの娘スレーカと結婚する。
彼女との間に1男2女をもうけ、息子ラーム・チャランは俳優として活動している


奇遇というか何というか

下調べせずにインド国内の話題作だからと飛び入りした作品の主演俳優が

あのラーム・チャランの実父だったのだ





しかもラーム・チャランは実際に同作品でプロデューサーとして制作に関わっている



この「サイラー/偉大なる反逆者」は2019年公開で

その頃にはあのRRRが製作開始していたのだから

彼もなかなかに多忙な大スターである



大まかなストーリーを紹介すると



19世紀中頃の南インドのマドラスで

支配と圧政を推し進める大英帝国に対し

古くからその地を治めて来た諸領の王たちが

霊妙な闘志を秘めた藩王ナラシンハ・レッディの導きを受け

英国の斥候部隊やその大将と激闘を繰り広げる



というある種の時代劇である



観れば観るほどデジャヴを感じるシナリオと演出で

鑑賞済みの方のブログには「RRRの前日譚」と綴られていて

本当に私もその通りだと思った



( こちらの方の記事を参照しました )



本作も上映時間は167分とRRRに迫るほど長尺で

インド映画は基本的にそれくらいがスタンダードのようだ






それにしても感心させられたのは

撮影当時すでに64歳になろうとしていた熟年俳優のチランジーヴィ氏が

視覚技術の助けもあったとはいえ驚くほど若い青年役を見事に演じて見せたことだ







RRR同様この本作も主人公が大英帝国軍と格闘する場面が本編で数十分ほどあったはずだが

スタントの吹替を考慮しても勇ましい若さと藩王の風格がふんだんに滲んでいた



以前に息子ラーム・チャランのラグナ検証で氏についてリサーチした結果

氏の正確な出生時刻がインド国内の占星術の記事から見つけられたので

限りなく純正な各種チャートが吟味できる











Name: Chiranjeevi
Date of Birth: Monday, August 22, 1955
Time of Birth: 10:15:00
Place of Birth: Narasapur
Longitude: 81 E 40
Latitude: 16 N 27
Time Zone: 5.5
Information Source: Kundli Sangraha (Tendulkar)
AstroSage Rating: Accurate


*****





この「サイラー/偉大なる反逆者」が撮影されていた当時

氏本人のダシャーは「水星-太陽期」だった





先ず最も基本のラーシは一見して文句なしの最良な配置で

シューバ・カルタリ・ヨーガの11室獅子座でマハーとアンタルの絡む絶大な吉意を作る



水星をラグナした場合に

5室支配の木星が12室で高揚する所見こそが

永続する映画俳優のキャリアさえも物語る





他方で年齢的にも正しく影響するナヴァムシャは

意外なことに絡みが起こらず

その代わり太陽を巻き込んで火星金星が星座交換し太陽が強く励起されている



重要な9室の支配星が太陽で

11室支配の金星がそのまま定座するようになり

なおかつその6室牡牛座には木星がアスペクトしてくる



金星と潜在的に関わった太陽が

機能的にも吉星の木星に保護を受けるため

5室対6室の星座交換だったり

射手座ラグナで最悪の凶星に当たる金星に関わっていても

ラグナロードから受ける吉意と9室対11室のダーナ・ヨーガが

経年の実績において段々と体現されるということである



よく考えると

その5室対6室という「挑戦と奮闘」の所見は

まさに当時のダシャーの最中に

63歳ほどにして伝説的な英雄の青年期( ナラシンハは40歳で刑死した史実がある )を

体当たりで熱演したその事実を説明するかのようである





仕事と社会運が客観的に描かれるダシャムシャも

ダシャー相互の絡み自体は無かったが

明らかにスランプだった土星期のキャリアを払拭するように

7室10室支配の水星がまさに「映画俳優」を意味する3室水瓶座に住んでおり

ダシャムシャで最重要なカーラカの太陽は見事に10室でシューバ・カルタリになる





そして今現在のダシャーは「水星-ラーフ-太陽期」で

ダシャムシャではラグナに住んだ感受点がアンタル・ダシャーになった上昇期であり

水星に対しアスペクトしてくる木星はラーフのディスポジターに当たるラグナロードで

太陽も10室に住んでラーフと絡んだ好調なステータスとなる





出生時刻が厳密である場合に使える万能なシャスティアムシャでは

ややキツい配置でダシャーが絡みつつ

太陽に向かって木星がアスペクトして保護を与え

太陽と水星のスーリヤ・ブッダ・ヨーガがヴィーパリータ・ラージャ・ヨーガになって

水星自体をラグナにすると最良なダルマ・カルマ・ラージャ・ヨーガすら繰り出す



それが月から見た5室対11室の軸であり

月から見て水星の担う11室と太陽の担うラグナの象意がヨーガを組む配置は

評価と実績が矛盾しない結果だったはずだが

それは本来のラグナの山羊座からでは6室対12室の対置になってしまう



おそらく「南インドの近代郷土史を讃える一大叙情詩」だった本作が

アーンドラ・プラデーシュ州やタミル・ナードゥ州以外では

時代性にそぐわないという酷評ぶりを暗示する

( 現行時運の「水星-ラーフ-太陽期」も双子座射手座軸で全てが完結するので同じ様相だろう )



その一方で





この頃が木星期の本格化する「木星-土星期」の始まりで

私の推考した限り木星が8室でパラーシャラの例外則になり

土星がアスペクトバックしてくる大変動期に入ったのである



木星のディスポジターの土星は

ケートゥが住む5室天秤座に逆行して仮想的に高揚し

それが月から見ると9室で減衰したマラカの木星と最強のヨーガ・カーラカの絡みで

ケートゥの住む天秤座がマネジメント的な実務を意味する6室に改まり

全ラグナで吉意が最高の土星がそこへ逆行してくる所見がまさに「裏方の仕事」を意味する



本来のラグナの双子座から見直すと

7室10室支配の木星が8室で逆に強くなり

ディスポジターで9室支配の逆行する土星も

5室でケートゥと絡んだ内向的な強さを発揮し

2室支配で高揚のヴァルゴッタマになった激烈な月と

それらが見事に絡んでいる



それは

間違いなくテルグ語映画界のドンだった父の厚遇でより良い仕事を果たす所見である



インドは俳優を含む文化人の層が未だに近親者の縁故に由来する社会であり

やはりラーム・チャラン氏のラーシを双子座ラグナとした場合に整合が得られるからである



氏が双子座ラグナの生まれであれば

ラグナと月の両方から見て木星はパラーシャラの例外則になり

ディスポジターの土星もまたラグナと月の両方から見て9室を支配して高揚するように働く



RRRの撮影時期は2019年3月以降で「木星-土星期」開始から1年以上を経た最中に当たり

逆行することでラーフ・ケートゥ軸に踏み込む土星は

ラーフのディスポジターで11室に定座する火星と相対する厳めしい配置になるが

「外国( 外国人 )」の表示体のラーフと土星が仮想的に関わるため

俳優としてのキャリアがアメリカで認知され評価を受けるほどの栄達を果たしたと言える

( ただしRRRの公開は2022年3月下旬でそのダシャーは「木星-水星期」に移った頃だった )



本当に手放しで称賛できる奇跡的な良いカルマを生まれ持っている





ナヴァムシャも

ラグナが水瓶座であれば上々の吉意を恵んで来る配置で

12室も支配したラグナロードの土星が7室獅子座に住む所見が

3室10室支配の火星とコンジャンクトし

映画俳優としての彼の姿を如実に暗示しており

土星にアスペクトされる木星は

2室11室を支配してケートゥを含んだガージャ・ケーサリ・ヨーガになる



牡牛座は土の星座で「手に取れるような姿形を持つ物品類」を指すサインだが

そこでケートゥとコンジャンクトした月が高揚してヴァルゴッタマになるのは

氏本人が多様なモノ作りに対し妥協しないこだわりと鋭い感性を備えることを示す



ラーシの所見と重ねてプロデューサーの素養を説明する所見になっている



どちらかというと

ラーム・チャラン氏は俳優というよりプロデューサーや芸能事務所の経営者に向いている





ご覧の通りダシャムシャも一々お見事なまでの美しい配置であり

ヨーガ・カーラカの土星が11室から5室にアスペクトバックする位置に木星が住む



3室支配で5室に住んだ木星は

「小説の執筆や映画等の演出・構成」を端的に説明する配置で

アスペクトバックしてくる土星はまさにチームリーダーとしての役職を明示できている



( この後に巡る「木星-水星期」にRRRが公開されたことを振り返ると

9室12室支配の水星が9室に逆行して定座した位置にラーフ・ケートゥが住むため

日本や先進国において氏本人を含んだ南インド映画の名声が実ったことを説明している )





試しにシャスティアムシャも確かめると

こちらでもより確信が強まるほど理想的な配置で

ヴィーパリータの土星はそのままの位置から木星にアスペクトでき

木星の方は対向の魚座に水星が逆行することで仮想の星座交換になり

つまり魚座で定座したようになる木星が仮想アスペクトを土星に与えてくる



なおもその後の「木星-水星期」は

2室8室軸で生来的吉星が星座交換するカルマ的な良縁が生じ

月からでは4室対10室やラグナ対7室10室の絡みとなってラーフ・ケートゥ軸で起きており

シャスティアムシャにおいても「国際俳優ラーム・チャラン」の誕生を約束していたと分かる




月期の只中を行くインドの文化トレンド






昨今のインドはヒットする映画の中に地域ごとの民族意識を鼓舞する歴史大作があり

それは一見して分かるように3室蟹座の惑星集中で月が定座して時運の主役になるからだ





何より重要なのは

その月が「他国からの印象・評価」を意味するダラ・カーラカであることだ





現在のインドを確実に正しく描くナヴァムシャは

アメリカのラグナに当たる獅子座で月とケートゥがコンジャンクトし

かつては自分達を格下の相手と見なしていた敵のような外国( アメリカ )が

逆に自国の功績を認めてくれるほどの結果にいずれは辿り着く変遷を説明していた





深く潜在的な運命を写実するシャスティアムシャは

RRRが公開された当時において「月-水星期」であり

月から9室目でラーフ・ケートゥ軸に住んだ水星は

月から5室目8室目を支配する芸術文化とビジネスの表示体である

( 水星は本来の位置から3室目に住み「あらゆるメディア」を意味した映画産業の所見となる )



9室とは11室から11室目で「達成」をもたらす理想的な自己実現のハウスでもある



のみならず

このダシャーの直後に巡る「月-ケートゥ期」は

水星とケートゥのディスポジターになった金星がアスペクトバックするカルマ的配置で

水星期で実った南インド映画に対する評価と名声が更に深まったという事実を示す





5ヶ月ほど前の直近ダシャーだった「月-ケートゥ期」は

ドレッカナにおいてもやはりケートゥが月とトリコーナの絡みになっており

しかもよく見ると水星は火星と星座交換してとても強くなる



2室5室支配の水星は純粋に芸術や諸般の学問( 国の知的業績 )を意味し

火星はインドから見た全ての外国と外国人を指す



双子座でグル・マンガラ・ヨーガになった火星が星座交換して水星を伏在させ

水星は自室で木星とコンジャンクトして自在に振舞う強力なポテンシャルを帯びる



今現在の「月-金星期」もこのドレッカナではラグナロードが月と絡むので

ラグナがヴァルゴッタマのインドは運気が大いに上昇気流に乗り続ける途上だが

あと2年足らずでマハーダシャーが火星期に移ってしまう



そうなるとラグナがヴァルゴッタマののドレッカナは

厳しいマラカになった鋭利な火星が木星と水星を傷つける所見を現実化するので

何か物騒な政変やら戦争紛いの政治的摩擦が外国との間に生じるかも知れない





国家としての名声を写実したエカダシャムシャも

12室で火星が定座してしまう配置で

それが月からでは3室10室支配となって3室に住んでおり

現在の日本が体験している9室獅子座のケートゥ期のように

国政に強く失望した国民感情が極端なパフォーマンスや創作活動に現れてくるらしい





奥深くに秘められた精神性を写すD5( パンチャムシャ )も

深刻なことに6室に住みながらそれは月の9室目に位置し

インド社会にとって好ましくない思想運動が頻発するようだ





しかし全く驚かされるのは

それがシャスティアムシャではラグナに住んだマハーダシャーロードになることだ



長い経年の中で後々には「正しい成り行きだった」とインド各地で論じられるような

4室的9室的な精神闘争が展開される未来が待っている




こうした歴史が繰り返すのだろうか




インド本国のジョーティッシュ識者がどう読むか

いずれまた注目してみたい問題だ



以上

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