
毎年毎年がイチイチお祭り騒ぎになっているスピ界隈からは
「2025年からの8年間こそが本当のシフト」とする風評が聞かれていて
( やはり食傷気味なのだが )世界情勢に伴って霊的なシンクロニシティが期待される
早い話が「視える人や聴こえる人」はより繊細になって “ 気付き ” が得られやすくなり
そうした感性の無い3次元の物質的生き方が続く普通の人々も「引き寄せを経験する」らしい
高校2年でラーフ期が始まって8室とその支配星がラグナロードと太陽に絡んでいた私は
ニューエイジ系古典にアレコレ親しんで来て正直もう本気にしていなかったりもするが
久しぶりにその系統の著作を小手調べしていると
あの頃の情熱が少しずつ蘇ってくる一冊にぶつかることが出来た
現役の科学者( 原子力工学 )で
原発規制委員だった超一流の技術者である著者が
「死は存在しない」と題するその本作は
一見して酷く古い科学的虚無主義かと思いきや
最新科学のアプローチから人の意識と生命の価値を巡り
まるで長大な旅をするかの如き思想書であり
ハッキリ言って( 良い意味で )
「このヒト大丈夫か?」
と思わせる規格外な一大哲学だった
早い話が
この田坂氏の説話というのは
「宇宙の起源」について存知の前提に立ちつつも
それを神の意志やその根源へ迫る一つの宗教観に読み替えている
旧知の科学( 理論物理学等 )からすれば
この田坂氏の一言一句はモチロンと言っては何だが
明らかに “ トンデモ ” なセカイ系の跳躍という印象で
それでもその文脈は拡大されながら正しい意味目的に集約されていた
スピ系の草鞋を履いたり脱いだりしている私からしても
氏のような人種はこれまで見たことが無く
今なお正規の権威に預かった学識者として
真剣に科学と宗教の融合を試みるパイオニアである
東京大学入試日の朝に原因不明の腹痛に襲われながらも不意の偶然で試験に合格し
面白半分に受けた占いに首を傾げているとその通りの結果になった奇遇を持つ田坂氏
10代の頃から不思議な「因縁」を複数回は実感し
32歳で極めて重い病苦を患う中で自己と対話し重病を克服した氏のチャートは
おそらく以下の通りである
*****
その生い立ちから東大合格まで
1951年(昭和26年)生まれ。愛媛県で育ち、東京都に転居。
愛媛県で出生の後は家族で東京都に転出した田坂氏
人生最初の有意な経験である引越しを
早速ダシャー照会してみる
小学校入学前あたりの「ケートゥ-水星期」であれば
ナヴァムシャやチャトルシャムシャ等で有意な配置が見られた


ナヴァムシャのケートゥは4室と正反対の10室( =引越し )で高揚し
ディスポジターの火星が6室で減衰してから月と星座交換してバンガされ
そこへ水星が逆行して明確に絡んでいる
水星は本来のラグナから見た7室で2室( 両親 )支配の木星とコンジャンクトし
7室( 4室から4室目で「引越し」 )の獅子座の配置自体が引越しを強く指し示すだけでなく
6室蟹座で星座交換する火星は月本来の位置の3室牡羊座から4室目に当たり
そこで星座交換して月から見たラグナ対4室の結びつきとなって
蟹座へ逆行してくる水星は月から見た3室( 4室を失うので引越し )を支配し
月からでは4室と3室の象意が同時に現れて確実に引越しを経験する時運だった

家にまつわる変化の時運を正しく説明すべきチャトルシャムシャは
6室のケートゥから5室目に逆行して高揚する水星が7室10室支配でモロに引越しの表示体で
水星が本来住む11室は月から見た3室( 引越し )でその支配星の金星は月とコンジャンクトし
金星はチャトルシャムシャで4室7室の支配星と並んで重要な「家の表示体」である
月から見た水星と金星の絡みが4室を失いながらも家そのものを意味した面白い所見であり
水星は本来のラグナから見て引越しの経験を強く促してくる7室10室支配である
それから
チャラ・ダシャーで絞り込むと
ヴィムショッタリの方が金星期に入ってしまった頃だが
「双子座-乙女座-射手座期」が客観的に引越しに相応しい時運だったと分かる


メジャー・ダシャーがラグナの双子座で
サブ・ダシャーが乙女座であれば
支配星は揃ってラグナロードの水星であり
双子座をラーシのラグナと見なせば
面白いことに水星が10室に逆行して定座の木星にバンガされる
水星はバンガされた位置で双子座と乙女座にジャイミニ式にアスペクトバックしていて
ラグナから見てまさに4室を支配した水星が乙女座の7室目でマハープルシャの木星に絡み
それはラグナの双子座からでも10室目で完全に引越しの経験を説明できている以上に
木星は4室の表示体になるマトゥリ・カーラカである
サブ・ダシャーから4室目( =家 )のサブサブ・ダシャーの射手座に対しては
ハンムサ・ヨーガの木星が射手座にジャイミニ式にアスペクトバックし
木星は射手座から見ても4室で定座して「新しい家」を意味していた
その頃はヴィムショッタリが金星期に入って7ヶ月ほどにもなるあたりだが
当然その時はケートゥ期の影響が残っていたダシャー・チッドラであり
それでも金星はラーシであれば月の10室目で定座してマハープルシャになり
いずれにしても1958年の時点で間違いなく引越しが済んでいたと言える所見となる
ちなみに

「過去に起きた厳然たる事実」を指すドレッカナを追確認すると
やはりケートゥと水星がトリコーナの絡みを作り
水星とコンジャンクトした火星はケートゥのディスポジターで
ちょうど太陽と星座交換しており
火星は2室7室支配で「家族( 両親 )」の2室と7室( 引越し )を意味し
水星は12室支配で7室支配の火星と関わり「知らない土地に移る」ことを暗示して
星座交換で潜在的に水星へ働きかけてくる高揚の太陽は「10室の表示体」だが
太陽は「引越し」の7室で星座交換するため10室の結果のハウスでとても強くなっていた
ドレッカナにおいては12室支配の水星に4室支配の土星が逆行して絡むため
もしかすると金星期直前の「ケートゥ-水星-土星期」あたりが最も正しい時運かも知れない
そしてその後─
1974年(昭和49年)、東京大学工学部原子力工学科卒業。
つまり1970年の入試で東大合格を果たすのだが
この時のエピソードが突飛でジョーティッシュ的に有意である
それは、筆者の大学入試のときのことである。 希望する大学の一次試験は無事に合格し、いよいよ二次試験を迎えた早朝のこと。 筆者は、腹部に凄まじい痛みを感じて目が覚めた。その痛みは、文字通り、七転八倒するほどの痛みであり、早朝から駆けつけてくれた近くの町医者は、「もし、腸捻転なら命の危険がある」と、すぐに入院することを勧めた。 その医者の言葉を聞きながら、筆者は、「ああ、自分は、試験も受けずに浪人をするのか…」と絶望的な気持ちになっていた。
( 略 )
そして、鎮痛剤を飲み続けながら、何とか各科目の試験問題に解答を書いていたが、昼休みを迎えたとき、不思議なことが起こったのである。 昼食をとれる状況ではなかったので、その休み時間も、ただ、椅子に座り、痛みに耐え、体を休ませていたのであるが、午後の科目が「世界史」であることに気がついたとき、心の奥深くから、一つの思いが浮かんできた。 「そうだ、この休み時間に、ただ一項目でも良いから、世界史の参考書を読んでおこう。最後まで、その努力はしよう…」 そして、持参してきた世界史の参考書を手に取った。その参考書は、世界史を様々なテーマに分け、二〇〇項目程度に整理したものであったが、残された時間で読めるのは、一項目だけ。そこで、とにかく手に取って開いたページの項目を覚えようと、無造作に、あるページを開いた。 すると、そのページの項目は、「中国の貨幣の変遷史」であった。 そこで、とにかく、そのページの項目を読み、頭に入れ、試験会場に戻った。 そして、いよいよ、試験問題が配布され、開始の合図とともに、その試験問題を開いた。すると、その問題用紙に書かれていたのは、何と、「中国の貨幣の変遷史について述べよ」という自由記述問題であった。
おそらくその日その時のダシャーは
「金星-木星-ラーフ-土星-水星期」ではなかったかと思われる


「受傷・疾病」のシャスタムシャでは
金星とコンジャンクトした木星が水星( ラーフのディスポジター )にアスペクトし
水星は土星から10室目に住み土星もアスペクトして細微なレベルのダシャーが整合していた
蟹座がラグナとなると
水星と金星は機能的凶星で絡んだ場合に互いに傷つけ合って凶意が増大し
明確なマラカである7室8室支配の土星が水星金星にアスペクトすれば病的異常が起こる
蟹座ラグナで6室を支配する木星がそれらに絡んでいたために
腹部に強い痛みと不快が生じたと読める上に
木星と金星は人体において「肝臓・膵臓・腎臓」など重要な臓器類を司り
D6で木星金星がコンジャンクトしたのは「胃」という象意もある5室だった
( 5室は「脳」のはずだが6室が「大腸」なのでその手前の5室は「胃」を指すとする定義もある )
その日の田坂氏は内臓の複数の箇所が同時に異常を起こす体調不良だったと言える
それでもどうにかこの不調に耐えられたのは
6室9室支配の木星が9室にアスペクトバックして吉意が復調できることや
3室12室支配で逆行してマラカに等しかった水星にも木星がアスペクトし
3室( 健康と寿命 )の象意が保護されたり6室の支配星が12室の支配星に関わったりして
入学試験だった当日の体調が次第に好転していくバイオリズムだったからである


物事に対する阻害をもたらすD8では金星が木星と絡まないのでD8が励起されず
だからこそヴィーパリータ的な奇跡の逆転運が叶ったのである


ナヴァムシャは不思議な起承転結が見受けられる配置で
金星のディスポジターの木星はラーフとケンドラの位置関係になり
ラーフから10室目でまたケンドラの相関になったラグナの土星は
逆行しても定座する強い所見で金星に仮想アスペクトを起こし
ラグナでシャシャ・ヨーガになった本来の位置から7室の水星と相対する
ラグナ対7室の軸で相互アスペクトするラグナロードの土星と水星は
つまり12室の支配星と8室の支配星が相対したヴィーパリータで
その絡みに巻き込まれた木星は11室射手座にアスペクトバックし
逆行しない生来的吉星がポテンシャルを保ったまま土星水星に保護を与えていた
ダシャーの順序を守って絡みを起こす木星が
11室( 「競争」の6室から6室目でその本質 )支配で
そこへアスペクトバック出来るだけではなく
3室と6室が起こす月対火星の星座交換に対し
土星が逆行位置の12室から6室へ向けマラカ的凶意をアスペクトし
単純に「強い腹痛」を生じさせる3室対6室の絡みにも
木星は3室に対するアスペクトで生来的吉意をもたらしていた

改めてラグナと7室の対置を見直すと
土星は定座したラグナロードで水星は5室8室を支配し
両者に関わった木星が2室11室支配で強いダーナ・ヨーガを与えている
更には「努力」の3室に伏在する火星にも木星が吉意を施すことで
世代的に受験者数が夥しい大学入試という競争にも辛勝できたのである
入試途中の昼休みに覗いた世界史の教科書から即席で覚えた内容が
そのまま試験に出題されたという異常な偶然は
ナヴァムシャが水瓶座ラグナである場合に
上述したようなラグナ対7室で起こるダーナ・ヨーガとヴィーパリータが
間違いなくカルマ的な幸運を不意に恵んでくれたと言ってよい
また


試しに確かめた学業運のD24でも全ダシャーが無事に絡んでおり
プラーナの水星がちょうどラグナに住むために厳しい受験を勝ち抜いたと言える
特にこのD24では金星と土星が星座交換して減衰のラグナロードを強くバンガしている
土星は逆行したマラカで猛烈に過酷な競争を強いてくる凶星だが
金星の方はまさに東京大学を暗示する「7室の水瓶座( =高等な教育機関 )」で
両者がダシャーにも表れるタイミングで田坂氏は逆境に打ち勝ったのである
田坂教授と益川教授の違い

田坂氏を双子座ラグナとしたのは
高名な科学者に特有の「ラグナがアールドラーになる」という条件が前提で
揃ってラグナがそのアールドラーに位置した歴史的な科学者だからだった
「アールドラー」というナクシャトラは未開なままの所与の秩序に挑戦し
その奥にある本質を極限まで暴こうとする冒険家や革命家のような性格をもたらし
支配星がラーフなのは不可触な秘密を汚し侵す「非礼の行い」を象徴するからである
( ただ単に極端な価値観に囚われた目ざといエゴイストを意味する場合もあるようだ )
フォン・ノイマンの方はラグナが「アールドラー」に位置するとされ
特にその卓越した知能と悪辣な合理主義がとてもラーフ的でアールドラーの性格に適合する
益川教授は8室山羊座に惑星集中した典型的な「研究一筋の理論屋」であり
ラグナのナクシャトラの「アールドラー」を司るラーフは4室乙女座に住んでいて
誰から見ても冷徹な実証主義で厳しく率直に理路を突き進む性格である
( 10室で定座高揚の木星金星に生来的機能的吉意を受けてラーフはラージャ・ヨーガになる )
ラグナロードの水星自体は「研究・執心」の8室に住んで
そこにディスポジターの土星がアスペクトバックしてしまうキツい配置だが
双子座ラグナでは土星が「重い苦痛の末の達観」という8室9室支配で
その土星自体は益川教授の11室で減衰して火星のニーチャ・バンガを受けるため
土星的な制約が無いどころかより強くなる「減衰した土星のアスペクトバック」で
不思議なほどスムーズに数学や物理学への感応力が育つ所見である
双子座ラグナで11室に火星が定座すると敵が多く本人も好戦的になり
火星が土星を抑制して11室の象意を全開状態にするので
益川教授は学部生の頃からその知的自負を譲らず議論を好む「叩き上げ」の方だった
双子座をラグナにすると5室天秤座が火星・土星の9室対11室のダーナ・ヨーガを受けるため
知的成長性が人並みより優れていることになり金星自体は10室で最高位のマハープルシャで
金星が担う「語学」の象意が強く損なわれる以外は目立った欠点が無いという所見を作る
( 益川教授が英語でのスピーチを拒否したエピソードは双子座ラグナであれば証明できる )
時には研究室で苛々鬱々と悩むように論考を突き詰めていたであろう益川教授
8室山羊座ではラグナロードの水星とともに新月が起こって土星だけがアスペクトし
若い頃ほど「血気と義憤のやり場に困る」くらいの性格だったはずだ
それでも教授の月はナクシャトラにおいて定座し
山羊座に住んだ月はそもそもアスペクトバック出来るので
11室と並んで2室が復調し経年の途上で次第に実績と評価を高めていったのである
他方で



寡黙な印象でより学識者らしい風格の田坂教授は
ラグナが同じでもラーフが9室水瓶座に住む「優秀なエンジニア」と言える配置で
ラグナが位置する「アールドラー」の支配星が至高の9室に住んで土星が3室に逆行し
とても9室が強くなっていることでその知的包括力が漸化式のように別々の解を生み出す
つまりその知的実践は「予定調和なパフォーマンス( 論証 )を目的とする」のではなく
所与の解が積み重なって融和し「次第に知のアップデートが起こる」という能動性がある
今回こうして田坂教授を検証するきっかけとなった著作「死は存在しない」は
知の量的な経験の結晶が質的に突然変異を起こすダイナミズムを記述している
同著作の核心についてどの文脈からその要旨を拾うべきかはかなり悩むが
田坂教授の有識分野である量子力学は世界中で今なお期待値の高い未知の柔軟さを秘める
同じ素粒子物理学の偉大な先輩だった益川教授のナヴァムシャは
4室魚座でヴァルゴッタマのケートゥにラグナロードの木星がアスペクトバックし
ケートゥのディスポジターが12室で強くなって「不思議な知的創発力」をもたらす
こうして益川教授のナヴァムシャを見直してみると
10室で高揚のバドラ・ヨーガにラーフ( 人工物 )がヴァルゴッタマでコンジャンクトしていて
その配置自体が原子力発電の機構装置を意味しているかのようで面白い
( ただし益川教授は賢明な左派の科学者で原発は「廃止せず安全に使える理論が必要」とする )
9室獅子座には見事に太陽が定座し9室の結果である5室では火星がヴァルゴッタマになり
なおかつ「惑星集中が起こった牡羊座」であることが世界的に顕著な偉業の達成に通じている

田坂教授のナヴァムシャは傑出したエリートを生み出す水瓶座ラグナで
ラグナロードが12室( 大学や研究所 )にも住んだようになるのが益川教授と似ているが
科学者にとって命そのものと言える水星がラグナ対7室のヴィーパリータに巻き込まれ
9室を支配した金星の方は2室魚座で高揚してパーパ・カルタリになってしまう
学位は工学博士(東京大学・1981年)。多摩大学名誉教授・大学院経営情報学研究科特任教授、グロービス経営大学院大学特別顧問・経営研究科特任教授、株式会社日本総合研究所フェロー、シンクタンク「ソフィアバンク」代表、田坂塾(任意団体)塾長、社会起業家フォーラム代表、社会起業大学株式会社“名誉学長”。
それでも高揚したラーフが「キャリア」の4室に住んで余計なアスペクトを受けないため
9室も支配した金星の影響からアメリカの科学研究所で最先端の科学探求に没頭したり
実績の確かさを買われて日本国内のシンクタンク創設に寄与したりと
4室9室( 教育と高等学術 )と2室( 私的営為 )が極めて強いことを説明している

そのダシャムシャはやはり独特な個性を誇るもので
2室で定座する木星は教養の表示体として単純に強い吉意を持つ証拠だが
5室で7室12室支配の金星がまた高揚し10室には生来的吉星の月が住んでいて
大学教授等の高位な教育者には必須のダルマ・カルマ・ラージャ・ヨーガであっても
科学者であればそれは火星や土星やあるいは水星でなければ相応しくない所見で
私も仮に田坂教授の著作を読まずにその外見から先入観で判断すれば
このD10は間違いだと思っただろう
また、1987年(昭和62年)よりバテル記念研究所の客員研究員とパシフィック・ノースウェスト国立研究所の客員研究員も兼任し、アメリカ合衆国に転居して技術開発に携わった。
上記の素晴らしい栄転は
「月-木星-金星期」の頃で正しいことがダシャムシャ上で分かる


ダルマ・カルマ・ラージャ・ヨーガの月はアメリカを意味する獅子座に住み
月へとアスペクトする木星は「極めて遠い異国の地」といった象意のある射手座で定座し
「学問・教養」等の自己修養が現れる5室で高揚した金星は7室12室支配で外国の表示体だった
金星の配置はまるで芸術家としての才能が芽生えるかのようでいて
実際は10室を支配して7室牡牛座に住む太陽のディスポジターであり
金星の対向で高揚した水星はまさに研究者としての地位を意味する8室11室支配である
月に対してはその水星や双子座の土星が凶意の強い逆行したマラカとなって絡むが
2室で定座の木星が土星と相対して水星が逆行した位置にもアスペクトで強い吉意を与え
世界的な物理学研究の最前線たるアメリカで是々非々な評価を受けていた様子を示す
1990年(平成2年)、日本総合研究所の起ち上げに参画した。
上記の時運はおそらく「月-水星-木星期」だったはずである


事業運としてはかなり良い吉相で
11室支配の水星が高揚しながら月に逆行した位置へ木星がアスペクトして時運が励起される
アメリカにも出向した研究者としての一流の実績( =11室 )が
5室や9室といった達成のハウスに絡んでそのキャリアを更に高めた所見になり
2室と11室で互いに定座した木星と水星が「シンクタンクの創設」というある種の起業を示す
( 月から見ると水星の方が2室で高揚し木星は「物事の始まり」を意味する5室で定座する )
続いて
また、1999年(平成11年)より、ニューイングランド複雑系研究所の研究員も兼任した。
所与の秩序を定量的に数値化して規定する物質主義的アプローチと相反する複雑系の分野で
後に「死は存在しない」を著する超越的達観に至る量子力学の学究はこの頃に始まったはずだ
ダシャーは「火星-金星-木星期」で大いに確証があった


火星はまさにダシャムシャのラグナロードとなって至高の9室で例外則になり
ラグナと9室が関わる最高のラージャ・ヨーガを組みつつ土星からアスペクトでバンガされ
火星から9室目で高揚した金星はやはり外国の表示体として「学術」の5室で威力を帯び
金星から10室目で木星が定座して各々の吉意が大いに強くなった快調な時運だった


ナヴァムシャではダシャムシャ同様に火星が減衰するがこちらでは星座交換で復調し
火星とトリコーナの絡みになった金星もまた高揚し木星は金星のディスポジターである
プラティアンタル・ダシャーが「獅子座の木星」でそれが7室になる水瓶座ラグナであれば
この当時の事実をやはり正しく説明できることになる
( 「ニューイングランド複雑系研究所」はアメリカ・マサチューセッツのシンクタンクである )
水瓶座ラグナは知能の表示体の水星がまさに「深層研究」を意味する5室8室支配であり
その水星は7室で木星とコンジャンクトし木星はマラカだが逆行しない生来的吉星で
水星のポテンシャルを強くブーストするとても高次な吉相が叶うことは
2008年にあのダボス会議に参加した主要メンバーの一員だったことからも伺える
そして
2000年(平成12年)、田村学園が設置・運営する多摩大学に転じ、教授に就任した。

国内に戻ってからのこの栄転は火星期最終盤の「火星-月-土星期」の頃であると分かる


ダシャムシャは
ものの見事に月が火星のディスポジターで土星がそのままの位置から月にアスペクトする


ナヴァムシャは改めて水瓶座がラグナで正しいと言える結果で
ラグナで定座したシャシャ・ヨーガの土星が逆行位置からアスペクトする火星は
月と星座交換して火星がコンジャンクトしたようになる太陽は重要な7室支配である
10室の表示体の太陽が10室の本質である7室を支配して3室( プレゼンテーション )で高揚し
コンジャンクトした月は6室支配で明らかに「教え諭すべき目下の相手( 在学生 )」を意味し
時と場合によっては相当に厳しい態度で教鞭を執る姿勢が垣間見える
テクニカルプラネット( 理系方面の素養を担う火星・土星・ラーフ・ケートゥ )が絡んで強いと
基本的にその本人は世俗に疎い非情な合理主義者になるために
アメリカ帰りのエキスパートな田坂教授は「エリートの現場主義」を叩き込む技術者と言える
発語に熱が入ってくると眉間の皺が窪む田坂教授の眼差しは
やはり海より深く空より高い銀河の遥か最奥を目指すかのようである
東日本大震災後に原発規制委員に選出されその周辺問題を扱ったテクノクラートの一人だが
然してその素顔は属人的な諸般の有識者とも異なっている
探求の旅が辿り着いた宇宙の根源
やっとどうにか本稿の核心に触れることが出来る
現代の巨大な賢人たる田坂教授が
その知的到達から提唱した極めて特殊な理論モデルこそが
「ゼロ・ポイント・フィールド仮説」である
それはつまり
「『ゼロ・ポイント・フィールド仮説』とは、一言で述べるならば、この宇宙に普遍的に存在する『量子真空』の中に『ゼロ・ポイント・フィールド』と呼ばれる場があり、この場に、この宇宙すべての出来事のすべての情報が『記録』されているという仮説である。」
オカルトにおいては一種の古典ですらあるあの「アカシックレコード」の概念を
正規の学問である量子力学の立場からアプローチしている
量子力学においてはこの世の中の全ての物質は分解され尽くすと素粒子になるとされ
素粒子間では物質を構成する4種類の集合物や重力などの要素が複雑に相互影響を起こし
大まかに区別すると「強い力・弱い力・電磁気力・重力」等の様々な組成が物質を作っている
硬いモノ同士がぶつかり合う現象は互いの物体内部の「異なる電磁気力」が相反するからで
組成の質が違うと堅かったり柔らかかったりするということである
本当にありとあらゆる物質物体は素粒子が組み立てた「虚像」であって
視聴覚で認識できない「人間の意識( 脳の神経回路を走る電気信号 )」も素粒子であるとされる
それら素粒子が今あるこの現実を作り出したのは138億年前であり
暗黒の一点に集約された「量子真空」がある時に突然膨張してインフレーションを起こし
その後に所謂ビッグバンが生じて現在の宇宙が広がったとの定説がなされている
そしてその「宇宙の根源」には誰でも深層意識とつながることでアクセス可能であると考え
「神の意識」や「心霊体験」や「シンクロニシティ」等の超現実の神秘体験は
田坂教授の認める「ゼロ・ポイント・フィールド」から感受した諸々の知覚現象だとしている
「ゼロ・ポイント・フィールド」に潜在する素粒子のプールは異常に高密度でもあり
1㎥( 1立方メートル )の空間には全世界の海が沸騰するほどの熱量が込められてあるという
そのとても濃厚な気密状態の量子空間には人の意識内にあった全ての記憶が貯蔵されており
超自我的な変性意識に没入できた場合に未来の情報も含む全ての現実を知覚できるらしい

最早何でもアリである
田坂教授がこれほどの超常的なメタ感覚を「悟った」のは
やはり32歳頃に「致命的な大病を患った」としているからだろう
〈田坂〉
いまから38年前、32歳のとき、私は重い病を患い、医者から「もう長くは生きられない」との宣告を受けました。
医者から見放され、自分の命が刻々失われていく恐怖と絶望の日々、両親は私に、ある禅寺に行くことを勧めました。藁をも掴む思いで、その寺に行きましたが、そこには何かの不思議な治療法があるのではとの期待は、すぐに打ち砕かれました。寺を訪れると農具を渡され、ただひたすら畑仕事で献労をすることが求められたのです。
明日の命も知れぬ自分が、なぜこんな農作業をやらなければならないのか。そう思いながら鍬を振り下ろしていると、不意に横から
「どんどん良くなる! どんどん良くなる!」
と叫ぶ声が聞こえてきました。見ると一人の男性が懸命に鍬を振り下ろしている。しかし、その足は大きく腫れ上がり、ひと目で腎臓を患っていることが分かりました。休憩時間に声を掛けると、その男性は言いました。
「もう10年、病院を出たり入ったりですわ。一向に良くならんのです。このままじゃ家族が駄目になる。自分で治すしかないんです!」
その覚悟の言葉が胸に突き刺さってきました。そして、その瞬間、一つの思いが湧き上がってきました。「そうだ、自分で治すしかないんだ!」。それまで自分は、医者が治してくれないか、この寺が何とかしてくれないかと、常に他者頼みであり、自分の中に眠る無限の生命力を信じていませんでした。それが最初の気づきでした。
( 略 )
その献労の日々を続け、寺の禅師との接見がかなったのは、ようやく九日目の夜でした。
長い廊下を渡って部屋に入り、一対一で向き合った禅師は、力に満ちた声で、私に聞きました。
「どうなさった」
「はい、実は……」
私は堰を切ったように苦しい胸の内を吐き出しました。重い病気を患っていること、医者からもう命は長くないと言われたこと、一縷の望みを抱いてこの寺へやってきたこと……。禅師はきっと、何か励ます言葉をかけてくれるに違いない。そう期待しながら語りました。
私の話を聞き終えて、しばしの沈黙の後、禅師は言いました。
「そうか、もう命は長くないか」
「はい……」
その後、禅師は、腹に響く声で力強く、こう言ったのです。
「だがな、一つだけ言っておく。人間、死ぬまで命はあるんだよ!」
一瞬、何を言われたのか理解できませんでした。当たり前のことを言われた気がした。しかし、禅師は続けてもう一つ、力強く言葉を語ると、接見を終えました。
私は部屋を出て長い廊下を戻りながら、禅師の言葉を思い起こしました。その瞬間、突如、気づいたのです。
そうだ、禅師の言う通りだ!
人間、死ぬまで命があるにも拘らず、私は、もう死んでいた!
どうしてこんな病気になってしまったのかと「過去を悔いる」ことに延々と時間を使い、これからどうなるんだろうと「未来を憂うる」ことに延々と時間を使い、かけがえのない、いまを生きてはいなかった。
その瞬間、禅師が続けて語った言葉が、心に甦ってきたのです。
「過去は無い。未来も無い。
有るのは、永遠に続く、いまだけだ。
いまを生きよ! いまを生き切れ!」
この言葉が胸に突き刺さってきました。そして、このとき、私は、一つの覚悟を心に定めたのです。
こうした悲壮と神秘の闘病体験はラーシでもナヴァムシャでも明示されてある


ラーシでは月がまさに「寿命」の3室でケートゥ( 12室の表示体 )に侵害され
そこへ8室支配の土星が逆行してきて「難治性の慢性疾患が始まる」と言える所見になる


ナヴァムシャもまた「寿命」の3室に住んだ月自体が6室( 傷病 )支配で
星座交換する火星の方が重要な3室支配であり
その絡みだけでも心身に悪影響であるところに更に絡む太陽は7室支配で高揚する
それだけでなく
3室にはラグナから土星が逆行したマハープルシャで凶意をアスペクトし
12室も支配した土星が逆行して定座することで明確なマラカになっていた
太陽と月と土星がみな揃って生命を脅かすマラカやドゥシュタナの支配星となり
それでも奇跡的に一命を取り留めたのは木星が逆行しないまま月にアスペクトしたからだ


ラーシを振り返ると月は土星としか関われない一方で
月をラグナと見なした場合にラグナロードの太陽が9室で高揚し
コンジャンクトの火星が定座したヨーガ・カーラカになり
害悪を与えるマラカの水星が魚座に逆行して減衰してしまう
そして月の9室目は両隣を木星金星が定座して囲む最高のシューバ・カルタリで
「人間、死ぬまで命はあるんだよ!」と禅師に喝破された経験は
間違いなくその牡羊座が月から9室目( =グル )で異様に強くなった吉相だからだろう


シャスタムシャは月がラグナロードになって10室に住み
4室10室軸で互いに強いマラカと化した高揚の土星と太陽に余命を奪われるかのようだ
月そのものには良いアスペクトが起こっていないが
やはり月自体をラグナにすると3室( 寿命 )にラグナロードの火星が住み
火星にはディスポジターの水星が逆行して定座し
蟹座に向けて最も吉意のある9室12室支配の木星が吉意のアスペクトを与える
月とコンジャンクトして土星と対向する太陽はこの場合に2室支配のマラカというよりも
単純に一個の肉体を意味する「1室の表示体」として月を守ったということかも知れない

単純に寿命や健康も意味するドレッカナは
「傷病からの回復力」を意味する11室に月が住んで火星が太陽と星座交換する
ラグナの天秤座からでは火星がマラカになり太陽はマラカの7室で高揚してしまい
星座交換するとケートゥのディスポジターの火星が定座したかのような凶兆が出来る
しかしこれが曖昧ながらも生命力が温存される所見であり
月自体は10室支配の完全な吉星で11室には太陽が伏在して定座したようにもなる
( つまり「回復力」の11室がとても強くなって純粋な吉星の月が守られる )
そしてまた月そのものをラグナにすると
ラグナと9室の星座交換になって火星はむしろとても良い吉兆を太陽や月に与える
それらの絡みには関われないが魚座で定座した木星は月の8室目で「寿命」を意味し
逆行した土星と相対しても全く吉意が損なわれない生命力の表示体になっている
おそらくはこうした吉凶混合の所見が複雑に相反し合って
最後にはどうにか全快に向かったということのようだ


やはり最も単純にして影響力も残るラーシは
月のナクシャトラが「マガー」であり支配星はコンジャンクトしたケートゥだった
その吉相が「寿命」の3室で起こっていたために
8室支配の土星が逆行してきて凶意を与えてもすぐにはその害悪に負けなかったのである
かなり前に先述したように
土星は月へと逆行することで9室水瓶座にアスペクトバックし
9室のラーフが良化したようにも働くため
「月の2室目( マラカ )で逆行する土星」であっても
それはむしろ結果的に生命の尊厳を田坂教授に強く感悟させ
宇宙的な深い死生観を芽生えさせた契機だったようだ
その哲学に終わりはあるか
それからというもの
「非科学」の部類に当たる心霊や非日常な神秘体験を
田坂教授は思想家の立場から積極的に受け入れて
宇宙の秩序の中で生かされている命の不思議を考えるようにさえなった
人生が円熟に差し掛かった現在
ダシャーは「木星-水星-ラーフ期」である


繰り返し確かめているラーシは最も良い座相ですらあり
10室でマハープルシャになった木星は魚座であるために正真正銘の宗教家の様相を作る
逆行してくるラグナロードの水星をその木星は生来的吉意でバンガし
対向位置でまた逆行する8室9室支配の土星にも恩恵を恵むと同時に
土星の側が9室の象意を与えることでダルマ・カルマ・ラージャ・ヨーガを組む
かつての科学者としての知見を読み換えて
これからドンドンと超現実な飛躍を試みる時節のようである


今の人生を最も強く写実するナヴァムシャは
ラーシ同様に木星の知的達観が実践されて行く途上であり
7室からラグナで定座の土星に働きかけて「認識の変容」が起こりつつ
木星から10室目で高揚したラーフは「キャリア」の4室であり
そのディスポジターの金星は「ライフワーク」の2室で高揚し
つまり金星が高揚すればディスポジターは木星なので
一応は主要なダシャーがナヴァムシャでも絡んでいる
高揚した金星は4室9室支配で哲学や宗教の表示体のようになり
ラーシ以上にとても神秘的な「霊的直観」を否定せずに育てていく最中である

サンスカーラが現れるD45( アクシャヴェーダムシャ )は
このようにシンプルで力強い絡みが成立し
3室6室支配で知的訓練の表示体になった木星と水星が対向し
水星はラーフのディスポジターで最良な9室12室支配である
水星が「高等教育」を意味する5室水瓶座に住んでまさに大学や研究所での活動を意味し
木星の側も太陽が定座でコンジャンクトした11室であり実験的な創意が未だ衰えない様子だ

試しに除いたパンチャムシャもしっかり絡みが出来ており
12室にアスペクトバックする最良な木星の対向位置に水星が逆行して相対し
水星が本来住む位置から5室目で金星がラーフのディスポジターとして定座している
絡んでこそいるがD5の真価が顕現してくるのはアンタル・ダシャーが太陽期になった頃で
今は田坂教授の霊的量子論をアプローチとして周知させる途上を進んでいる


ここまで検証に全く用いて来なかったシャスティアムシャでは
木星は重要なラグナロードとなって「研究機関」を指す水瓶座に住みしかも3室である
その木星が9室目のアスペクトを与える11室はカルマ的な惑星集中が生じており
木星のアスペクトを受ける水星に対しては火星( ラーフのディスポジター)もアスペクトする
4室に住んだ火星は5室から土星が逆行することで木星と土星の星座交換に巻き込まれ
かなり特別な「科学的実証と霊的直観」が交わったように働く魚座の神秘が生まれる座相だ
本当に田坂教授の進む道の向こうは宇宙的な深遠さで見透かすことが出来ない
「この世界で生まれてきた全ての宗教はゼロ・ポイント・フィールドと通じている」と
田坂教授が語るその神秘的合一感には私も含めまだまだ共感できる者が少ない
量子力学が正しい意味で水瓶座的な限界突破を見せ始めるのは
やはりもう少しばかり先の未来であることは否めないが
物質主義が横行してきた魚座の時代が終わろうとしている開放感は
木星を水瓶座に持つ私個人にとって今すでに臨界に近づけている喜びそのものだ
遠くないうちに
お会いすべきグルがまた増えた思いである
以上
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